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復讐の瞳
著者:カレン・ローズ
更新日:2007/09/29(Sat) 21:21 / [ 修正]
復讐の瞳 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ロ 5-1) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ロ 5-1)
復讐の瞳 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ロ 5-1) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ロ 5-1)

著:カレン・ローズ|出版社:早川書房|発売日:2007/09/20|文庫|4151772510|


シカゴでDVの被害者救済に情熱を注ぐデイナ。誘拐された少年を探す元海兵隊員のイーサン。運命に導かれるように出会ったふたりは、その瞬間に恋に落ち、強く互いを求め合う。だが、誰にもいえない秘密を抱えたふたりを待ちかまえるのは、さらなる運命のいたずらだけではなかった。復讐に燃える誘拐犯の女が、冷酷な瞳で見つめていたのだ……スリリングな事件と情熱的な恋が絡み合う、ロマンティック・サスペンスの傑作
サスペンスもロマンスもちょうどよいバランスで面白かった。登場人物がみんなそれぞれに問題を持っていて,それでも前向きにがんばる姿が印象的でした。特にDVシェルターが舞台なので,DV問題,被害者救済のために奮闘する人たちが晒される危険,折角逃げ出したのに,またDVへ戻っていってしまう被害者をどうすることもできない関係者の嘆き。。。哀しいです。ディナも犯人もDVの被害者なのに,二人の選んだ道は正反対。そこに著者のメッセージも込められているのかなと思いました。

サスペンスとしては,初めから犯人はわかっています。スーという女の復讐劇なのですが,このスー・・実に冷酷です。ためらうことなく,バンバン人を殺していくのが怖いです。--;
誘拐された少年はイーサンの名づけ子なんですが耳が聞こえず,喋れないという障害を持っています。その少年を必死で探すイーサンと,ヒロインは,ある偶然から出会うのですが二人とも一目ぼれ!イーサンがとても紳士で,ゆっくりと二人の中が深まっていくのがいい感じなんですよ。

実は,二人ともある贖罪のために生きているのです。孤独な二人が出会い,心を開いていく過程は読み応えがあります。ディナのことを深く理解し,寄り添おうとするイーサンと,自分を捨てて他者のために生きるディナ。

オススメです!!

私は未読ですが誰かに見られてる (文春文庫)のエイブ・レーガンも出ています。「復讐の瞳」がとても面白かったので,読んでみようと思います。

誰かに見られてる (文春文庫)
誰かに見られてる (文春文庫)

著:カレン・ローズ|出版社:文藝春秋|発売日:2006/03/10|文庫|416770515X|




新訳:女王の矢
著者:マーセデス・ラッキー
更新日:2007/09/24(Mon) 19:55 / [ 修正]
新訳女王の矢―ヴァルデマールの使者 (C・NovelsFantasia ら 1-1)
新訳女王の矢―ヴァルデマールの使者 (C・NovelsFantasia ら 1-1)

著:マーセデス・ラッキー|出版社:中央公論新社|発売日:2007/09|新書|4125009996|

規律に縛られる砦族の少女タリアの前に、あこがれの〈使者〉とはぐれた〈共に歩むもの〉が現れる! 彼を送り届けるため〈使者学院〉に向かうタリアだが。傑作ファンタジー新訳で登場

新訳,抵抗なく読めました。読みやすいと思います。あ〜,嬉しいなあ。この本の続きを読みたくて洋書読みになったんですよ。2,3巻を読んだのは,多読200万語未満のとき(2004年)でしたね。今思うと無謀(^^;
でも,どーしても読みたかったんですよ。あの頃たくさん読み落としていたであろう部分も,翻訳で読めるのが嬉しいです。順次翻訳されるようなので,楽しみです。

中央公論社ラインだとヴァニエル君も翻訳してくれるのではないか,と。。
Lover Revealed
著者:J. R. Ward
更新日:2007/09/22(Sat) 19:53 / [ 修正]
Lover Revealed: A Novel of the Black Dagger Brotherhood (Black Dagger Brotherhood)
Lover Revealed: A Novel of the Black Dagger Brotherhood (Black Dagger Brotherhood)

著:J. R. Ward|出版社:Onyx Books|発売日:2007/03/01|マスマーケット|0451412354|

Butchは,元刑事。ベスを救おうとしてヴァンパイアの世界に踏み込んだ(1巻)。その後,BDBの面々に受け入れられ,Vishousのルームメイトとして暮らしている。Vishousとは互いに親友と認め合うほどの仲。しかし,Marissaには会うこともできず,仕事もせずにBDBの世話になっていることに不満を抱いている。

そんなButchだったが,あるときヴァンパイア市民を助けようとしてlesserに拉致されてしまう。そしてOmegaによって,恐ろしいことをされてしまう。Vishousによって助け出されたブッチだが,Omegaによって受けた呪いが彼の体を蝕んでいく。

ヴァンパイアでもなく,人間社会に帰ることもできず,誰の役にも立っていない自分。あまつさえ,呪いによって愛する人々を苦しめてしまうかもしれない。苦悩するButch…。

*このシリーズは一話完結とはいえないので,順番通り読んでくださ



これまでのヒーローは"呪い"や障害などを持っていたのですが,Butchは何と言っても人間。それがヒロインとの障害になるのかなと思いきや,思いがけない"呪い"が彼の身にふりかかります。

1巻でのMarissaが,どうにも好きになれなかった私。いや性格は悪くないと思うのですが,自尊心がなくてコンプレックスが強くていわゆるドアマットちゃんなんですよ。その彼女がヒロインなわけで,どうなるんだろうと思ったのですがButchが大怪我をして病院に運び込まれてから,自己主張がはっきりしてきます。

元々相思相愛の二人が,いろいろな障害をどう乗り越えるのかが描かれているのですが,他のことに割かれている分量が多いのでちょっと不満。Lover EternalLover Awakenedくらいのロマンスの書き込みが欲しかったなあ。

今回はButchとVishousの関係も注目です。Vishousが…。おまけに彼が○だなんて・・・。ちょっとぶっとびます。次回はVishousがヒーローなんですが,そのせいか彼の心理面などが詳しく書かれています。

全体的には,面白いんだけど,うーん・・・・シリーズの中ではちょっと…。キャラクターで読まされますけど。

しかし,Tのことやジョンのことなどなど気になることがいーっぱい残っております。
Lover Awakened
著者:J. R. Ward
更新日:2007/09/22(Sat) 19:44 / [ 修正]
Lover Awakened: A Novel of the Black Dagger Brotherhood (Signet Eclipse)
Lover Awakened: A Novel of the Black Dagger Brotherhood (Signet Eclipse)

