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おもしろかった。作者の妹尾さんがおっしゃる通り、一巻目よりも展開がスピーディでテンションアップ!という感じ。一巻目でもちょっと触れられていたアストラの謎(なぜ追われているのか)が明らかにされる。その経緯が書かれた「禁じられた音階」はおもしろかった。アストラが神の重みに耐えられるのか、いつ力を放出してしまうのだろうとドキドキしながら読んだ。満足。
3巻は、どうなるんだろう。アストラと父のことなんかも出てくるんでしょうか。楽しみ。
3巻は、どうなるんだろう。アストラと父のことなんかも出てくるんでしょうか。楽しみ。

魔法の庭〈1〉風人の唄
著:妹尾 ゆふ子|出版社:プランニングハウス|発売日:1999/03|単行本(ソフトカバー)|4939073076|
南方の軍勢が往生にいたったそのとき、北方王国最後の姫イザモルドは、「凍れ、凍りつけ、我が大地よ!」と呪いの言葉を吐いた。北の大地は主の言葉に従い、南方軍を追い払ったが、生き延びた民さえも葬り去った。そして、数十年<氷姫>イザモルドは、今も魔法の庭でひとり想い人を待ち続けている・・・・。北の大地に春を呼ぶため、もう何年も氷姫の魔法の庭を捜し続けていた妖魔の王は、ついに南方王国のうたびとを道案内に見出した。(裏表紙のあらすじを記載)
とっても美しい音が聞こえてくるような、ときとして、しん、としているような物語。真っ白な北方のイメージをはじめとして、各場面の描写が印象的。とくに、アーンの水の竪琴が奏でるシーンは好き。私はアーンが、とっても気になる。どんなことが過去にあったんだろうとか、アーンが逃げ込まなければならなかった理由とか、そもそもなぜ、アーンになったのか。。うーん、気になる。メインの物語の他にも、たくさんの物語が隠されている気がする。

East
著:Edith Pattou|出版社:Magic Carpet Books|発売日:2005/05|ペーパーバック|0152052216|
ノルウェーの地方の村では、子供たちが生まれた方向の特性を遺伝させるという迷信がある。ローズは,北向き生まれの赤ちゃんであった。北向き生まれは,落ち着かず冒険者になると言われており,また母親は彼女が産む北向き生まれの子供はいつか北極で死ぬと言われていたため,ローズの母は嘘をついて、彼女が従順で柔軟な東向きの生まれだと言っていた。しかし、運命は否定されることができない。一家の暮らしは次第に苦しくなり,ローズの姉であるサラが病気になっても医者に見せることができない。家も出て行かなくてはならなくなり,一家は途方にくれていた。ある日、大きなシロクマが、一家を訪ねてきた。サラの命を守るかわりにローズを差し出せと言うのだ。実はこのしろくまは,これまでにも何度かローズをかげながら守っていたのだ。生来の冒険心と両親の嘘を知ったローズは,サラを守るため,そして北に行ってみたいという自らの冒険心でしろくまについていく事にした。しかし,ローズはこれが彼女の困難な旅の始まりだということを知らなかった。。。
East of the Sun and West of the Moon(太陽の東 月の西)というノルウェーの昔話を元にしたお話。ローズ,父親,ネディ(ローズの兄),白熊,某(ネタバレなので伏せます)の5人の視点が切り替わりながら物語が進みます。単語は平易なので読みやすいです。女の子が大切な人を守るために困難な冒険をする物語です。児童書ながら乙女系ロマンスたっぷりで,そういうのがお好きな方お勧めです。シロクマにぎゅっとされたら死んでしまいますが,でも気持ちよさそうですよね。ふわふわしてそうで。
冒頭は過保護な母親が迷信に固執するあまりローズの生活がとても窮屈で辛そうなのが目に付きます。でもローズは実に頑固な性格で,それなりに自分の生き方を通しています。たとえば隣人の機織機を貸してほしいと思ったら,隣人の好きなマッシュルームで陥落させようと犬を訓練してかご一杯のマッシュルームをとってくるとか。この頑固さが後の冒険で生きてくるんです。
シロクマくんは,最期まで名前がないのですが,実に可愛そうです。ローズに対するいろいろな気持ちが,彼の訥々とした言葉で伝わってきます。ネタバレになってしまうので書けませんけれど,シロクマとローズのふれあいがとーってもいいです。ローズが実に優しくて強いのもいいです。
ローズのお兄ちゃんネディの話も出るといいなあと思っています。
ちなみにNorth Childは同じ物語なのかしら。タイトルは違うけれど,表紙が一緒なのです。
冒頭は過保護な母親が迷信に固執するあまりローズの生活がとても窮屈で辛そうなのが目に付きます。でもローズは実に頑固な性格で,それなりに自分の生き方を通しています。たとえば隣人の機織機を貸してほしいと思ったら,隣人の好きなマッシュルームで陥落させようと犬を訓練してかご一杯のマッシュルームをとってくるとか。この頑固さが後の冒険で生きてくるんです。
シロクマくんは,最期まで名前がないのですが,実に可愛そうです。ローズに対するいろいろな気持ちが,彼の訥々とした言葉で伝わってきます。ネタバレになってしまうので書けませんけれど,シロクマとローズのふれあいがとーってもいいです。ローズが実に優しくて強いのもいいです。
ローズのお兄ちゃんネディの話も出るといいなあと思っています。
ちなみにNorth Childは同じ物語なのかしら。タイトルは違うけれど,表紙が一緒なのです。

