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琥珀の望遠鏡
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 19:44 / [ 修正]
琥珀の望遠鏡―ライラの冒険シリーズ〈3〉
琥珀の望遠鏡―ライラの冒険シリーズ〈3〉

著:フィリップ プルマン|出版社:新潮社|発売日:2002/01|単行本|4105389033|

ライラは洞窟にいた。薬を飲まされ,眠りつづけてはいたがともかくまだ生きていた。ウィルは天使やトンボ乗り,イオレクらと協力してライラを救い出す。そして,新しい世界への窓を切り開きなすべき事を果たすために冒険を続ける。
あまり書くとネタバレになってしまうのでこれくらいにとどめておきます。
1,2巻でライラやウィルにとって大切な人が死んでしまうが,この3巻への伏線だったことがわかります。彼らの死なしでは冒険は終わらないのです。
しかし,読んでいて辛かった。涙がぽろぽろ…
世界を救うというのは,こんなにも多くのものを犠牲にしなくてはならないのか。

大きなテーマとして「神」「教会」「宗教」が挙げられるけれど,私が心に残ったのはライラとウィルがメアリーと語り合うところ。
<ぬきがき>
「あなたの世界のオックスフォードで,はじめて会ったとき」ライラはいった。「科学者になった理由のひとつは,善悪を感じないですむからだといったわ。修道女だったときは,善悪を考えてたの?」
「さあ、ノーね。でも,どう考えるべきかはわかってたわ。なにもかも教会の教えるとおりに考えてたの。そして,科学を勉強するときには,まったくほかのことを考えなくてはならなかった。だから,善悪について考える必要はなかったのよ。」
「でも,いまは考えるの?」ウィルはいった。
「考えなきゃならないと思うわ。」メアリーは正確にいおうとした。
「神を信じるのをやめたとき,善悪を信じるのをやめたの?」
「いいえ。ただわたしたちの外に善の力と悪の力があると思うのをやめたのよ。そして,善と悪は,人間のおこないについていえることで,善人と悪人がいるんじゃないと信じるようになったの。わたしたちにいえるのは,これはいいおこないだ,だれかの役にたつから,あれは悪いおこないだ,だれかを傷つけるから,ということだけ。人間は単純にレッテルをはるには複雑すぎるわ。」
「そうね」ライラはきっぱりとした口調でいった。
「神がいなくてさびしく思った?」ウィルはきいた。
「ええ,とても」メアリーは答えた。「いまもそう思うわ。いちばんさびしく思うのは,世界全体とつながっているという感覚がないことよ。以前は,神とつながっている,神がいるから,神のすべての創造物とつながっている,と感じてたの。でも,神がいないとなると・…」
<ここまで>

コールター夫人やアスリエル卿などの書き方はまさに善悪どちらともいえる非常におもしろい人物で,複雑な人間性がよく出ていると思いました。アスリエル卿よりは,やはりコールター夫人の方がわたしには分かりやすい。簡単に人を殺すような女でも母の部分は切り捨てられないあたり…
おなじみのイオレクやセラフィナ・ペカーレの他にトンボ乗りの勇敢なスパイが新しく加わるんだけど,すごく魅力的。ダイアモンド型の骨格を持つ知性ある生き物ミュレファ。今回の登場人物もみな存在感があります。
それにしても渦巻くダストの美しさ。

死者・天使・神(オーソリィティ)・教会の書き方はとても大胆かつ刺激的でした。訳者のあとがきによると,宗教界でも問題になっているとか。
一読しただけでは消化しきれなかったので,一巻から再読してみようと思っています。
(2002.02.10読了)
龍使いのキアス
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 11:50 / [ 修正]
龍使いのキアス
龍使いのキアス

著:浜 たかや|出版社:偕成社|発売日:1997/01|単行本|4037444100|

アギオン帝国は、初代皇帝アグトシャルの夢の呪縛にもう何百年もの間、くるしめられていた。巫女見習いのキアスは、その出生の秘密を知らず、呪いを解くために一人果敢に戦いをいどむ。
NETでよく目にしていた「龍使いのキアス」。ようやく読めました。