著:J. R. Ward|出版社:Signet Book|発売日:2006/09/05|マスマーケット|0451219368|134,739語

Zsadistは愛や思いやりには価値がないと思っていた。とりわけ「愛」には。しかし,一般市民ヴァンパイアのベラがレッサーたちに拉致されたとき,彼はベラを探さずにはいられなかった。何週間もたち,ベラの家族でさえあきらめて葬式をしても,Zsadistはベラを探し続けた。

米アマゾンでは「美女と野獣」になぞらえて感想を書かれていますが,まさにその通りです。傷だらけのZsadistと自分も死線を潜り抜けてきたBella。二人以外のキャラクタの物語も同時進行で進むのでどきどきします。このシリーズは順番に読むのがオススメ!
前作で,出会ったZsadistとBella。Bellaは恐ろしげな風貌のZsadistが気になって仕方がなく,自分からモーションをかけにいきます。しかし,Zsadistには非常に辛い過去があって,極端な女嫌い。彼は幼い頃に誘拐されて売り飛ばされ,”血の奴隷”にされていたんです。そこで貴族階級の女性ヴァンパイアに監禁され,薬漬けにされて虐待を受けていました。そのために,彼は体に触れられることを極端に嫌います。ベラに触れられたときには,本当に吐いちゃいました。戦士なのに。。。かわいそう過ぎる。(涙)この女が最低の女で「愛している」と言いながらZに執着し,虐待を繰り返し,彼に無理やりFeedさせた女性ヴァンパイアも嫉妬から殺してしまいます。食べるものには薬を入れられることが多かったのでりんごしか食べず,女性ヴァンパイアから血を飲むことは拒否。食事もフィーディングもちゃんとしないから,がりがりにやせていて,何かあると自傷行為に走るんです。自分のことを汚い,穢れていると思っているから,ある場面で血が出るほど自分を洗う場面が出てくるんです。本当にかわいそう。。。


今回はZのぼろぼろに傷ついた心と体の癒しの物語で,中々過去から抜け出せないZをBellaが必死に救おうとするところや,自分は穢れているからBellaに相応しくはない,と双子のPhuryとメイトするように仕向けるところなどが切ないです。おまけにずっと監禁されていたので,教育の機会もなく字が読めません。Bellaのために空調を調整しようとしてもパネルの意味がわからない…哀しすぎません?彼がBellaに愛を告白するシーンは泣けました。

そして双子の絆。ネタバレになってしまうので書けませんが,誘拐されたZだけでなく,残されたPの苦悩,同じ女性を愛してしまった双子の葛藤.…
ああ,それにあの人が!!!どうして死なせてしまうの!!!
そ,それにVは。。ブッチは。。。えー!あの人が○○?

気になって気になって次も控えてます。
あー,止まらないよう。
Lover Eternal
著者:J. R. Ward
更新日:2007/09/22(Sat) 19:42 / [ 修正]
Lover Eternal: A Novel of the Black Dagger Brotherhood (Signet Eclipse)
Lover Eternal: A Novel of the Black Dagger Brotherhood (Signet Eclipse)

著:J. R. Ward|出版社:Signet|発売日:2006/03/07|マスマーケット|0451218043|

メンバーの中でもハリウッドスター並みの美貌と肉体を誇るRhageと,病と闘う人間の女性Maryとのロマンスです。女性に不自由したことのないRhageが,その男前ぶりに逆に逃げ腰のMaryに猛アタック〜。迷子の犬みたいなどと言われております。可愛いです。Rhage
brotherhoodの中でも Rhageは跳びぬけて強く美しい戦士だ。しかし,Rhageは女神の呪いを受けていて,そのおかげで気の休まるときがない。戦闘や女性を抱くことで自分の気を紛らせておかないと,自分が何をしでかすか分からない,仲間を殺してしまうかもしれないという恐れを抱いている。

Mary Luceは白血病を患っている。しかし,常に病と闘い自殺防止ホットラインでボランティアをするなど,前向きに生きている。らうとき,Maryは,ホットラインに電話をかけてきたジョンと知り合いになる。ジョンは孤児で,耳は聞こえるが喋ることができない。隣人のベラ(ヴァンパイア)は,ジョンがまだ変異していないヴァンパイアなのではないかと思い,brotherhoodに連絡をする。ジョンの通訳としてbrotherhoodのアジトに同行したMaryは,Rhageと出会う。Maryの声にべたぼれしたRhageは, ベラを脅して無理やりMaryとのデートをセッテイングする。
またもや,おもしろかった〜。前作よりちょっとHOT度があがっております。Maryは体は弱いんだけど芯がしっかりしていて,Rhageの呪いにも立ち向かっていくところがいいですー。そんなMaryにメロメロなRhage。読んでいて楽しいです。

パラノーマルですので,勿論普通のロマンスとは違う試練がいろいろとあるわけですが,ネタバレになってしまうので書けません。是非読んでみてください。

二人のロマンスと同時進行のZ君が,また可愛そうで気になります。Zは,幼い頃に誘拐されて”血の奴隷”にされていたんです。そこで女性ヴァンパイアにレイ○されていたようで,体に触れられることを極端に嫌います。ベラに触れられたときには,本当に吐いちゃいました。戦士なのに。。。かわいそう過ぎる。(涙)食事もフィーディングもちゃんとしないから,がりがりにやせていて,何かあると自傷行為に走るんです。かわいそう。。。そんなZ君が,次はヒーロです。続けて読んでしまいます。
Dark Lover
著者:J. R. Ward
更新日:2007/09/22(Sat) 19:20 / [ 修正]
Dark Lover: A Novel of the Black Dagger Brotherhood (Signet Eclipse)
Dark Lover: A Novel of the Black Dagger Brotherhood (Signet Eclipse)

著:J. R. Ward|出版社:Signet Book|発売日:2005/09/06|ペーパーバック|0451216954|

ヴァンパイアもののパラノーマル・ロマンスです。今のところとっても面白いです。著者のJ. R. Wardにとって,これはデビュー作のようです。ヴァンパイア社会の最後の純血種ラスと,人間と吸血鬼との混血で孤児として育ったベスのロマンスです。始めに用語集があったので,そこはしっかりと辞書を引いて世界観をチェックしました。今チェックしたら,著者のHPにも掲載されています。この物語の世界観などは,ちゃんと全部読んでから掲載しますが,”変異”のことだけとりあえず。ヴァンパイアは大体20代半ばで”変異"を迎えます。"変異"を乗り越えられずに死んでしまうものも多く,特に男性はその死亡率が高い。"変異"をする前は,人間とほとんど同じで日光の下でも平気。"変異"を迎えると体の組織構成が変わってしまい,日光にさらされると死んでしまいます。しかし,人間の血をすうわけではなく(勿論,吸うこともあるがおいしくないし,エネルギーも足りない),異性のヴァンパイアの血を数ヶ月に一度吸えばいい。”変異”の直後にヴァンパイアの血を吸わないと死んでしまう。ここが今回のポイントかなあ。さて,ここからちょっとあらすじです。