花の魔法、白のドラゴン
著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ|出版社:徳間書店|発売日:2004/08/29|単行本|4198619018|
ブレスト”は魔法に満ちた世界だ。たくさんある異世界の魔法のバランスを保つ、大事な存在でもある。ところがある日、その世界のイングランドに住む、宮廷付き魔法使いの娘ロディは、国中の魔法を司る「マーリン」が、恐るべき陰謀を企てていることに気づいた。だけど大人たちは、そんな話は信じてくれない。ただひとりの味方、幼なじみの少年グランドも、どんな魔法もひっくり返してかけてしまうから、頼りになるどころか、ロディの方が面倒を見なければならない始末。自分で陰謀に立ち向かう決心をしたロディは、古の魔女から“花の魔法”を受け継ぐのだが…。一方、“地球”の英国に住む少年ニックは、長年、魔法を習いたいと夢見ていたが、ある日、ロンドンのホテルから異世界に足を踏み入れ、事情がわからぬままロディを助けることになり…?冥界の王、燃えあがるサラマンダー、大地に眠る伝説の“白のドラゴン”…多元世界を舞台に、二つの視点から描かれた、波乱万丈のファンタジー。著者最新作にして渾身の最長編。
おもしろかったー。ジョーンズさんの豊かな想像力に圧倒された。今回の世界「ブレスト」は,王がたくさんの召使を連れてバスでぐるぐる国中を回っているという実にへんてこりんな世界。一般の人たちはちゃんと,「家」にすんでいるのに,王や廷臣たちは旅を続けるのだ。よく考え付くなあ,こんな設定。[[バビロンまでは何マイル]]で,●●なキャラだったニックが,とてもがんばっておりました。相変わらず寝起きがだめなニックのエピソードも,やっぱり笑わせてくれる。象のミニが可愛くて,よかった!いつも,後ろ足をもじもじさせている「はにかんでいる巨大な女子生徒」っていうたとえが最高にぴったり。
[[バビロンまでは何マイル]]の後日談なので,そちらを読んでから読むことだけは,強くお勧めします。
***花の魔法リスト
さて,この本では魔法にかかわる花がたくさん出てくる。(そのイメージがまた素敵なのだが)あまり聞いたことのない花も多いので,リストにしてみた。Googleイメージ検索などで検索する花の画像などが見られる。
[[バビロンまでは何マイル]]の後日談なので,そちらを読んでから読むことだけは,強くお勧めします。
***花の魔法リスト
さて,この本では魔法にかかわる花がたくさん出てくる。(そのイメージがまた素敵なのだが)あまり聞いたことのない花も多いので,リストにしてみた。Googleイメージ検索などで検索する花の画像などが見られる。
クリスマス・ローズ
クレマチス
ジキタリス
スズラン
スピードウェル
ツタウルシ
ティーゼル
ノバラ
ハリエニシダ
ビタースイート
ヒメツルニチニチソウ
ビロードモウズイカ
ヒロハギシギシ
ブリオニア
プリベット
ベニクサフジ
マグワーツ
ヤエムグラ
ラッグドロビン
レッド・キャンピオン
ローズマリー

宿命の囁き〈下〉―ヴァルデマールの風・第1部
著:マーセデス ラッキー|出版社:東京創元社|発売日:2003/12|文庫|4488577075|
“ペラジールの森”では、元魔法使いの〈暗き風〉が憂えていた。一族が去り、谷が死んだように静かなのは、自分の起こした事故のせいだと。以来、魔法を使うことをやめ、通り名も変えた。森に迷いこんだエルスペスを救ったとき、〈暗き風〉に重大な変化が……。
いやあ,おもしろかった。やはりラッキーはおもしろい。
これは「もとめ」の物語だなと思った。「もとめ」の秘密や力が明らかにされ,物語がさらに豊かになっている。時々いたーい描写があって,「星の刃」が可哀想だーと絶叫したり。(叔父様キャラが好きなので。)緻密に構築された世界が,絡み合っていく過程がおもしろくどんどん読んでしまった。
これまでのヴァルデマールよりも,猫娘とかグリフォンやトケゲ族なども出てきて,彩が鮮やか。タルマ&ケスリーはちょっと地味だもんね。ロマンスの方は,まだまだこれからだが,期待できそう。
これは「もとめ」の物語だなと思った。「もとめ」の秘密や力が明らかにされ,物語がさらに豊かになっている。時々いたーい描写があって,「星の刃」が可哀想だーと絶叫したり。(叔父様キャラが好きなので。)緻密に構築された世界が,絡み合っていく過程がおもしろくどんどん読んでしまった。
これまでのヴァルデマールよりも,猫娘とかグリフォンやトケゲ族なども出てきて,彩が鮮やか。タルマ&ケスリーはちょっと地味だもんね。ロマンスの方は,まだまだこれからだが,期待できそう。
ニューヨークの魔法使い <(株)魔法製作所>
著:シャンナ・スウェンドスン|出版社:東京創元社|発売日:2006/07/11|文庫|4488503020|
わたしケイティ・チャンドラー、自慢じゃないが、恐ろしく普通の女の子。テキサスの田舎から出てきてほぼ1年になる。
ニューヨークは変わった街だとさんざん聞かされてはいたが、これほどとは思わなかった。背中に妖精の羽をつけた若い女性や耳のとがったエルフ(?)、教会の屋根にいたりいなかったりするガーゴイル……。いまだに毎日が驚きの連続だ。でも、ニューヨーカーたちは振り返りもしない。変なのはこの街? それともわたし?
ボーイフレンドはできないし(実はハイスクール以来、ちゃんと男性とおつきあいしたことがない)、会社の女上司は二重人格とくる。週末ごとのブラインドデートにも、ヒステリー上司の言うなりになるのにもいい加減もううんざりだ。かといって、このまますごすごと故郷に戻るわけにもいかない。
ところがそんなある日、思いもかけず素晴らしい転職の話が舞い込んできた。え? こんな平凡このうえないわたしにヘッドハンティング? でもちょっと待って、うまい話には必ず裏がある。本当にこの話大丈夫なの……
おもしろかった!なるほどそういう切り口もあるのね,という今までにない魔法世界の構築パターンでした。
まず,ケイティは,全く魔法力がない。一般的に人間は,わずかな魔法力を持っていて,そのためにめくらましや魔法をかけられてしまう。魔法使いももちろん魔法力を持っているわけだから,彼らも同じように魔法にかけられたり,めくらましにあったりする。しかし,ごくごく普通の子ケイティは,全く魔法力がないという珍しい子。魔法力を全く持たないために,めくらましにも魔法にも免疫ができている。それは,魔法使いにとって実にありがたい存在。契約書でめくらましをかえてあるのかどうか,偽者を本物に見せる魔法がかけられていないかなど免疫者がいればわかるわけだから。。というわけでケイティは,魔法力を全く持たないがために,魔法に関ることになるんである。
魔法使いの株式会社が,実によくできていて面白い。ケイティは,明るくて素直で等身大の女性で気骨もあります。すぐに赤くなるシャイなオーエンとのロマンスも期待できそうです。大人のライトファンタジーで,明るい気分で読み終えられます。魔法版『ブリジット・ジョーンズの日記』は余計です。もっと明るいです。続編が愉しみです。
まず,ケイティは,全く魔法力がない。一般的に人間は,わずかな魔法力を持っていて,そのためにめくらましや魔法をかけられてしまう。魔法使いももちろん魔法力を持っているわけだから,彼らも同じように魔法にかけられたり,めくらましにあったりする。しかし,ごくごく普通の子ケイティは,全く魔法力がないという珍しい子。魔法力を全く持たないために,めくらましにも魔法にも免疫ができている。それは,魔法使いにとって実にありがたい存在。契約書でめくらましをかえてあるのかどうか,偽者を本物に見せる魔法がかけられていないかなど免疫者がいればわかるわけだから。。というわけでケイティは,魔法力を全く持たないがために,魔法に関ることになるんである。
魔法使いの株式会社が,実によくできていて面白い。ケイティは,明るくて素直で等身大の女性で気骨もあります。すぐに赤くなるシャイなオーエンとのロマンスも期待できそうです。大人のライトファンタジーで,明るい気分で読み終えられます。魔法版『ブリジット・ジョーンズの日記』は余計です。もっと明るいです。続編が愉しみです。