巫女見習いのキアス。捨て子だった彼女は「呼び出し」の儀式で何も呼び出せず神殿から追い出されてしまう。キアスは、日頃から考えていた伝説の巫女マシアンを探すことにする。マシアンは300年前に行方不明となり、今でも生死不詳なのだった。キアスは、マシアンを探すうちに自分の出生の秘密を知ることになる。そして、アギオン帝国の真の歴史も。
アギオン帝国は、初代皇帝アグトシャルの夢の呪縛に、もう何百年もの間、支配されていたのだ。気づかないまま。アグトシャルが仕組んだ運命の枠組に若者達は果敢に戦いを挑む。

権力に次第に溺れていく皇帝。そこへ追いこんでしまったマシアン。2人の過ちが、その後300年も人々を苦しめつづける。
人の想いというものは、これほどに強いのだなと思いました。
2001-08-18
龍のすむ家
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 20:56 / [ 修正]
龍のすむ家
龍のすむ家

著:クリス ダレーシー|出版社:竹書房|発売日:2003/08|単行本|4812412544|

下宿人募集―ただし、子どもとネコと龍が好きな方。そんな奇妙なはり紙を見て、デービットが行った先は、まさに“龍だらけ”だった。家じゅうに女主人リズの作った陶器の龍が置かれ、2階には“龍のほら穴”と名づけられた謎の部屋があった。リズはそこで龍を作っているというが、奇妙なことにその部屋には窯がない。いったいどうやって粘土を焼いているのか…。ひっこし祝いに、リズはデービットに「特別な龍」を作ってくれた。それは片手にノート持って、鉛筆をかじっているユニークな龍だった。「一生大事にすること、けして泣かせたりしないこと」そう約束させられたデービットは彼をガズークスと名づけた。やがて、ふしぎ・・・
いやし系ファンタジーです。下宿先の娘と大家がちょっと鼻につきますが,主人公のデービッドは,とってもお人よしのいいヤツです。下宿先の娘ルーシー(10歳)に気に入られたばっかりにあれこあれ手伝わされます。ぶつぶつ言いながらも結局一生懸命やってしまう愛すべき男の子でした。
物語は空気がいいです。お茶タイム,図書館の庭,アトリエ・・・強烈なお話ではないですが,じんわりしたいい話だと思いました。続編もあるようで,先が楽しみです。
裏庭
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 13:33 / [ 修正]
裏庭
裏庭

著:梨木 香歩|出版社:理論社|発売日:1996/11|単行本|4652011261|



裏庭
裏庭

著:梨木 香歩|出版社:新潮社|発売日:2000/12|文庫|4101253315|

友達の綾子のおじいちゃんから聞いたバーンズ屋敷の不思議な裏庭の話。照美は,大鏡から裏庭への道を開いてしまう。霧の中から現われた不思議な世界。照美は,自分の世界に戻るために冒険を始める。
個性的な登場人物がみな何かを暗示し,テルミィの舞台を織り上げて行く。さっちゃんも,妙子さんも幻の王女も,テルミィの人生では脇役であるが,それぞれの人生では主役なのだ。裏庭は一つではない。真実も一つではない。それを見るとき,見る人によってこうも違うものなのだ。
マーサが最後に言う「裏庭こそが生活の営みの根源である」という言葉。イングリッシュガーデンの本を読んでいたときにも同じ節があったのを思い出した。「前庭は人に見せるもので,本当にその家のものが愛し,手を入れるのは裏庭。外からは見えないんですよ。」と。

 裏庭の崩壊と再生,それは,テルミィの自我の崩壊と再生を表していたのだろうと私は思った。今までに周囲から形作られていた「自分」を崩し,新しい「自分」を作り上げる。それは,人間にとってとても大切なことである。多くの子供達がこの「思春期」をそうして乗り越えて行く。そうして,人は成長する。その過程では死や罪,影も避けることはできない。