ヒーローのラスは,ヴァンパイア王家の唯一の子として大事に大事に育てられ,”変異”のことや社会のことなどを知らずに育った。そして運命の日,未だ”変異”を迎えずに無力な状態のときに両親を殺され,自分の無力さに絶望し,人間社会へ逃げ出した。住み込みで馬房の仕事をしていたときに”変異”を迎えたが,全く知識のないままに”変異”を迎えてしまい,無防備に日光を浴びてしまったため,視力を奪われてしまった。彼を助けに現れたのが”婚約者”マリッサ。

マリッサのおかげで”変異”を無事乗り越えたラスは,ヴァンパイア社会を治めることを拒否し,”Black Dagger Brotherhood”として,ヴァンパイアの敵であるレッサーたちとの闘いに明け暮れる。全くの盲者ではないものの,ぼんやりと物の形を識別できるだけ。文字などを読むことはできなし,食事も人前ではみっともないのでやらない彼だが,戦闘能力には問題がなく,”Black Dagger Brotherhood”のリーダーを務めている。

ある日,ラスは仲間のダリウスにあることを頼まれる。始めは断ったラスだったが,ダリウスがレッサーに殺されてしまったため,頼まれたことを全うしようとする。ダリウスの願いとは,彼が唯一愛した女性との間に生まれた混血のベスを”変異”のときに助けて欲しいということだったのだ。
すっごく面白かった〜。お気に入りの一冊になりました。
ヴァンパイアものは,どうにも好きになれなくてどっちかというとウェアウルフの方が好みの私。ウェアウルフの場合,設定が大体「生涯の恋人」だし,そこには裏切りとかいう負の要素少ないじゃないですか。
ところが,このシリーズヴァンパイアとウェアウルフもののいいところ取り!強面で心と体に傷を持つヒーローが,しっかり者のヒロインにメロメロになっていくのがお好みの方,是非読んでください。ラスは,実は目が不自由で,人前で食事をするのは大嫌い!(フォークやナイフがうまく使えないから)なのに,ベスと食事をしたいからとプライドを押し殺して執事に肉を細かく切ったのを出させるところなんか,胸きゅんですよ。
また,この執事がいい味だしてて…


ベスと関ることになってしまったラス。ベスを一目見たときからメロメロですよ(笑)最初は「混血なんて」と思っていたのに,あれよあれよいう間にベスの虜に。変異が終わったら相応しい男性ヴァンパイを世話しなくては,と考えながら,そのことにムカムカ(笑)一方のベスは,自分の出生を知り,ショックを受けながらもそれを受け入れていきます。ベスを守っているつもりのラスですが,実はラスを本当に守っているのはベスの方なんですよ。ラスの心の傷をしっかり塞いじゃうんですよ〜。
いや,もうラブラブで心温まります。
後半でベスが敵に攫われてしまうのですが,ここも二人の心の繋がりが涙を誘います。
エンターテイメントに徹したロマンスで,本当に面白かったです。

主人公二人以外の登場人物も実に魅力的で,今後のシリーズも面白そうなんです。Black Dagger Brotherhoodの仲間では左目の周りにタトゥーを入れている者,何か他の生き物に変身する者,幼い頃に誘拐されて奴隷組織に囚われいた者,超ハンサム君,双子の兄弟を助けるために自分の足をうち,義足になった者。
他にもベスの事件でヴァンパイアたちと知り合いになってしまった刑事,ラスの元婚約者の女性ヴァンパイアなどなど。2巻までは買ってあるのですが,全部読むことにしました。

あ,そうそう。著者は日本びいきなんでしょうか。
ラスの武器は「手裏剣」で,ベスが部屋で使っているのは「布団」,おまけに敵のミスターXは,(彼は体術学校の教授なのだけど)生徒に「先生」と呼ばせています(笑)。「sensei」のフレーズを読むたびにずっこけそうになります。敵なのに(笑)


では,用語集をメモ
  • Black Dagger Brotherhood Lessening Societyから一般ヴァンパイアを守るために戦う組織。「戦士」の家系から選ばれることが多い。戦闘能力・自己治癒能力が高い。メンバーの勧誘によって入会する。繋がりが深い。 
  • doggen 召使。日中も外出できるが相対的に寿命は短い。大体500年くらい
  • the Fade ヴァンパイアの天国みたいなところ?恋人と再会できると言われている。
  • First Family 王家
  • hellren メイト(絆を持つ?)した男性。数名の女性とメイトできる。
  • leelan 最愛の人の意味
  • Lessening Society オメガが指揮するヴァンパイア種族の撲滅を目的とする集団
  • lesser Lessening Societyのメンバー。ゾンビみたいなもんで人間の心臓を取り出し別所に保存。生き返らせて不老不死にした者。殺すには胴を刺しつらぬかなくてはならない。日光の下でも活動できる。長く生きていると次第に色素が抜けていく。ベビーパウダーのようなにおいが特徴的。
  • blood slave 血の供給用奴隷。この習慣は既に廃止されているが,非合法のものがある。
  • the Chosen 女神の巫女のようなもの?貴族から選ばれる。異性との接触は基本的にないが,女神の支持で種の保存のため・・・することもある。予知の力を持つものもいる。過去にはBlack Dagger Brotherhoodのお相手を務めることもあったが,この習慣はBlack Dagger Brotherhoodによって,廃止された。
  • needing period 女性ヴァンパイアの受胎可能期?「変異」の5年後くらいに起こる。ほぼ2日間で,男性ヴァンパイアに影響を及ぼすためトラブルの元になりがち。
  • the Omega ヴァンパイアの撲滅をたくらみ,女神恨みを持つ。破壊的なパワーを持つ。生命を創造することはできない。
  • princeps ヴァンパイア貴族社会の上位者。この上に位置するのは王族とChosenのみ。
  • pyrocant 弱点。大体は恋人
  • rithe 決闘みたいなもの?
  • the Scribe Virgin 女神。王の相談役。特権を与える者。創造の神。ヴァンパイアの種の保存につくす
  • shellan メイトした女性。普通相手は一人だけ。
  • the Tomb Black Dagger Brotherhoodの墓所。面罵と女神しか入れない。
  • transition ヴァンパイアになるための”変異”。大体25才で起こる。変異の後,異性のヴァンパイの血を飲まないと死んでしまう。日光の下に出ることは出来ず,定期的に血を飲むことが必要。
  • vampire 人間とは異なる種族で,人間社会にまぎれて生きている。普通に食事もするが,生きるためには時々ヴァンパイアの異性の血を飲むことが必要。これを「Feed」といい,大体特定の異性の血を飲むことが多い。「Feed」は気持ちの高揚を伴うので・・・に発展することも多い。人間の血も飲めないことはないがまずくて,栄養価が乏しいらしい(笑)彼らに噛まれて人間がヴァンパイアになることはない。
    生まれてから「変異」するまでは日光の下で生活しても平気。「Feed」も不要。25歳くらいで大体「変異」を迎え,その苦痛・変化を乗り切った者がヴァンパイアになる。このときに命を落としてしまうものも多いが,そのほとんどは男性。一方女性では出産で命を落とすことが多い。(出血で)ヴァンパイアは非物質化?して移動することができるが重いものは運べない。また,人間の記憶をある程度消すことができる。寿命は1000年くらい。
  • 赤い月と黒の山
    著者:
    更新日:2007/08/18(Sat) 21:15 / [ 修正]
    赤い月と黒の山
    赤い月と黒の山