裏庭
著:梨木 香歩|出版社:理論社|発売日:1996/11|単行本|4652011261|

裏庭
著:梨木 香歩|出版社:新潮社|発売日:2000/12|文庫|4101253315|
友達の綾子のおじいちゃんから聞いたバーンズ屋敷の不思議な裏庭の話。照美は,大鏡から裏庭への道を開いてしまう。霧の中から現われた不思議な世界。照美は,自分の世界に戻るために冒険を始める。
個性的な登場人物がみな何かを暗示し,テルミィの舞台を織り上げて行く。さっちゃんも,妙子さんも幻の王女も,テルミィの人生では脇役であるが,それぞれの人生では主役なのだ。裏庭は一つではない。真実も一つではない。それを見るとき,見る人によってこうも違うものなのだ。
マーサが最後に言う「裏庭こそが生活の営みの根源である」という言葉。イングリッシュガーデンの本を読んでいたときにも同じ節があったのを思い出した。「前庭は人に見せるもので,本当にその家のものが愛し,手を入れるのは裏庭。外からは見えないんですよ。」と。
裏庭の崩壊と再生,それは,テルミィの自我の崩壊と再生を表していたのだろうと私は思った。今までに周囲から形作られていた「自分」を崩し,新しい「自分」を作り上げる。それは,人間にとってとても大切なことである。多くの子供達がこの「思春期」をそうして乗り越えて行く。そうして,人は成長する。その過程では死や罪,影も避けることはできない。
梨木さんの本はまだ2冊しか読んでいないが,両方に共通しているのは,その圧倒的な「香りと空気感」だ。人間の五感を書物の上で再現させている気がする。反して裏庭と大鏡付近以外の描写は実に簡潔だ。匂いや空気はあまり感じられない。照美が今まで過ごしてきた「世界」が彼女にとって味気ないものだったのかもしれないと思った。よろいを着て,薄皮の中から感じる世界だったのではないだろうか。
裏庭を強烈に描くことで幻の中での生命感を表現していたのではないか。
何と言うか,どろどろとした暗部を感じさせる物語であり,好みが分かれる本だろう。でも,凄い人だと思う。何年かたって,もう1度「裏庭」を舞台とした作品を書いて欲しい。そうしたら,どんな物語になるのだろう。とても楽しみだ。(1999年9月)
マーサが最後に言う「裏庭こそが生活の営みの根源である」という言葉。イングリッシュガーデンの本を読んでいたときにも同じ節があったのを思い出した。「前庭は人に見せるもので,本当にその家のものが愛し,手を入れるのは裏庭。外からは見えないんですよ。」と。
裏庭の崩壊と再生,それは,テルミィの自我の崩壊と再生を表していたのだろうと私は思った。今までに周囲から形作られていた「自分」を崩し,新しい「自分」を作り上げる。それは,人間にとってとても大切なことである。多くの子供達がこの「思春期」をそうして乗り越えて行く。そうして,人は成長する。その過程では死や罪,影も避けることはできない。
梨木さんの本はまだ2冊しか読んでいないが,両方に共通しているのは,その圧倒的な「香りと空気感」だ。人間の五感を書物の上で再現させている気がする。反して裏庭と大鏡付近以外の描写は実に簡潔だ。匂いや空気はあまり感じられない。照美が今まで過ごしてきた「世界」が彼女にとって味気ないものだったのかもしれないと思った。よろいを着て,薄皮の中から感じる世界だったのではないだろうか。
裏庭を強烈に描くことで幻の中での生命感を表現していたのではないか。
何と言うか,どろどろとした暗部を感じさせる物語であり,好みが分かれる本だろう。でも,凄い人だと思う。何年かたって,もう1度「裏庭」を舞台とした作品を書いて欲しい。そうしたら,どんな物語になるのだろう。とても楽しみだ。(1999年9月)