梨木さんの本はまだ2冊しか読んでいないが,両方に共通しているのは,その圧倒的な「香りと空気感」だ。人間の五感を書物の上で再現させている気がする。反して裏庭と大鏡付近以外の描写は実に簡潔だ。匂いや空気はあまり感じられない。照美が今まで過ごしてきた「世界」が彼女にとって味気ないものだったのかもしれないと思った。よろいを着て,薄皮の中から感じる世界だったのではないだろうか。
裏庭を強烈に描くことで幻の中での生命感を表現していたのではないか。

何と言うか,どろどろとした暗部を感じさせる物語であり,好みが分かれる本だろう。でも,凄い人だと思う。何年かたって,もう1度「裏庭」を舞台とした作品を書いて欲しい。そうしたら,どんな物語になるのだろう。とても楽しみだ。(1999年9月)
嵐を追う者たち
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:46 / [ 修正]
崖の国物語〈2〉嵐を追う者たち
崖の国物語〈2〉嵐を追う者たち

著:ポール スチュワート|出版社:ポプラ社|発売日:2001/10|単行本|4591069842|

1巻で父親との再開を果たしたトウィッグ。
空賊の船に乗り込み、冒険をはじめる。
「嵐晶石」という宝を探しに行くのだ。「嵐晶石」は大きな嵐のとき落雷したところにできるもの。明かりの強さによって重くなったり、軽くなったりする石だ。しかし、最近その「嵐晶石」に他の効用が見つかった。ある方法で変化させると、汚水を浄化する「神聖砂」になるのだ。「神聖砂」に変化させる方法、その原料となる「嵐晶石」を巡り、見にくい利権争いが始まる。
1巻がちょっと。。。だったのだが、2巻までいっしょに借りていたので読む。1巻よりは、多少舞台が広がって動きのある物語に。
でも、人(といっていいのか?)がどんどん死んでいくのがとっても不快だ。その死んで行く者が「悪いやつ」ならまだしも、ほとんどが弱い者だったり、まじめに働く者だったりして、更に不快だった。
結局、この物語で作者は何を子ども達に伝えようとしているのだろう。
トウィッグの成長があるわけでもない。(剣をふるうのをためらわなくなるのが成長というならば成長しているのか?)
希望のかけらも(わたしには)見えない物語。
妖精王の月
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 00:07 / [ 修正]
妖精王の月
妖精王の月

著:O.R. メリング|出版社:講談社|発売日:1995/02|単行本|406207463X|

そなたの答えがノーでも,彼女の答えはイエスだ。わたしは<人質の墳墓>から花嫁を連れて行く。フィンダファーを寝袋もろともさらいあげると,妖精王は塚山から去った。タラの丘の<人質の墳墓>でキャンプした夜,別の世界にあこがれるいとこ,フィンダファーが妖精王にさらわれる。翌朝からグウェンのいとこを連れ戻すたびが始まる。妖精たちとの絶妙な出会いに助けられながら。だが,ケルトのフェアリーランドは,グウェンにとっても魅力ある世界だった。(扉裏より)
おもしろかった!これにつきる。
ちょっとロマンチックなところもいい。後書きによると妖精もので「愛」について書かれたものは少ないそうだ。グウェンが旅する現代のアイルランドと交錯するフェアリーランド。私はこの物語のように「隣り合わせに存在する二つの世界」の物語に弱い。
主人公のグウェンの成長も楽しめる。(1999年9月)
妖精ディックのたたかい
著者:キャサリン・M・ブリッグズ
更新日:2007/08/18(Sat) 20:58 / [ 修正]
妖精ディックのたたかい
妖精ディックのたたかい