    著:ジョイ・チャント|出版社:評論社|発売日:1980/01|単行本|4566011984|



    架空の世界「ヴァンダーライ」にオロヴァ、ニコラス、ペネロピーの三兄弟が招き寄せられた。思わぬ力によって引き裂かれ、それぞれの試練に向かっていく子ども達。単なる善と悪の戦いではなく、さまざまに練りこめられたテーマが複雑にからまる。

    驚くべきは、細部まで練り上げられた世界観。それぞれの地に民に歴史があり、広がりを感じさせる。
    特に、ケントール人の狩や命に対する考え方、簡素で確実な生活などがとても魅力的だ。

    「必要は行為自体の邪悪さを軽することはできない。」

    常に自らの誇りに基いて行動するオリヴァが、次第にたくましく少年から「男」へと成長していく物語・
    2001-05-27
    闇の戦い
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 21:33 / [ 修正]
    闇の戦い
    闇の戦い

    著:バーバラ ハンブリー|出版社:早川書房|発売日:1990/08|文庫|4150201412|

    女子大生ジルは夜ごと悪夢にうなされていた。暗黒の生き物に追われて逃げまどう人々。この見知らぬ都市に繰り広げられる惨事こそ、まさに阿鼻地獄そのものだった。一抹の不安を覚えながらも、夢は夢とたかをくくっていたジルに、ある晩意外なことが起きた。ふと目覚めると夢の中の魔法使いが目の前にいるではないか。しかも、ジルにダーレ家の王子をかくまってほしいというのだ。事情がわからぬまま隠れ家を提供したジル、そしてそこにふとしたことで立ち寄った不良青年ルーディは、いつしか異世界の恐るべき死闘に巻きこまれていった…。
    一気に読ませるおもしろさ。とにかく魔法使いが魅力的。そして女性が強い!王妃はたおやかながら芯が強いし,ジルはなんと衛兵になってしまう。この後の展開が楽しみだ。即2巻へ突入!(2000/02/14)
    スピリット・リング (創元推理文庫)
    スピリット・リング (創元推理文庫)

    著:ロイス・マクマスター ビジョルド|出版社:東京創元社|発売日:2001/01|文庫|4488587011|

    魔法の素質は本物でも、女の子ゆえに魔術の道に進ませてもらえず、かといって持参金不足で結婚もできずに悩む、年頃フィアメッタ。父親は大魔術師にして公爵に仕える金細工師。だがその父はいまや息絶え、その強力な霊は邪悪な者のもつ"死霊の指輪"に囚われようとしていた!黒魔術から父を守るために、炎の乙女が立ち上がる。時代はルネサンス、恋と冒険の歴史ファンタジイ。

    おもしろかったです!
    オンナノコだからって魔法の才能を認められなかったのに,父親と初恋の人を守るべく必死に立ち向かうフィアメッタとか,復讐のために○○に乳を飲ませることを承諾する貴婦人とか,夫を殺したフェランテの要求に屈しない公爵夫人とか。一見たおやかな女性も全てがたくましい。
    そして,何と言っても魔法の描写の細かいこと。私はこういった魔法の「構造」みたいなのが大好き。つい「燃(ピロ)」と呪文を唱えたくなってしまう。

    ビジョルドは初めて読んだがおもしろかった。SFの方も読んでみたいのだが書店で見かけませんねー。
    Gathering Blue
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 20:18 / [ 修正]
    Gathering Blue (Readers Circle)
    Gathering Blue (Readers Circle)

    著:Lois Lowry 出版社:Laurel Leaf 発売日:2002/09/10
    マスマーケット

    足に障害を持つ少女キラは、弱いものは排除される世界に住んでいる。病気になったものや、骨折して働けなくなった者は「フィールド」に連れて行かれ、ビーストに食わされるのだ。キラは、優秀なハンターだった父親を誕生前に失い、母親に育てられた。障害を持って生まれてきた子は、通常フィールドに送られるのだが,祖父も父親も村の有力者であったことから、何とか生きてこられたのだった。しかし、母親が突然の病気で亡くなり、キラは一人となった。誰も彼女を救うものはいない。途方にくれたキラだったが、彼女は優れたアーティストであったため、Guardiansの保護下におかれることとなった。キラは、衣食住に困らない豊かな生活と、「シンガー」の服に歴史を刺繍するという仕事を保障された。しかし、キラの周囲には多くの謎がひしめいていた。
    「ザ・ギバー」の続編となるこの本。ジョーナスは出てこない。主人公は、足に障害を持つ少女キラ。優秀なハンターだった父を自分の誕生前に亡くし、女手ひとつで育ててくれた母をも亡くしてしまったキラ。キラのすむコミュニティは、障害者や社会に貢献できない者は、「フィールド」に追われて野生動物の餌食とされるのが常の厳しい世界。弱いものは徹底的に排除され、同情や哀れみといった感情は歓迎されないし、自分の弱さも見せることができない。「ザ・ギバー」のコミュニティとはまた異なる厳しさを持った社会だ。その中でキラは、友達と出会い、自分を取り巻く謎に立ち向かっていく。

    キラが住む村はジョーナスの町とは対照的に原始的。キラと共にガーディアンの保護下に置かれているトーマス、ジョーの三人は、ある意味ジョーナスと同じような役目を担わされる運命にある。そして、「ザ・ギバー」でも重要なポイントとなった「色」が、この物語でも重要なポイントとなる。
    キラは足に障害を持っていても、自分に誇りを持って生きている。彼女の母親が言っていたことを常に大切にしてきたからだ。 

    "Take pride in your pain,"her mother had always told her."You are stronger than who have none."