航路(下)
著:コニー ウィリス|出版社:ソニーマガジンズ|発売日:2002/10/08|単行本|4789719340|
認知心理学者のジョアンナは、デンヴァーの大病院にオフィスを持ち、朝はER、午後は小児科と臨死体験者の聞き取り調査に奔走する日々。目的は、NDE(臨死体験)の原因と働きを科学的に解明すること。一方、神経内科医のリチャードは、疑似NDEを人為的に引き起こしてNDE中の脳の状態を記録する研究計画を立ち上げ、彼女に協力を求める。が、実験にはトラブルが続出し、やがて被験者が不足する事態に。こうなったら自分でやるしかない。そう決意したジョアンナは、みずから死の向こう側≠ヨと赴くが……。ヒューゴー賞・ネビュラ賞最多受賞を誇るストーリーテリングの女王が死≠フ謎に挑む、戦慄と感動のメディカルサスペンス。
とにかく面白いの一言。
ジョアンナが赴いた「向こう側」がどこなのか,もう少しで思い出せそうで思い出せない,そのイライラ感まで共有してしまった。だから,あの場所が一体どこなのかわかって驚愕驚愕。なんでこうなるの?という驚きからまたまた急転直下のストーリー展開。最後まで息をつかせぬ面白さだ。いつもお腹をすかしているジョアンナ。白衣のポケットに色々な食べ物を隠し持っているドラえもんのようなリチャード。災害おたくのメイジー。あの世からの使者?マンドレイクなどなど登場人物は,とても生き生きとしていて思わず愛着を持ってしまう。生と死という重いテーマながら,愛情あふれる物語だと思う。
この分厚さにめげない方には,もう絶対にオススメ!!
ジョアンナが赴いた「向こう側」がどこなのか,もう少しで思い出せそうで思い出せない,そのイライラ感まで共有してしまった。だから,あの場所が一体どこなのかわかって驚愕驚愕。なんでこうなるの?という驚きからまたまた急転直下のストーリー展開。最後まで息をつかせぬ面白さだ。いつもお腹をすかしているジョアンナ。白衣のポケットに色々な食べ物を隠し持っているドラえもんのようなリチャード。災害おたくのメイジー。あの世からの使者?マンドレイクなどなど登場人物は,とても生き生きとしていて思わず愛着を持ってしまう。生と死という重いテーマながら,愛情あふれる物語だと思う。
この分厚さにめげない方には,もう絶対にオススメ!!
ドゥームズデイ・ブック
著:コニー ウィリス|出版社:早川書房|発売日:1995/11|単行本|4152079665|
歴史研究者の長年の夢がついに実現した。過去への時間旅行が可能となり、研究者は専門とする時代を直接観察することができるようになったのだ。オックスフォード大学史学部の女子学生キヴリンは、実習の一環として前人未踏の14世紀に送られた。だが、彼女は中世に到着すると同時に病に倒れてしまった…はたして彼女は未来に無事に帰還できるのか?ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞した、タイムトラベルSF。
キヴリンは,中世にどうしても行きたくて,指導教官ダンワーシィの心配をよそにタイムトラベルを決行してしまう。十分な予備実験をしないままに。その結果安全だったはずの場所・時間ではなかった。
大変に長いが,中世の描写が丁寧で目にうかぶようだった。アグネスやロザムンドなど登場人物のことも詳しく書かれているので最後には,愛情すら覚えてしまった。聞き分けのないアグネスには腹も立ったが。
タイムトラベルはできるが,過去に起こったことを変更することはできない(してはいけない,ではなく)という理念の時間旅行なので,何かとできないことが多く,キヴリンを助け出そうとする現代のダンワーシィや,中世の人々を助けようとするキヴリンのどちらも歯がゆい思いをする。読んでいるこちらも。おまけに現代でも謎のウィルス病が蔓延しはじめる。最後にキヴリンは助け出されるのか?
どきどきしながら読みました。長いけれどあっという間。ローシュが切なかったなあ。評判通り面白い本でした。第1章はキヴリンが病気であまり話が動きませんが,そこを過ぎると目が離せなくなります。
コニー・ウィルス日本語サイト
大変に長いが,中世の描写が丁寧で目にうかぶようだった。アグネスやロザムンドなど登場人物のことも詳しく書かれているので最後には,愛情すら覚えてしまった。聞き分けのないアグネスには腹も立ったが。
タイムトラベルはできるが,過去に起こったことを変更することはできない(してはいけない,ではなく)という理念の時間旅行なので,何かとできないことが多く,キヴリンを助け出そうとする現代のダンワーシィや,中世の人々を助けようとするキヴリンのどちらも歯がゆい思いをする。読んでいるこちらも。おまけに現代でも謎のウィルス病が蔓延しはじめる。最後にキヴリンは助け出されるのか?
どきどきしながら読みました。長いけれどあっという間。ローシュが切なかったなあ。評判通り面白い本でした。第1章はキヴリンが病気であまり話が動きませんが,そこを過ぎると目が離せなくなります。
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アシェと旅に出ることになったラプソディ。気高く美しいエリンシノスと出会う。エリンシノスのエピソードはとても哀しい。この,物語の核となる伝説の主なのだが,純粋で繊細で恐ろしいというとても魅力的な存在。エリンシノスが意味ありげに呟く一言が,気になるなあ。
ところで,アクメドたちとは分かれたものの,それぞれに冒険は続いている。異なる種族から聞かされる伝説の一部ずつが,次第に形を成していくところがぞくぞくする。
ラプソディは相変わらず,子どもに弱く正義感が強い。謎が徐々に明かされていく過程が面白い。
物語の筋の他にこの三部作で好きなところは,ラプソディがどんな場所でも欠かさない朝夕の星への祈り。特にこの巻でオエレンドラが一緒に星への祈りを歌う場面はとても哀しく,美しく心に残った。
>そのとき,オエレンドラが夕べの歌を歌い始めるのが聞こえた。年齢と悲しみで枯れた声だったが,そこにはラプソディの心に強く訴える共感があった。かわいい孫に歌いかけている祖母の声。あるいは,戦死した夫を悼んでいるやもめの声。その不思議な哀しい声に,ラプソディは静かに自分の声を合わせた。歌っているうちに,太陽は西の丘の向こうに沈み,大空の外縁が青から,橙色,深紅,そして藍色に変わっていった。西方の地平線の上に,星がまたたきはじめた。日が沈むと宵の明星がすっかり姿を現した。(p441)
この後,二人の辛い過去を浄化していく歌が続く。
ところで,アクメドたちとは分かれたものの,それぞれに冒険は続いている。異なる種族から聞かされる伝説の一部ずつが,次第に形を成していくところがぞくぞくする。
ラプソディは相変わらず,子どもに弱く正義感が強い。謎が徐々に明かされていく過程が面白い。
物語の筋の他にこの三部作で好きなところは,ラプソディがどんな場所でも欠かさない朝夕の星への祈り。特にこの巻でオエレンドラが一緒に星への祈りを歌う場面はとても哀しく,美しく心に残った。
>そのとき,オエレンドラが夕べの歌を歌い始めるのが聞こえた。年齢と悲しみで枯れた声だったが,そこにはラプソディの心に強く訴える共感があった。かわいい孫に歌いかけている祖母の声。あるいは,戦死した夫を悼んでいるやもめの声。その不思議な哀しい声に,ラプソディは静かに自分の声を合わせた。歌っているうちに,太陽は西の丘の向こうに沈み,大空の外縁が青から,橙色,深紅,そして藍色に変わっていった。西方の地平線の上に,星がまたたきはじめた。日が沈むと宵の明星がすっかり姿を現した。(p441)
この後,二人の辛い過去を浄化していく歌が続く。
王のしるし
著:ローズマリ サトクリフ|出版社:岩波書店|発売日:2000|単行本|4001108305|
かつて、スコットランドにはピクト族とスコット族が住んでいた。ピクト族は、カレドニア族をその中心氏族とする連合で、今日スコットランドに定着した氏族である。スコット族はアイルランドに落ちついたが、ずっと後の時代にその一部が西の初冬やスコットランドの海岸地帯に帰ってくるのだ。
この物語の時代、カレドニア族は、各氏族を押さえる存在にはなっていたが、ピクト族としての連合にはいたっていない。カレドニアは多くの氏族をまとめようとしている。「王のしるし」は、カレドニア族とダルリアッド氏族との争いにローマが少しだけ関わっている物語だ。
カレドニア族は大地の母の信仰を保ち、ゲール人ダルリアッド族は太陽をあがめる。そのダルリアッドの王の身代わりとなった「赤のフィドルス」は、元剣闘士。つまりは奴隷であった。ダルリアッドの王子マイダーに瓜2つであったことから、氏族の争いに巻き込まれる。
マイダーは、少年時代に氏族の女王から暗殺されそうになり、その結果目を失う。ダルリアッド族では、そのようなものは王としてはみなされないのだ。ちょうど王の交代の時期であるマイダー暗殺事件から7年後に、フィドルスは、ゴールトらに身代わりを持ちかけられたのだ。フィドルスは、奴隷から解放されたばかりで今後のあても失うものもなかった。そこで、この申し出を引き受けうけることにした。
フィドルスは、マイダーとなり氏族の元へ戻りカレドニア人の女王を倒す策謀に身を投じたのだった。
フィドルスは、王の身代わりをしている間にまさしく王らしくなっていく。この辺は、とても読み応えがあります。そして、マイダーも自分の運命に屈服することなく、目を失っても運命を受け入れようとはしなかった。忘れられないのはマーナ。女王の娘であり、むりやりフィドルスと結婚させられるのだが、彼女も運命を諾々と受け入れたりはしない。強さを感じました。
7年ごとの王の交代の血なまぐささ、銀の枝のことなどケルトのことを少しだけ知りました。
7年ごとの王の交代の血なまぐささ、銀の枝のことなどケルトのことを少しだけ知りました。