著:キャサリン・M・ブリッグズ , 他|出版社:岩波書店|発売日:1987/06|単行本|4001109743|

家付き妖精ディックは、慣れ親しんだカルヴァー家が出て行ってからもウィドフォード屋敷を守っていた。赤いめんどりにえさをやったり、家の補修をしたり、空気の入れ替えをしたり・・一番大切な仕事は埋められた財宝を守る仕事だったが、それも抜かりなくやっていた。しかし家付き妖精は空家では寂しすぎる。ヒマをもてあましていたディックは、とうとう新しい住人を迎え入れることになった。あまり好きになれない主人とその妻、お気に入りのジョエルと子どもたち、優しいディンブルビー夫人。ディックは、またもや忙しくなる。
欲深でいじわるな若奥様ではなく、ジョエルとこま使いアンに屋敷をひきついでもらいたかったからだ。さあ、ディックのたたかいが始まる。
何となく図書館で手にしたら、これが大当たり!家付き妖精ディックの何と働き者で、優しくて…
意地悪な人には隠れて足をつねるところも爽快だし、魔女との戦いもどきどきする。清教徒革命とかイギリスの歴史にもっとくわしかったら、背景がわかって更に愉しめたかもしれない。ハリポタに出てくる家付き妖精のこともやっと理解しました。日本の民話でも家につく神様って出てくるけれど民話って似たようなモチーフが出てくるんですね。
作者はイギリスの民俗学・妖精学の第一人者だそう。「魔女とふたりのケイト」という本も出ているらしいので探してみよう。
幽霊船から来た少年
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:58 / [ 修正]
幽霊船から来た少年 (ハリネズミの本箱)
幽霊船から来た少年 (ハリネズミの本箱)

著:ブライアン ジェイクス|出版社:早川書房|発売日:2002/12|単行本|4152500050|

伝説の幽霊船フライング・ダッチマン号。遠い昔に沈没したこの船は、乗組員の亡霊を乗せたまま、何百年もさまよいつづけているという。この船に少年と犬が乗っていた! 沈みゆく船から逃れた彼らの数奇な運命を描く冒険小説。
「勇者の剣―レッドウォール伝説」「「モスフラワーの森―レッド・ウォール伝説」の作者による新しいシリーズ物。

神(或いは天使)により不死の命を与えられた犬と少年が,人々を幸せにしながら旅をするという話。3つの物語が含まれていて,メインは最後のイギリスの土地所有権にかかわる話。得意な状況を除いては特に魔法はなし。それでも謎解きが愉しくて最後まで読んでしまった。少年と犬の会話が愉しい。
木の国の媛
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 11:57 / [ 修正]
木の国の媛―太陽の娘〈1〉
木の国の媛―太陽の娘〈1〉

著:ひかわ 玲子|出版社:徳間書店|発売日:2002/01|単行本|4199050965|


森は彼女を傷つけない、獣は彼女を襲わない、鳥は彼女に歌いかける。それは彼女―ヨキナが神の子だから。だけど彼女は名乗ってはいけない。名は、魂を支配するから。本当の名前を知らせてもいいのは、将来をまかせてもよいと思える一人の男にだけ…。“木の国”の村酋の末媛ヨキナは、ある日、一人の美しい青年と出逢った。河の上流である“根の国”からやってきたという彼は、やがて来る災厄を警告する…。古代日本の神話に材をとった、ネオ・ジャパネスク・ファンタジー、華麗なる幕開け。
ヨキナは神に愛された子。白い肌は傷つかず,汚れることもない。ヨキナたちの国では本当の名を告げてもよいのは生涯を共にする伴侶と決めた者だけ。ヨキナは,桜の爺の元で一人の美しい青年に会う。彼もまた神に愛された者であった。彼に警告を受けたヨキナであったが,その警告通り災厄はやってきた。ヨキナの村が襲われ滅ぼされてしまったのだ。辛うじて逃げ出したヨキナは,神に会う。ヨキナは,「護るために闘いたい」と剣を鍛えに火の国へ向かう