    限定された世界、静かな展開。それでいてドラマチック。
    キラとジョーナス、そして彼らの仲間がどう関っていくのか次回作が楽しみだ。
    Mortal Engines
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 20:15 / [ 修正]
    Mortal Engines
    Mortal Engines

    著:Philip Reeve/出版社:Scholastic Point/発売日:2002/09/20/ペーパーバック


    ロンドンに住むトムは,ロンドン博物館に勤める歴史学ギルドの見習いだ。トムはロンドンの有力者バランタインとその娘,美しいキャサリンと出会う。二人の案内をしていたところ,何者かが襲いかかってきた。襲撃者は,恐ろしい顔をした少女だった。少女は片目がなく,鼻は切り株のようにつぶされ,大きな切り傷もあった。バランタインに心酔するトムは,少女を追いかけるが,逃してしまう。そのとき,少女はバランタインは両親を殺した敵だと告げる。自分の名はヘスター・ショウだとも。バランタインに少女のことを話したトムは,信じられない目に合う。移動するロンドン都市から突き落とされたのだ。敬愛するバランタインに。
    都市が街を食べる?移動する?ファンタジーならではの,奇想天外な設定。

    戦争で世界が滅びてから,人々は巨大な移動する都市を作り上げた。その都市で移動して生活する人々と,移動生活を拒絶して暮らす人々とが対立する世界。スパイがいて,後ろ暗い仕事をしているモノがいる。過去の遺物であるストーカーと呼ばれるサイボーグがヘスターを付狙っていたり,美しくて気風のいいお姐さんが庇護者になってくれたりして,ジブリで映画化するのにぴったりの物語。飛行士たちが暮らす空中都市まであって,飛行船やちょっと変わった気球なども出てくる。ロンドンが一番大きな都市で,まあ,走り回って犠牲都市を探しているわけだけど,随分舞台が狭いなあと思っていたわけ。ところが,後半で一気に舞台が大きくなって,更に話が面白くなる。この後にも冒険が続くような感じです。

    私が一番気に入ったのは,物語の中で命が簡単に扱われていないこと。(以前読んだとある物語では,命が実にあっけなく,登場人物の心に何の変化も情緒ももたらさない,読んでいて不愉快になったのだ。)どの死も悲しくて,トムは,止むを得ず人々の死にも関わってしまうのだけどそれをしっかり受け止めているし,ヘスターも頑なな心が段々とほぐれて自分や他人を大切に思うようになっていく。悪役のバランタインでさえ,最後は…。

    とても面白いので,是非翻訳してもらいたい。

    移動都市
    移動都市

    著:フィリップ・リーヴ|出版社:東京創元社|発売日:2006/09/30|文庫|4488723012|


    翻訳出ました。オススメ。
    Saving Grace
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 20:12 / [ 修正]
    Saving Grace
    Saving Grace

    著:Julie Garwood|出版社:Pocket Books (Mm)|発売日:1994/03/01|マスマーケット|0671870114|

    彼女の卑劣な夫が死んだというニュースは、16歳の美しい女性ジョアンナをまたもや利用される境遇に追い込んだ。ジョン王は,自分の秘密をジョアンナが知っているのではないかと疑い,彼の従僕のうちの一人に彼女を嫁がせたいと考えていた。しかし、ジョアンナの義兄弟ニコラスは、かつて,自分を助けてくれた誇り高きハイランダーの領主ガブリエルMacBainに,ジョアンナと結婚するように頼み込んだ。この結婚でジョアンナは前夫にも劣らない卑劣な男との結婚から逃げ,ガブリエルは領地を広げることができるのだ。虐待されていた最初の結婚によって,ジョアンナはガブリエルを恐れるが,ガブリエルはゆっくりとジョアンナの警戒心を解いていく。
    ガーウッドの作品にしては,とっても臆病なジョアンナが主人公です。最初の結婚で(と言っても3年前なわけだから,13歳で結婚??)虐待されていたジョアンナは自分の影にも怯える女性だと思われています。しかし,それは前夫が友人や信頼の置ける召使すら彼女の周りには近づけないようにし,常に殴っていたから。本当のジョアンナは「私は臆病者ではないわ。」と自分を励まし,鞭打って頑張る女性なんですよ。芯は強いの。

    次第にガブリエルを信じるようになったジョアンナ。でも,ガブリエルがあまりに過保護なので息が詰まりそうになります。ガブリエルは,彼女が虐待されたことを知っているので,ついつい過保護になってしまうのですが。ガブリエルはガブリエルで,マクラーレンとマクベインの二つの氏族を一つに纏めなければならず忙しい。ジョアンナはマクラーレン氏族の女性たちから疎外されているのだけれど,何とかしようと行動を起こします。

    ガブリエルは,とーっても野性的な犬(多分ウルフハウンド)を飼っているのだけれど,これがジョアンナに全然なつかない。でも,あることがきっかけでジョアンナは犬の扱い方を知るんですね。唸っても首筋をぽんぽんと撫でて静かに語りかけてやればいい。で,ガブリエルのことも恐れずに同じことをすればいいんだ,と気づいて実際に同じ扱いをするところが笑えます。また,それでコロリと懐柔されてしまうガブリエル…。ガブリエル達の部族は確かな産業もないので,他部族から盗んでくることで生活をしているのですが,それを知って何とかしようと考えるジョアンナ。意地悪されてもじーっと耐えているジョアンナですが,だんだん逞しくなっていきます。

    立て続けに事件が起こりますが,一つ一つをクリアして,二つの氏族から尊敬を勝ち取っていくジョアンナがいいです。笑えたのは,食事時の兵士のマナーがあまりにも悪いので,大きな瀬戸物のボウルを床に投げつけて注意を惹くところ。騒がしくなるたびにこれをやって,「領主が食べる前に食べない。」とか「レディが立ったら立つ。」などをジョアンナが教えるわけ。中々納得せずに言い合いになるのだけれど,都合よくジョアンナが卒倒。これには勿論ちゃんとしたわけがあるのだけれど,兵士たちは自分たちのせいだと早合点してジョアンナの言うことをよく聞くようになる。ところが次の日に,別の案件で言い争いになってジョアンナが立つたびに全員起立するものだから,話し合いが中々進まない。すっごく可笑しかった。こういうユーモアたっぷりなところがガーウッドは好き。