扉の書
著:安田 晶|出版社:講談社|発売日:2003/06|文庫|4062556758|
『扉の書』―それを読み解いた者は、永久に老いない肉体と、この世の記憶を失うことなく後の世へも更なる次の世へも自在に行ける。だが、七百年前盗み出されてからこれまで、解読はおろか、その留め金さえもびくともしたことがないのだ。現在の所有者・老魔術師キルムスが途方に暮れる中、彼の元へ若い女が訪ねてきた。
「わたしと取引を」。
謎解きの鍵を持ってきたと言うエリル。読めぬ文字、閉じた扉を巡る二人の怒涛の冒険が始まる
これはおもしろかった!倫子さんの感想を見て購入してあった積読本。最近ゆめのみなとさんの感想を読んで思い出し,棚からひっぱりだして読んでみる。
ちょっと文章が硬い感じがするが,そこがまた内容に合っている。まさに,別世界が本の中に広がっていて,ゲドっぽい。これからどうなるの?というところで,終わってしまったのはちょっと残念な気がする。勿論,おじ様キャラに弱いワタクシはしっかりキルムスが気に入ってしまった。この著者はこれからチェックしておかなくては。キルムスのその後も読みたいなあ。
ちょっと文章が硬い感じがするが,そこがまた内容に合っている。まさに,別世界が本の中に広がっていて,ゲドっぽい。これからどうなるの?というところで,終わってしまったのはちょっと残念な気がする。勿論,おじ様キャラに弱いワタクシはしっかりキルムスが気に入ってしまった。この著者はこれからチェックしておかなくては。キルムスのその後も読みたいなあ。
魔女集会通り26番地
著:ディアナ=ウィン=ジョーンズ , 他|出版社:偕成社|発売日:1985/01|単行本|4037262606|
キャット・チャントは、男の子。両親を不慮の事故で亡くし姉のグェンダリンと親戚を探していました。グェンダリンは魔女でした。この世界では魔法が、あたりまえに存在しているのです。二人は、両親のいとこにあたるクレストマンシーに引き取られました。
ところが、グェンダリンはいつも人の注目を集めていたい性格で、しかも以前魔法を習っていたノストラムスさんのいれ知恵もあり、「世界を征服したい」という野望を持つ女の子だったので、おとなしくしているはずはありません。様々なとんでもないいたずらを魔法で引き起こし、その魔法の力の大きさにキャットは、いつも驚いていました。ところが、ある事件でグェンダリンがいなくなり、キャットは途方にくれてしまいます。グェンダリンの不始末の責任をとらなくてはならなくなったのです。
ずーっと読みたかった「魔女集会通り26番地」。
私の読書空白の時代に発行された本で、近隣の図書館にもなく、NETで知ってからずっと探していたのだが、ようやく読むことができました。
作者は、「ハウルシリーズ」を書いたダイアナ・ウィン・ジョーンズ。次回のジブリ作品の原作となりそうな話しも出ています。 とにかく、グェンダリンの性格が半端じゃなくすごいですよ。女王様って感じで。絶対近くにいてほしくないタイプ。で、キャットも最初はいるのかいないのか、わからないくらいの生気のない・…。
そのキャットが、だんだん成長していく様子が、おもしろく書かれています。後半、どんでん返しもあって、愉しめる物語です。
でも、残念なことに絶版。現在
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=3507
にて、復刊運動中。読んでみたい方はご協力くださいね。
図書館をさがせばあるかもしれません。
そして、この続編が8月末に徳間書店から発売予定。こちらも楽しみです。
2001-08-11
私の読書空白の時代に発行された本で、近隣の図書館にもなく、NETで知ってからずっと探していたのだが、ようやく読むことができました。
作者は、「ハウルシリーズ」を書いたダイアナ・ウィン・ジョーンズ。次回のジブリ作品の原作となりそうな話しも出ています。 とにかく、グェンダリンの性格が半端じゃなくすごいですよ。女王様って感じで。絶対近くにいてほしくないタイプ。で、キャットも最初はいるのかいないのか、わからないくらいの生気のない・…。
そのキャットが、だんだん成長していく様子が、おもしろく書かれています。後半、どんでん返しもあって、愉しめる物語です。
でも、残念なことに絶版。現在
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=3507
にて、復刊運動中。読んでみたい方はご協力くださいね。
図書館をさがせばあるかもしれません。
そして、この続編が8月末に徳間書店から発売予定。こちらも楽しみです。
2001-08-11