ネオ・ジャパネスク・ファンタジーに弱い私。これも好きでした。先に読んだ「ホビットの冒険」のドラゴンと違い,こちらの龍は神様。ヨキナを預かり,育てる役をこなします。私は,ドラゴンより龍神様の方が好きだな。身の回りにたくさんの神がいる,日本の神話。とっても好きです。
徳間デュアル文庫
夢の守り人
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 20:10 / [ 修正]
夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)
夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)

著:上橋 菜穂子|出版社:偕成社|発売日:2000/05|単行本|4035402303|

人の世界とは別の世界で花をつけ実をむすぶその“花”は、人の夢を必要としていた。一方、この世をはかなんでいる者は、花の世界で、永遠に夢を見つづけることを望んだ。いとしい者を花の夢から助けようと、逆に花のために魂を奪われ、人鬼と化すタンダ。タンダを命をかけて助けようとするトロガイとチャグム、そしてバルサ。人を想う心は輪廻のように循環する。
ますます、児童文学ではない気がしてくるバルサシリーズの三冊目。

今回、バルサが救うのは、いつも怪我をしたバルサを助けてくれる大呪術師トロガイの弟子タンダ。タンダは、バルサに求愛していたが、バルサはこれまで過去を断ち切れず、タンダの思いを受け入れることができなかった。
 そのタンダが、花の夢にとらわれてしまう。バルサは、チャグム、トロガイと共にタンダを助けに向かう。

子どもを亡くした母親の思いが、とんでもないモノを産んでしまうって実際にあるような気がする。夢にとらわれて外に出てこないって暗示的だなあなどと思いながら読みました。

児童文学だけど大人向け
2001-04-30
夢の岸辺三部作
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 13:58 / [ 修正]
現実の地平 夢の空―夢の岸辺
現実の地平 夢の空―夢の岸辺

著:妹尾 ゆふ子|出版社:講談社|発売日:1994/04|文庫|4062551659|
「太陽の黄金 雨の銀」「天使の燭台 神の闇」「現実の地平 夢の空」の3作からなる「夢の岸辺」物語。古書店巡ってようやく全巻そろいました。

物語は、自他ともに見とめる「委員長」小泉とのんびりマイペース男水谷が主人公。2人は、とある夢の中にとらわれてしまう。気がつくと、水谷は、金髪にリボンにセーラー服(毛脛はそのまま)という女装スタイル。一方小泉は魔女の格好でホウキにまたがり空をトブこともできる。面食らう2人。チエを出し合いつつさまよう内に、小泉は「佐藤千鶴」という同級生の夢の中だと主張し始める。しかし、水谷にはそんな同級生の心当たりがない。当惑しつつも夢から出ようと模索するが。。

ネタバレになるので、あまり感想はかけないのが残念。とにかく小泉と水谷の掛け合い漫才のような会話が楽しい。水谷×峰村、佐藤もいいなあ。ついついフフッと笑みがもれちゃう。なんだか、自分が「乙女」だった頃のくすぐったい感じがよみがえるような。。小泉のもがいて苦しんでそして成長していく姿が愛しいです。

しかし、水谷。いいキャラです。スキだわ。あと、佐藤千鶴とか峰村ちゃん。スキスキ。もちろん、小泉も。愛すべき人満載。古書店で探して読んでも不足なし!見つけたら読んでみて!

2001-09-09
現実の地平 夢の空―夢の岸辺講談社X文庫―ホワイトハート


天使の燭台 神の闇―夢の岸辺講談社X文庫―White heart


太陽の黄金 雨の銀―夢の岸辺講談社X文庫―ホワイトハート
魔法使いハウルと火の悪魔
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 23:06 / [ 修正]
魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉
魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉

著:ダイアナ・ウィン ジョーンズ|出版社:徳間書店|発売日:1997/05|単行本|4198607095|

魔法が本当に存在する国インガリーで、3人姉妹の長女に生まれたソフィー。ある日ソフィーは、「荒地の魔女」にのろいをかけられ、90歳の老婆に変身させられてしまう。家族を驚かせたくないと家出したソフィーは、空中の城に住む、うぬぼれ屋で移り気な若い魔法使いハウルのもとに、掃除婦として住みこんだ。ハウルに魔力を提供している火の悪魔とこっそり取引したり、ハウルの弟子と7リーグ靴をはいて流れ星を追いかけたり。謎のかかしや、犬人間も現れて…?