    ただし,この作品はヒロインのジョアンナが最初の結婚で虐待されていたり,途中で出てくるクレアという女性も殴られていて,その再生という意味でちょっと重いのです。この時代の女性が置かれている立場を暗示するのがクレアの一言。「私は,子どもを生むのなら男がいい。女の子だったら,父親に利用されて,同盟の証として取引されるだけだから。」クレアもその犠牲になった一人なのですね。


    勿論,最後にはジョアンナもクレアも幸せになってスカッとします。ジョアンナが次第に強く凛とした女性になっていく過程,ガブリエルとの愛を育んでいく過程がとても丁寧に描かれていて,長い本ですが面白く読めました。
    屍鬼〈下〉
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 20:35 / [ 修正]
    屍鬼〈下〉
    屍鬼〈下〉

    著:小野 不由美|出版社:新潮社|発売日:98/09|単行本|4103970030|

    村は死の中に弧絶している―息を潜め、闇を窺う村人たち。恐怖と疑心が頂点に達した時、血と炎に染められた凄惨な夜の幕が開く。
    まあ,想像通りのモノが暗躍していたことが分かるわけだが,作者は別に読者を驚かそうとか怖がらせようと思ってこの作品を書いたのではないんじゃないか。そう思える展開。「人」とは何か「生きる」とはどういうことか,そして「神」とは。静信の葛藤・俊夫の行動は勿論登場人物の生き方を通して訴えてくるものがある。上巻の静に対して下巻は動。上巻をがんばって読みきれば,この下巻は一気に読破できるだろう。

    長かった・・・重かった・・・好みが分かれる本だろうけど,私は満足。ハードカバーにふさわしいどっしりとした物語だった。読み出したら止まらなくて金曜夜4時半に読了したんだけど,しばらくぼおっとして眠れなかったもんなあ。

    「12国記」でも「天帝」とは何だろうと小野不由美は登場人物に何度か言わせているが,この本でも「神」と「人」について書いている。うーん考えちゃったよ。でもうまく言葉にできない。
    <以下ネタバレです>
























    <以下ねたばれ:反転させてください>

    しかし敏夫の行動は怖かった。いくら「屍鬼」がヒトではないとしてもそこまでするんだ・・・といったうすら寒さ。でもヒトを救うためにはっていうのも分かるし,それで分かったこともあるわけだから。うーん。まあ奥さんはウカバレマセンね。でもそこまで行っちゃう敏夫はまだ理解できる。
    人間が怖いと思ったのは,やっぱり大勢の村民の存在。ずーっとうわさだけで何の行動もしなかったのに,敏夫に納得させられてからのキレようは本当に怖い。
    敏夫は,ちゃんと自分で考え行動してるから,彼の出した結論も受け入れられるけど。あーうまく言えない。でも静信より敏夫の方が好きです。誠心・精神・清新・生新って,「せいしん」で入力するとこんなに思わせぶりな変換が。。。
    夏野と昭には生きててほしかったなあ。律子とかも。

    2002.09.06 (金)
    屍鬼〈上〉
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 20:03 / [ 修正]
    屍鬼〈上〉
    屍鬼〈上〉

    著:小野 不由美|出版社:新潮社|発売日:1998/09|単行本|4103970022|

    人口千三百余、三方を山に囲まれ樅を育てて生きてきた外場村。未だ土葬をする珍しい地でもある。猛暑に見舞われたある夏、村人たちが謎の死をとげていく。増えつづける死者は、未知の病によるものか、それとも、ある一家が越してきたからなのか…。村唯一人の医師敏夫,寺院の跡取り静信はその謎を解明し村を救おうとするが。。
    ようやく上巻読了。登場人物の多さときたら半端ではない。村の住民ほとんどについて言及しているのではないかと思うほど。村民の生活がじわりじわりと恐怖に侵食されていくのに,村民はそれに気づかない。いや気づかないと自分に言い聞かせながら暮らしていることが実に詳しく描かれる。読んでいても上巻ではほとんどおどろおどろしい場面は出てこない。静かなものだ。もちろん,そのままではすまないだろう。なんといっても小野不由美なのだから。上巻終盤で徐々に怖くなってきますよ。

    「屍鬼」の登場人物の多さときたら。篤ってええっと・・とか恵って誰の娘だったっけ?なんて考えながら読んでいたんだけど,どんどん増える死体(^^;
    ついにギブアップしました。登場人物表(相関図)でも作ろうかと思い,「私が思いつくってことは誰かもうやっているはずー♪」とNET検索してみました。そしたらありました。ありました。[[Qさんの小野不由美屍鬼人物一覧:http://www.lares.dti.ne.jp/~sakki-/fuyumi/siki.html]]。とっても便利です。
    Messenger
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 19:58 / [ 修正]
    Messenger
    Messenger

    著:Lois Lowry|出版社:Laurel Leaf|発売日:2006/01/24|マスマーケット|0440239125|

    マティが、盲目のシアーと一緒に平和な村に暮らし始めて6年がたった。彼は、村のリーダーのためにメッセンジャーの仕事をしていた。この村は傷つき阻害された人々を快く受け入れる村だった。マティも、シアーもそのようにして村の一員となったのだ。しかし、「交換市場」が開催されるようになって村の人々には変化が現れ始めた。不吉な力は、村のよき部分を排除し始め、やがて村は外部の者を受け入れることをやめるということを決定してしまう。リーダーからのメッセージとシアーの願いを聞き入れて、マティは最後の旅に出る。しかし、慣れ親しんだ森の道は、もはや彼の知っていた道ではなかった。
    何を書いても、前作までのネタバレになってしまうので書けません。が、面白いです。一気に読んでしまいました。あのお風呂嫌いのマティが、声変わりをして女の子を好きになって大活躍。キラとジョーナスも出てきます。これで終わり...なのかな?でも、いろいろなところで謎が放置されているので、もしかしたら続きがあるかも、と期待しています。
    The Secret
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 19:49 / [ 修正]
    The Secret
    The Secret