Devil In Winter (Wallflower Quartet)
著:Lisa Kleypas|出版社:Avon Books (Mm)|発売日:2006/03|マスマーケット|006056251X|
「壁の花」たちの中でも一番目立たないエヴァンジェリン。早くに母親を亡くし,賭博場を経営する父親に育てられていたが,年頃になったので母方の叔母に預けられていた。しかし,叔母達はエヴィ(エヴァンジェリン)を虐待し,父親の遺産を狙ってエヴィと従兄弟を結婚させようとしていた。エヴィは,従兄弟と結婚させられたらすぐに殺されるだろうと思っていた。何とかして叔母達の手から逃れるために,契約結婚を思いつく。危篤状態にある父親を見舞うことさえ許さない叔母達から逃げるためには,それしかない。暴力的なおじ達に対抗するには,それなりの男性でなくては。そこでエヴィが選んだのは,放蕩者セヴァスチャンだった。一方のセヴァスチャンも父親の借金を返すために資産家の娘と結婚しなければならなかった。悪魔のような美貌を持つ彼は,自分本位で他人のことなど全く省みない男だ。だが,エヴィから話を持ちかけられたセヴァスチャンは,彼女のことをこれまでまじめに「見た」ことがなかったことに気づく。
前作がLisa [[Kleypas]]の作品で一番好きかもーと語ったばかりなのに,すいません。これが一番です。セヴァスチャン最高。いやー,もう最初からセヴァスチャンとばしてます。無気力男のくせに,グレトナ・グリーンへの逃避行中にかいがいしくエヴィの世話をやく姿!前巻での悪役っぷりはどこへやら。随所に彼の無自覚のやさしさやエヴィへの思いが表れていてどきどきします。彼が肌身離さず持っていたあるモノのエピソードには,参りました。こんなにめろめろなのにそれでも自分のエヴィへの愛を自覚することができないんですから可愛いやつです。エヴィも,やっぱりとてもいい子で,セヴァスチャンが惚れるのもわかります。悪魔と呼ばれた男が陥落していくさまを読みたい方にお勧めです。
Lion, the Witch, and the Wardrobe
著者:C.S.Lewis
更新日:2007/08/17(Fri) 09:58 / [
修正]
著者:C.S.Lewis
更新日:2007/08/17(Fri) 09:58 / [

The Chronicles of Narnia (Narnia)
著:C. S. Lewis|出版社:Harpercollins Childrens Books|発売日:2004/11|ハードカバー|0060598247|
chapter1-6 1日目
4兄弟が,Professorの家に疎開し家の中を探検する。Lucyは,ひょんなことから洋服箪笥の中に入ってしまう。そこは不思議な世界NARNIAへの入り口だった。LucyはTumnusさんと出会い,仲良くなり,NARNIAのことをいろいろ聞かせてもらう。最初は信じなかった兄弟も,箪笥の中に入り込みNARNIAが実在することを知るのだった。
講談社英語文庫だが,イラストは岩波書店のものと同じ。このイラスト好きなんだよなあ。Tumnusさんの家って本当に心地よさそう。
分からない単語は飛ばし読み。特に辞書はひかず
chapter7-10 2日目
ビーバーさんの家でもてなされ,Aslanのことを少し聞かされた4人。しかしEdmundは,Aslanの名前を聞くたびに恐ろしく,とうとう魔女のもとへ逃げ出してしまう。残された3人は,Edmund,そしてTumnusさんを助けるためにAslanと落ち合う場所へ急ぐ。一方Edmundから話を聞いた魔女は・・・
途中でFather Chrismasが出てくる場面は何度読んでもいいなあ。ビーバー奥さんも素敵。今回も不明単語は適当読み。単語調べはなし。
chapter11-17 3日目
ラストなので,あらすじはなし。
1日目,2日目の英文はそれほど難しくは感じなかったが(単語はわからないのでとばしたけれど)割合早く進んだが,今日はちょっと辛かった。眠かったせいもあると思うが,一文,一文がおそろしく長くなってきて読み返してしまうこともあった。やはりレベル6は,難しいかも。邦訳を読んでいたので読みきれたという感じ。Aslanが してしまうところはどきどき。Peterが凛々しくなっていいですねえ。
さて,次巻からは講談社英語文庫では出ていないようなのでPBを買うかな?
今日も巻末,辞書はひかず。
4兄弟が,Professorの家に疎開し家の中を探検する。Lucyは,ひょんなことから洋服箪笥の中に入ってしまう。そこは不思議な世界NARNIAへの入り口だった。LucyはTumnusさんと出会い,仲良くなり,NARNIAのことをいろいろ聞かせてもらう。最初は信じなかった兄弟も,箪笥の中に入り込みNARNIAが実在することを知るのだった。
講談社英語文庫だが,イラストは岩波書店のものと同じ。このイラスト好きなんだよなあ。Tumnusさんの家って本当に心地よさそう。
分からない単語は飛ばし読み。特に辞書はひかず
chapter7-10 2日目
ビーバーさんの家でもてなされ,Aslanのことを少し聞かされた4人。しかしEdmundは,Aslanの名前を聞くたびに恐ろしく,とうとう魔女のもとへ逃げ出してしまう。残された3人は,Edmund,そしてTumnusさんを助けるためにAslanと落ち合う場所へ急ぐ。一方Edmundから話を聞いた魔女は・・・
途中でFather Chrismasが出てくる場面は何度読んでもいいなあ。ビーバー奥さんも素敵。今回も不明単語は適当読み。単語調べはなし。
chapter11-17 3日目
ラストなので,あらすじはなし。
1日目,2日目の英文はそれほど難しくは感じなかったが(単語はわからないのでとばしたけれど)割合早く進んだが,今日はちょっと辛かった。眠かったせいもあると思うが,一文,一文がおそろしく長くなってきて読み返してしまうこともあった。やはりレベル6は,難しいかも。邦訳を読んでいたので読みきれたという感じ。Aslanが してしまうところはどきどき。Peterが凛々しくなっていいですねえ。
さて,次巻からは講談社英語文庫では出ていないようなのでPBを買うかな?
今日も巻末,辞書はひかず。