ジョーンズの世界は本当に独創的でおもしろい!
児童文学の棚に置いてあると思うけれど、ファンタジーに分類しました。この本は、大人の女性ほど楽しめるんじゃないかなあ。
長女としての役目に自分をぎゅうっと押し込んで生きてきたソフィーが、魔女に90歳の老婆に変えられたら、何だかすごく元気になってしまう。今まで言えなかったようなこともズバズバ言えちゃって、読んでて気持ちがいいくらい。そう、オバタリアン(ふるい?)みたいになっちゃう。
ハウルへの恋心に戸惑いつつ、老婆の姿で奮闘するソフィーがとっても魅力的。周りを固める犬人間、かかし、妹達や荒地の魔女などの登場人物も実に魅力的。オススメ!
魔法使いはだれだ
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 23:08 / [ 修正]
魔法使いはだれだ ― 大魔法使いクレストマンシー
魔法使いはだれだ ― 大魔法使いクレストマンシー

著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ|出版社:徳間書店|発売日:2001/08/29|単行本|4198614040|

「このクラスに魔法使いがいる」このメモを元に、2年Y組は騒々しくなる。なぜなら、魔法は厳しく禁じられているし、もし見つかったら即逮捕されて火あぶりになってしまうからだ。2年Y組は、親が魔法使いだったので処刑されたとか、刑務所に入っているといった「問題」のある子を集めたクラスだったので、担任の先生も頭を抱えてしまった。
そして、このメモをきっかけに校内で魔法としか思えない事件が相次ぐ。本当の魔法使いは誰なのか。そして、審問官に火あぶりにされるのは?
待ちに待ったダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの新刊。もう、とても満足。「イイ子」じゃない登場人物たち。一癖も二癖もある。自分だけは、何とかイイ目をみたいという児童文学では、あまりお目にかかれないキャラたちだ。それが、また痛快。純粋なファンタジーというよりもちょっとSF味もある。本当に独創的な作家だ。ただ、いただけないのが文中でフォントが変わる点。ハリポタでも、不快だったけれど、やめてほしい。お話は文句なしに愉しめます。イチオシ!
魔法使いの卵
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:43 / [ 修正]
魔法使いの卵
魔法使いの卵

著:ダイアナ ヘンドリー|出版社:徳間書店|発売日:2001/01|単行本|4198613028|
魔法使いの父親、未来を予知する母親の間に生まれたスカリーは、魔法使い試験を受けるため、学校でもこっそり魔法の練習をしていた。授業中にぼーっとしていることが多くて、とうとう校長先生に「お守り」をつけられてしまう。
お守役はモニカという髪の赤い、若い娘だった。感じのいい人ですぐにクラスの人気者にるが、不審な行動も多い。スカリーは、モニカに見張られて、「変身術」の練習もできない。
魔法使い試験が近づくに連れて、父親の表向きの商売である「市場の時計屋」に、変なじいさんがやってきて、スカリーの身の回りで事件が起こりそうな予兆が始まる…

ジョーンズと比べると登場人物がまとも過ぎますが、まあまあ愉しめました。
ちょっとだけ「黄金の羅針盤」を思い浮かべちゃう部分もありました。
魔法使いになる方法
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 20:46 / [ 修正]
魔法使い(ウイザード)になる方法
魔法使い(ウイザード)になる方法