    著:Julie Garwood|出版社:Pocket Books (Mm)|発売日:1992/05/01|マスマーケット|0671744216|

    2つの国の境界で年に一度の夏のフェスティバルで会って以来、イギリスのジュディスはスコットランドのフランセス・キャサリンと親友になった。 この期間(12世紀後半)の2つの陸の間の敵意にもかかわらず、ジュディスとフランセス・キャサリンは,互いの子どもの誕生に立会い,最初の子供を命名すると約束していた。キャサリンの夫の代理としてジュディスを迎えに来たのはスコットランド人の地主イアン。ハイランドへの旅の途中で、二人は互いに惹かれあうようになる。しかし,イアンの領地Maitlandsは,部外者を用意に受け入れない土地柄だった。
    ***1章
    □1章
    フランセス・キャサリンは,身ごもっていた。幼い頃ジュディスと「赤ちゃんを産むときにはそばにいる」と約束したことを果たすために夫であるパトリックに領主?の許可を取るように頼んでいた。パトリックは,兄イアンに力になってくれるように頼む。キャサリンの願いは,ジュディスがイギリス人であることから一時却下されそうになるが,イアン・メイトランドの介入により許可される。イアンがパトリックのかわりにジュディスを迎えにいってくれることになったが,キャサリンは重要なことを言い出せずにいた。


    ***2章
    □2章
    ジュディスはテケル叔父と暮らしていた。テケル叔父は,足?の痛みをごまかすため,酒を飲むようになった。飲むと口汚くなる。酒量はどんどん増えていった。母親がジュディスのことを省みないためにミリセント伯母・ハーバート叔父のところで4歳まで過ごした。しかし,ジュディスがハーバート叔父を「パパ」と呼んでいたのを聞きつけてテケル叔父が激怒したため,ジュディスは叔父とミリセント伯母・ハーバート叔父の家を6ヶ月ごとに行き来している。ジュディスは11歳のときに,自分の出生について知る。ジュディスの母親は昔スコットランドのある氏族の男性と結婚していた。しかし,母親は夫を疎み5年の結婚生活の後,イギリスに戻った。そしてテケル叔父に頼ったのだ。その男性の名前も分からない。ジュディスはフェスティバルでキャサリンに会うまで待ち,このことを告げた。ジュディスにとっての本当の家族はミリセント伯母とハーバート叔父,そしてキャサリンだけ。そして二人は計画を立てた。いつかスコットランドへ行って,ジュディスの父親を探そうと。キャサリンは手助けをすることを約束する。そして,ジュディスの元にイアンが訪れる。
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    ***感想
    最後の対決の場面がまた,映画にしたらかっこよさそう!勿論ロマンスがベースでコミカルな場面もあって愉しい物語なのだが,それだけではない。女性がいわゆる「家政婦」みたいな扱いしか受けてこなかった氏族に,イングランドから来た女性が見た異なる視点から挑戦した変革の物語でもある。女性の地位向上というか権利獲得のために,堂々と立ち向かうジュディスが実にかっこいい。続編も注文済み。なお, [[著者サイト:http://www.juliegarwood.com/]] による作品相関は次の通り。

    * The Lion's Lady→Guardian Angel→The Gift→Castles
    * For the Roses→The Clayborne Bridesシリーズ(One Pink Rose,One White Rose,One Red Rose)→Come the Spring
    * The Secret→Ransom
    * The Bride→The Wedding
    * Heartbreaker→Mercy→Killjoy

    気に入ったので暫く追いかけるつもり。
    琥珀の望遠鏡
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 19:44 / [ 修正]
    琥珀の望遠鏡―ライラの冒険シリーズ〈3〉
    琥珀の望遠鏡―ライラの冒険シリーズ〈3〉

    著:フィリップ プルマン|出版社:新潮社|発売日:2002/01|単行本|4105389033|

    ライラは洞窟にいた。薬を飲まされ,眠りつづけてはいたがともかくまだ生きていた。ウィルは天使やトンボ乗り,イオレクらと協力してライラを救い出す。そして,新しい世界への窓を切り開きなすべき事を果たすために冒険を続ける。
    あまり書くとネタバレになってしまうのでこれくらいにとどめておきます。
    1,2巻でライラやウィルにとって大切な人が死んでしまうが,この3巻への伏線だったことがわかります。彼らの死なしでは冒険は終わらないのです。
    しかし,読んでいて辛かった。涙がぽろぽろ…
    世界を救うというのは,こんなにも多くのものを犠牲にしなくてはならないのか。

    大きなテーマとして「神」「教会」「宗教」が挙げられるけれど,私が心に残ったのはライラとウィルがメアリーと語り合うところ。
    <ぬきがき>
    「あなたの世界のオックスフォードで,はじめて会ったとき」ライラはいった。「科学者になった理由のひとつは,善悪を感じないですむからだといったわ。修道女だったときは,善悪を考えてたの?」
    「さあ、ノーね。でも,どう考えるべきかはわかってたわ。なにもかも教会の教えるとおりに考えてたの。そして,科学を勉強するときには,まったくほかのことを考えなくてはならなかった。だから,善悪について考える必要はなかったのよ。」
    「でも,いまは考えるの?」ウィルはいった。
    「考えなきゃならないと思うわ。」メアリーは正確にいおうとした。
    「神を信じるのをやめたとき,善悪を信じるのをやめたの?」
    「いいえ。ただわたしたちの外に善の力と悪の力があると思うのをやめたのよ。そして,善と悪は,人間のおこないについていえることで,善人と悪人がいるんじゃないと信じるようになったの。わたしたちにいえるのは,これはいいおこないだ,だれかの役にたつから,あれは悪いおこないだ,だれかを傷つけるから,ということだけ。人間は単純にレッテルをはるには複雑すぎるわ。」
    「そうね」ライラはきっぱりとした口調でいった。
    「神がいなくてさびしく思った?」ウィルはきいた。
    「ええ,とても」メアリーは答えた。「いまもそう思うわ。いちばんさびしく思うのは,世界全体とつながっているという感覚がないことよ。以前は,神とつながっている,神がいるから,神のすべての創造物とつながっている,と感じてたの。でも,神がいないとなると・…」
    <ここまで>

    コールター夫人やアスリエル卿などの書き方はまさに善悪どちらともいえる非常におもしろい人物で,複雑な人間性がよく出ていると思いました。アスリエル卿よりは,やはりコールター夫人の方がわたしには分かりやすい。簡単に人を殺すような女でも母の部分は切り捨てられないあたり…
    おなじみのイオレクやセラフィナ・ペカーレの他にトンボ乗りの勇敢なスパイが新しく加わるんだけど,すごく魅力的。ダイアモンド型の骨格を持つ知性ある生き物ミュレファ。今回の登場人物もみな存在感があります。
    それにしても渦巻くダストの美しさ。