運命の剣〈上〉
著:マーセデス・ラッキー|出版社:東京創元社|発売日:2001/12/11|文庫|4488577040|

運命の剣〈下〉
著:マーセデス・ラッキー|出版社:東京創元社|発売日:2001/12/11|文庫|4488577059|
(上)魔法使いケスリーの孫娘、まだ14歳のケロウィンは、母亡きあとの館の切り盛りすべてを任されていた。本来なら「姫」でいられるはずの彼女は理不尽さに悩むばかり。しかし、宴席の事件を機にすべてが一変する。父が殺され、兄嫁がさらわれたのだ。負傷した兄にかわって花嫁を救出したのは妹のケロウィン。前代未聞の事態にだれもが困惑、少女は自立し傭兵として生きる道を選択する。
(下)傭兵を志すケロウィンを後押ししたふたつのもの。ひとつは祖母ケスリーから譲り受けた魔法の剣"もとめ"。祖母にしか扱えなかったその剣は初めて後継者を選んだ。さらにはすぐれた師の存在。ケスリーと姉妹の契りを結んだ伝説の女剣士タルマだった。彼女の厳しい特訓により誕生した傭兵ケロウィンは、いよいよ本シリーズ"ヴァルデマール年代記"の主要舞台へと乗りこんでいく。
ケロウィン(この名前は…どうなんでしょう)は、ケスリーも持たなかった「心話」の力を持ち,タルマも舌を巻くほどの剣の腕を磨き上げる。自立を望むケロウィンは,男によりかかるのをよしとせず,自分の力で傭兵隊を持つに至るのだ。
ケロウィンの若さならではの傲慢さが、経験を積むことによって熟練した戦士・女性へと成長していく過程が丁寧に書かれている。ラッキーは、いつも生活の細部まで書きこんでその世界の広がりを感じさせるが今回の作品も正にそんな感じ。最後がトントン拍子に収まってしまったのは「ん??」と物足りなかったが、これがヴァルデマール年代記へのプロローグであり、あくまで本編に彩りを添えるためのものであれば、仕方ないのかな。それでも骨太でしっかり地に足のついたファンタジーだと思う。おもしろかった。
ケロウィンの若さならではの傲慢さが、経験を積むことによって熟練した戦士・女性へと成長していく過程が丁寧に書かれている。ラッキーは、いつも生活の細部まで書きこんでその世界の広がりを感じさせるが今回の作品も正にそんな感じ。最後がトントン拍子に収まってしまったのは「ん??」と物足りなかったが、これがヴァルデマール年代記へのプロローグであり、あくまで本編に彩りを添えるためのものであれば、仕方ないのかな。それでも骨太でしっかり地に足のついたファンタジーだと思う。おもしろかった。

ライラエル―氷の迷宮
著:ガース・ニクス|出版社:主婦の友社|発売日:2003/09/28|単行本|4072336106|
『サブリエル』の死闘から十四年――古王国では、アブホーセンとなったサブリエルを嘲笑するように各地で死霊がらみの事件が頻発していた。巨大な力をもつなにものかが裏で糸を引いているらしいのだが、それが誰なのか、何なのか、誰にもわからない。同じころ、クレア氷河の奥では、十四歳のライラエルという少女が死ぬほどの絶望感に襲われていた。その歳になってもいまだクレア族特有の「先視の力」を授からない彼女は、一族のつまはじきもの。わたしなんか、もうこれ以上生きていても意味がない――。自殺を決心し、絶壁の崖の上に立つライラエル。だが、そんな彼女の目の前に、ほかでもないサブリエルが現れる。そして、千年以上も前に予言されていたライラエルの運命がついに明らかになったとき、血にまみれた恐るべき死闘――記録にも残っていないはるか昔、チャーター魔術が創設されたときからすでに運命づけられていた恐るべき闘いがはじまった。古王国の未来は、ひとりの可憐な少女の手にゆだねられることになったのだった。『サブリエル――冥界の扉』に続き海外で数々の賞を受賞、高い評価を得たダークファンタジーの傑作がついに刊行。
NETで感想を拾ってみると,あまり評判よろしくない?(笑)
私は結構好きでした。面白かった。「サブリエル」ではっきりしていなかった古王国のことも丁寧に書かれているし,クレア族の図書館はおもしろそー。行ってみたい!しかしサブリエルとタッチストーンの息子,何とかならないのか。タッチストーンもそれなりにとぼけてましたが,輪をかけて情けない。ライラエルは,出生が出生だけにちょっとひねくれて内気な面もあるが,それを克服していくところが応援したくなる。「不評の犬」がいいわ。モゲットもたじたじ。
謎が解決されずに終わってしまう,思いっきり「続く」のお話なので,欲求不満は残りますな。
あと,値段。3200円はないと思う。誰が買うの??
私は結構好きでした。面白かった。「サブリエル」ではっきりしていなかった古王国のことも丁寧に書かれているし,クレア族の図書館はおもしろそー。行ってみたい!しかしサブリエルとタッチストーンの息子,何とかならないのか。タッチストーンもそれなりにとぼけてましたが,輪をかけて情けない。ライラエルは,出生が出生だけにちょっとひねくれて内気な面もあるが,それを克服していくところが応援したくなる。「不評の犬」がいいわ。モゲットもたじたじ。
謎が解決されずに終わってしまう,思いっきり「続く」のお話なので,欲求不満は残りますな。
あと,値段。3200円はないと思う。誰が買うの??

狐笛のかなた
著:上橋 菜穂子|出版社:理論社|発売日:2003/11|単行本|4652077343|
ひとの思いが聞こえる「聞き耳」の才を持つ少女・小夜が幼い日に助けた子狐は、恐ろしい呪者に命を握られ「使い魔」にされた霊狐だった。森陰屋敷に閉じ込められた少年・小春丸、そして小夜と霊狐・野火。彼らの運命は?
ああ,いつものことながら,あまりにも好きな本だと冷静に感想が書けません。
小夜も野火も小春丸も花乃も,みんな一生懸命に生きているのが本当に伝わってきて,涙が溢れた。花乃と小夜の一途さ,優しさ,強さが物語を支え世界を支えている。それを確かに伝えてくれる上橋さんの凄さ。しばらくぼうっとしてしまいました。
上橋さんの作品はいつも1文字目からぱあっと物語の世界が眼前に広がる。まるで,映画を見ているような,それどころか自分がそこにいるような感じがしてくる。だから最後のページを繰り終えた途端に,ほーっと脱力してしまう。
登場人物一人一人が,大切に大切にえがかれていて,一人一人の背景にまた違う物語が見えてくるほどだ。小春丸は,どうなったのか。大朗の過去にはどんなことがあったのか。鈴にはどんな人生があったのか。久那や玉緒は・・・
少しずつ少しずつ読もうと思っていたのに,読み始めると一気に物語に心を持っていかれてしまい,読了してしまった!ああ,もう少しこの世界に浸っていたかったのに。再読して,もう少し冷静になったらまた感想を追記します。
白井さんの画も素晴らしい。表紙がすごく綺麗
[[理論社特集ページ:http://www.rironsha.co.jp/tokushu/koteki/index.html]]
小夜も野火も小春丸も花乃も,みんな一生懸命に生きているのが本当に伝わってきて,涙が溢れた。花乃と小夜の一途さ,優しさ,強さが物語を支え世界を支えている。それを確かに伝えてくれる上橋さんの凄さ。しばらくぼうっとしてしまいました。
上橋さんの作品はいつも1文字目からぱあっと物語の世界が眼前に広がる。まるで,映画を見ているような,それどころか自分がそこにいるような感じがしてくる。だから最後のページを繰り終えた途端に,ほーっと脱力してしまう。
登場人物一人一人が,大切に大切にえがかれていて,一人一人の背景にまた違う物語が見えてくるほどだ。小春丸は,どうなったのか。大朗の過去にはどんなことがあったのか。鈴にはどんな人生があったのか。久那や玉緒は・・・
少しずつ少しずつ読もうと思っていたのに,読み始めると一気に物語に心を持っていかれてしまい,読了してしまった!ああ,もう少しこの世界に浸っていたかったのに。再読して,もう少し冷静になったらまた感想を追記します。
白井さんの画も素晴らしい。表紙がすごく綺麗
[[理論社特集ページ:http://www.rironsha.co.jp/tokushu/koteki/index.html]]