著:ダイアン デュアン|出版社:富士見書房|発売日:1991/05|文庫|4829141670|

ニータは本好きの女の子。いじめっこに追われ、逃げこんだ図書館でみつけた本が、ニータの人生を変えてしまった。その本の題名は―そう、「魔法使いになる方法」。はじめは半信半疑でこの本を読みだしたニータだったが、やがて、本当に自分が魔法使いになってしまったことに気づく。そして同時に、光の力と闇の力の戦いが、ずっと以前から、ひょっとすると地球ができるもっと昔から、連綿と続いていることも知ったのだ。さあ、覚えたての呪文を駆使して、新米魔法使いニータの時空を越えた冒険がはじまる。
ブックオフ100円本。
図書館,ファンタジーとくれば読まないわけにはいかない。児童文学系の魔法物語,王道です。にーたが見つけた「魔法使いになる方法」はその才能のある人しか見つけることができないものらしいんだが,「科学者になる方法」とか「看護婦になる方法」などと同じ棚にあるっていうのがいいねえ。一部にこんな件が・・・

魔法使いはことばを愛する。ほとんどの魔法使いが大の読書好きで,将来魔法使いになるような人は,何かを読みながら出ないと寝られないというくせがある。・・・(中略)世界をつくる物質,すなわち木や石をいかに説得できるかということが,魔法使いの重要な課題なのだ。

ということで,活字中毒者には魔法使いになる才能があるらしい(笑)

さて,魔法語で物質や空気などを説得して形を変えたり,動いてもらったりするというのがこの物語の世界の基本。意外な仲間も加わって冒険が始まる。血も飛び散らず,ハードカバーなんかで出すと結構受けると思うんだけどなあ。2まで翻訳が出ているようです。1巻は,カバー絵,挿絵共に佐竹美保です。
私は1巻から3巻までのセット[[Diane Duane's Box of Wizardry (Young Wizards):http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0152045821/hontano-22/ref=nosim]]を購入しました
-原書:So you want to be a wizard
魔法使いとリリス
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:44 / [ 修正]
魔法使いとリリス
魔法使いとリリス

著:シャロン シン|出版社:早川書房|発売日:2003/12|文庫|4150203512|

変身の技では世界一と評判の魔法使いフライレンドンに弟子入りすることにした青年オーブリイ。村はずれにある館を訪れると,魔法使いの妻リリスが彼を出迎えた。態度の冷たい,緑の瞳のどこか魅惑的な女性。弟子として館に住むうちに,オーブリイはそんなリリスのことを想うようになるが,彼女は取り合わない。やがて,オーブリイはリリスや使用人の奇妙な点に気づく・・・
うーん,何だか不思議なファンタジイ。イメージしていた「ロマンス!」というものではありませんでした。オーブリイの苦悩する姿が延々と続いていて,リリスは実に淡々と,でも次第に心を開いていく。その経過が実にゆっくりと書かれています。うむー。すごく陰鬱な館の描写にこちらもテンション下がっちゃったかな。主人公が男性だからちょっと感情移入がしにくかったせいか。。。いや,最後のエピローグのせいかなあ。リリスの感情がほとんど平坦なので,もう少し感情移入できたらよかったかも。
魔法の庭〈3〉
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 19:27 / [ 修正]
魔法の庭〈3〉地上の曲
魔法の庭〈3〉地上の曲

著:妹尾 ゆふ子|出版社:プランニングハウス|発売日:1999/10|単行本(ソフトカバー)|4939073254|
とうとう読み終わってしまった。2巻からどんどん盛り上がってきて、イザモルド探しだけが目的のお話かと思いきや、それを軸として広い世界が広がっていく。とても心地いい。アストラの父もやはりでてきたし、ユミルのアーンもまた戻ってきてくれたし。御満悦。

アストラ、やはりアストラらしく自分の生を全うしているなあと思う。気になっていたアストラの母親のこともちゃんと書かれていて、エィーシャも出てくるしすべてがおさまるところに収まった気持ちよさがある。消化不良のところがないというか。