    死者・天使・神(オーソリィティ)・教会の書き方はとても大胆かつ刺激的でした。訳者のあとがきによると,宗教界でも問題になっているとか。
    一読しただけでは消化しきれなかったので,一巻から再読してみようと思っています。
    (2002.02.10読了)
    Ransom
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 19:42 / [ 修正]
    Ransom
    Ransom

    著:Julie Garwood|出版社:Pocket Books (Mm)|発売日:1999/11/01|マスマーケット|0671003364|

    ジリアンとクリスティンの母親は弟を出産するときに命を落とした。夜には悪いことが起きる。ジリアンとクリスティンは,夜が恐ろしく,二人で過ごすために秘密の通路を使って行き来していた。ある晩,いつものようにクリスティンの部屋にいた二人のところへ父親がやってくる。父親は鎧に身を包んでいた。よく事情が飲み込めないジリアン。父親から託された宝石箱をしっかりと胸に抱くクリスティン。二人は護衛の者に守られて,城を逃げ出す。しかし,途中で二人は離れてしまい,ジリアンは敵アルフォードの手に落ちてしまった。父親が目の前で殺されるのを見てしまい,ショックで喋ることが出来なくなったジリアンをアルフォードは,ジリアンの叔父のところへ追い出した。

    14年後。舞台は変わってラムゼイ登場。彼は「The Seacret」に登場していた超絶美青年。他領との同盟?などの懸案を抱えている。マクファーレンの娘との結婚話が持ってこられたが,その気なし。兵士に求婚されて城に来ていたブリジットと出会って,ガツンと衝撃を受ける。(この後の展開が愉しみ。)そこへ,ラムゼイの弟が死んだとの知らせが入る。

    またまた舞台が変わって,崖にぶら下がる?少年。彼を助けようとするジリアン。ジリアンはアルフォードから呼び戻されていたのだった。捕らえられてた少年が,危険な崖へ逃げ出すところを見かけたジリアンは,自らの危険も顧みず,少年を助ける。少年は実は(あの)イアン・メイトランドの息子アレックだった。
    序章ではジリアンとクリスティンの姉妹がが分かれなければならなくなった経緯が描かれている。お父さんの切なさが胸に沁みる哀しいシーンでした。

    アレックが,実に可愛らしい。5,6歳なんだけど勇気を持たなくてはと思って頑張る一方で,両親に会いたくてつい涙してしまったり,ジリアンに「女は弱い」といいつつ助けられちゃったり。アルフォードに捕らえられたときには,英語が分からないふりをする賢さも持っている強い子。

    ブロディック・ブキャナンが登場してから,話が更におもしろくなってきた。ジュディスがイアンと結婚してから,彼とラムゼイはイギリスまで理想の花嫁を求めに行ったらしいです。ぷぷ。ブロディックに無事アレックを届けるために,ジュディスが思いついたことが彼女とブロディックを結びつけることになるんですね。おもしろーい。次第に惹かれあっていく様子が中々いいです。ところで,アレックはまだ5歳だった!彼の口癖「ねえ,知ってる?」にも納得します。とっても少女漫画的な展開が好き。ブロディック・ブキャナンは,粗野で有名らしいが,実はとても思いやりがあって頼りになる男性。部下にも厚く信頼されている。物語の展開は,おお!という驚きはないものの,会話がとても愉しくてくすくす笑いながら読めるのがいい。

    姉探し・父親の名誉回復・宝石箱の謎・ハイランドのシンクレア領?の裏切り者の追跡・そしてロマンスとたくさんの内容がてんこもり。ブリジッドの恋ももう少し詳しく知りたかったなあ。後半は章分けが細かいので,仕事のある日でもちょこちょこ読むのにちょうどよかった。ハイランドのいろいろな習慣がおもしろかった。
    ラプソディ―血脈の子〈下〉
    ラプソディ―血脈の子〈下〉

    著:エリザベス ヘイドン|出版社:早川書房|発売日:2001/05|文庫|4150202893|

    美貌の「歌い手」ラプソディを窮地から救ってくれたアクメドとグルンソル。じつはかれらは邪悪な火の精フドールの奴隷であり、混沌と征服を至上の喜びとするフドールに、地球の核に眠る大蛇を解きはなって地上を破壊せよと命じられていた。だが多数の無辜の命を奪うことになる任務に耐えられなかったふたりは、主人から逃亡中だったのだ。フドールの計画を覆そうと、かれらはラプソディとともに地中深くへと赴くが…。
    長かった・・・。あまりにも長く辛い描写も多いので読んでいて段々疲れてしまった。でも,内容は文句なしに面白い。ラプソディの「歌い手」の力が発現するところは,本当に美しくうっとりしてしまうし,登場人物も個性的でいい。アクメドは,策略家で人を信じなくて一筋縄ではいかないし,グルンソルはあったかいんだけど人食い。ラプソディは,虐待されている子どもを見ると我慢ならないところがあり,女性として非常にこゆ間を持った。そんなラプソディの物語なら,きっと読後はさわやかなはず。彼女があまりにも自分の容姿に無頓着なのが不思議ではあるが,はっきりとした鏡もないわけだから仕方がないのかな。新しく出てきたジョー,アシェも気になるところ。
    魔法の庭〈3〉
    著者:
    更新日:2007/08/17(Fri) 19:27 / [ 修正]
    魔法の庭〈3〉地上の曲
    魔法の庭〈3〉地上の曲

    著:妹尾 ゆふ子|出版社:プランニングハウス|発売日:1999/10|単行本(ソフトカバー)|4939073254|
    とうとう読み終わってしまった。2巻からどんどん盛り上がってきて、イザモルド探しだけが目的のお話かと思いきや、それを軸として広い世界が広がっていく。とても心地いい。アストラの父もやはりでてきたし、ユミルのアーンもまた戻ってきてくれたし。御満悦。

    アストラ、やはりアストラらしく自分の生を全うしているなあと思う。気になっていたアストラの母親のこともちゃんと書かれていて、エィーシャも出てくるしすべてがおさまるところに収まった気持ちよさがある。消化不良のところがないというか。

    春日聖生さんのイラストもいい。でも、りどるさんのイラストだったら、どんな風なんだろうと創造もしてしまった。デジタル版「魔法の庭」なんて出ないかなあ。アストラの奏でる竪琴の旋律も入ってたりするの。

    ああ、とにかく満足でした。乞う続編!
    アストラものでも、シリエンものでも、できればユミルのアーンものでも、何でもいいですー。
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