騎士(シヴァルリ)の息子 上 <ファーシーアの一族>
著:ロビン・ホブ|出版社:東京創元社|発売日:2004/12/18|文庫|4488562019|
〈技〉とよばれる不思議な力を持つ遠視者一族が治める六公国。その国に継ぎの王の私生児として生まれた男の子がいた。出自ゆえに庶子(フィッツ)と名付けられたその子は、祖父である国王の命令で密かに暗殺者としての教育を受ける。折しも長年の宿敵外島人の、赤い船団による沿岸地域への襲撃が激しさを増し、六公国は次第に疲弊してゆく。王家の影として生きる宿命を背負った少年の成長と試練。魔法と陰謀渦巻く異世界ファンタジーが開幕。
あとがきを読むと女性作家さんメガン・リンドーム(Megan Lindholm)の別名だそうです。ファンタジー作家として,有名らしいのですが初めて知った作家さんです。<ファーシーアの一族>の第1部。
さて,物語。暗殺者としての教育を受けるというあたりは,レイルとちょっとかぶるところがありますね。(レイルは少女でしたが)。レイルは苦手な本だったので,違う展開になってくれることを切に望みます。 世継ぎの王の庶子として生まれた少年の話で,彼が老人となり,当時を思い起こして書き記す,という文体になっています。物語は全体的に暗い,重い^^;。でも,面白いです。
6 歳で親元から引き離された少年は名前すらなく,「坊や」や「フィッツ(庶子の意味)」と呼ばれています。歓迎されない出自のため,温かい愛情に包まれることなく育つ彼は本当に不憫。特に初めのころのわんころとのエピソードには涙が出ます。暗殺者としての教育を受けた彼がどんな人生を歩んでいくのか,嫌いな展開(レイルみたいな)だったらどうしようと思ったんですが,その心配はなさそう。今後が楽しみです。
さて,登場人物。みんなどこか屈折しているところがいいです。公明正大な完璧人間は皆無。ブリッチ,シェイド,ペイシェンス,そしてフィッツの父親などなど。モリーもいいなあ。しかし,中でもヴェリティがいいですー。ちょっと鈍感で,軍隊上がり。おまけにフィッツに時折見せる優しさがいいです。
さて,物語。暗殺者としての教育を受けるというあたりは,レイルとちょっとかぶるところがありますね。(レイルは少女でしたが)。レイルは苦手な本だったので,違う展開になってくれることを切に望みます。 世継ぎの王の庶子として生まれた少年の話で,彼が老人となり,当時を思い起こして書き記す,という文体になっています。物語は全体的に暗い,重い^^;。でも,面白いです。
6 歳で親元から引き離された少年は名前すらなく,「坊や」や「フィッツ(庶子の意味)」と呼ばれています。歓迎されない出自のため,温かい愛情に包まれることなく育つ彼は本当に不憫。特に初めのころのわんころとのエピソードには涙が出ます。暗殺者としての教育を受けた彼がどんな人生を歩んでいくのか,嫌いな展開(レイルみたいな)だったらどうしようと思ったんですが,その心配はなさそう。今後が楽しみです。
さて,登場人物。みんなどこか屈折しているところがいいです。公明正大な完璧人間は皆無。ブリッチ,シェイド,ペイシェンス,そしてフィッツの父親などなど。モリーもいいなあ。しかし,中でもヴェリティがいいですー。ちょっと鈍感で,軍隊上がり。おまけにフィッツに時折見せる優しさがいいです。

Dealing With Dragons (Enchanted Forest Chronicles, 1)
著:Patricia C. Wrede|出版社:Magic Carpet Books|発売日:2002/11/01|ペーパーバック|015204566X|
主人公はシモレーヌ。金髪の完璧なお姫様である姉妹たちと異なり,癖のある黒髪で背が高く,フェンシングや魔術や料理,ジャグリングをこっそり習うお転婆な姫。年頃になったシモレーヌは,隣国の王子と婚約させられることになり,家出をしてしまう。物言う蛙に知恵を授けられ,向かった先はドラゴンの巣。そこで囚われの姫ならぬ囚われたい姫として立候補し,雌ドラゴンの元に身を寄せることになる。ドラゴンの元で剣を磨いたり,料理をしたりして幸せに暮らすシモレーヌ。しかし,迷惑な騎士たちが彼女を竜から救おうと押しかける。助けに来る迷惑な騎士を追い払いつつ,シモレーヌはドラゴンとの生活を楽しんでいた。そこへ魔女や魔法使いが訪ねてくる。どうやら魔法使いはよからぬことをたくらんでいる様子。シモレーヌとドラゴンは,魔法使いのたくらみを探るために魔女の元へ。
カズールが本を読むところをシモレーヌが微笑ましく見ている箇所があった。ドラゴンは,かぎつめを上手に使って頁をめくるらしい。表紙の絵を見ても,そこまで巨大なドラゴンではないものね。読了してみると,ドラゴンがとーっても人間くさいのが印象的。ドラゴン王は,毎朝恐ろしく苦いトルココーヒーを飲むのが習慣だし,カズールはさくらんぼのjubilee(どんな料理かは不明)が大好物。
さて,物語の後半は,魔法使いの陰謀に気づいたシモレーヌが大活躍。一気に読み終わった。大体はわからない単語も飛ばして読んでも大丈夫だが,辞書をひくことでよけいおもしろくなるところもある。たとえば「warthog」(いぼいのしし)。ここは,笑ってしまった。随所に童話のパロディがあって楽しめた。
さて,物語の後半は,魔法使いの陰謀に気づいたシモレーヌが大活躍。一気に読み終わった。大体はわからない単語も飛ばして読んでも大丈夫だが,辞書をひくことでよけいおもしろくなるところもある。たとえば「warthog」(いぼいのしし)。ここは,笑ってしまった。随所に童話のパロディがあって楽しめた。


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