春日聖生さんのイラストもいい。でも、りどるさんのイラストだったら、どんな風なんだろうと創造もしてしまった。デジタル版「魔法の庭」なんて出ないかなあ。アストラの奏でる竪琴の旋律も入ってたりするの。

ああ、とにかく満足でした。乞う続編!
アストラものでも、シリエンものでも、できればユミルのアーンものでも、何でもいいですー。
魔法の庭〈2〉
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 19:25 / [ 修正]
魔法の庭〈2〉天界の楽
魔法の庭〈2〉天界の楽

著:妹尾 ゆふ子|出版社:プランニングハウス|発売日:1999/05|単行本(ソフトカバー)|4939073157|
おもしろかった。作者の妹尾さんがおっしゃる通り、一巻目よりも展開がスピーディでテンションアップ!という感じ。一巻目でもちょっと触れられていたアストラの謎(なぜ追われているのか)が明らかにされる。その経緯が書かれた「禁じられた音階」はおもしろかった。アストラが神の重みに耐えられるのか、いつ力を放出してしまうのだろうとドキドキしながら読んだ。満足。

3巻は、どうなるんだろう。アストラと父のことなんかも出てくるんでしょうか。楽しみ。
魔法の庭(1)
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 19:23 / [ 修正]
魔法の庭〈1〉風人の唄
魔法の庭〈1〉風人の唄

著:妹尾 ゆふ子|出版社:プランニングハウス|発売日:1999/03|単行本(ソフトカバー)|4939073076|

南方の軍勢が往生にいたったそのとき、北方王国最後の姫イザモルドは、「凍れ、凍りつけ、我が大地よ!」と呪いの言葉を吐いた。北の大地は主の言葉に従い、南方軍を追い払ったが、生き延びた民さえも葬り去った。そして、数十年<氷姫>イザモルドは、今も魔法の庭でひとり想い人を待ち続けている・・・・。北の大地に春を呼ぶため、もう何年も氷姫の魔法の庭を捜し続けていた妖魔の王は、ついに南方王国のうたびとを道案内に見出した。(裏表紙のあらすじを記載)
とっても美しい音が聞こえてくるような、ときとして、しん、としているような物語。真っ白な北方のイメージをはじめとして、各場面の描写が印象的。とくに、アーンの水の竪琴が奏でるシーンは好き。私はアーンが、とっても気になる。どんなことが過去にあったんだろうとか、アーンが逃げ込まなければならなかった理由とか、そもそもなぜ、アーンになったのか。。うーん、気になる。メインの物語の他にも、たくさんの物語が隠されている気がする。
魔法の声
著者:コルネーリア フンケ
更新日:2007/08/17(Fri) 22:47 / [ 修正]
魔法の声
魔法の声

著:コルネーリア フンケ|出版社:WAVE出版|発売日:2003/11|単行本|4872901711|

少女メギーの父モーは、物語の登場人物をこの世へ呼び出す魔法の声を持っていた。9年前、その声に呼びだされてしまった登場人物と引き替えに、母親が物語の世界に消えてしまった。そんな事情を知らされていないメギーは父と叔母とともに『闇の心』というおはなしから飛び出た悪者に連れ去られ、悪と立ち向かうはめに。名作がたくさん出てくる「本」をめぐる冒険ファンタジー。
本の愉しさがあちこちにちりばめられた物語。展開が早くてがーっと流されながら読む。物語の設定はとても魅力的。誰でも「物語の中に入っていきたい」と思ったことはあるはず。そんな夢のようなことを実現する力をメギーの父は持っている。(その力が元で辛い思いをすることになるのだが。)登場人物がそれぞれにハードな人生を送っていたので,その心の内を丁寧に書いていたらさらにおもしろくなっただろうなと思う。うーん,そうすると暗くなっちゃうか。おもしろい舞台設定で,怒涛の展開。愉しく読めます。引用されている本が大量。こちらも読みたくなります。
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