ジャンル - ロマンス
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緑の瞳のアマリリス
著者:ジェイン・アン・クレンツ
更新日:2007/09/22(Sat) 19:48 / [ 修正]
緑の瞳のアマリリス (ハヤカワ文庫 SF ク 12-1) (ハヤカワ文庫 SF ク 12-1) (ハヤカワ文庫 SF ク 12-1)
緑の瞳のアマリリス (ハヤカワ文庫 SF ク 12-1) (ハヤカワ文庫 SF ク 12-1) (ハヤカワ文庫 SF ク 12-1)

著:ジェイン・アン・クレンツ|出版社:早川書房|発売日:2007/09/07|文庫|4150116334|

250年前、カーテンという謎の時空異常が太陽系に出現、その先に地球型の惑星セント・ヘレンズが発見された。だが入植して5年後、突如カーテンが消滅! 地球との連絡が絶えた入植者たちは、生き残るため、様々な超能力とそれを補完するプリズム能力を発達させていった……特異な惑星を舞台に、美貌のプリズム能力者アマリリスと、“アイスマン”の異名を持つ超能力者トレントが難事件に挑むSFロマンティック・サスペンス!
洋書を譲っていただいていたのに,積んでいるうちに翻訳が出てしまいました。日本語で読めるのは有難いです。ジェイン・キャッスル名義ではなく,ジェイン・アン・クレンツ名義で翻訳されたんですね。



ロマンスとしては,あることが障害となってアマリリスとトレントは結婚できないのですが,そのことに関してトレントの悲壮感は伝わってくるんです。でも,アマリリスの方はちょっと薄かったかなあ。そこをもっと読ませてもらいたかった。
SF設定もそれほど難しくなく,SFに馴染みのない方でも楽しめると思います。(というか,SF要素を除くと,ごくごく普通のロマンスです。)私は実はクレンツがちょっと苦手で,彼女の文庫ロマンスは,中々最後まで読みきれないんです。何でかなあ。でも,この本は読みやすかった…ということは,もしかしたらクレンツ色が少し薄めなのかもしれません。

ロマンス系SFが愉しめる方にはキャサリン・アサロのスコーリア戦史なんかもオススメです。

飛翔せよ、閃光の虚空(そら)へ!―スコーリア戦史
飛翔せよ、閃光の虚空(そら)へ!―スコーリア戦史

著:キャサリン アサロ|出版社:早川書房|発売日:1999/11|文庫|4150112924|


内容(「BOOK」データベースより)
他者の苦痛を快楽とする貴族が支配するユーブ帝圏と、共感能力者を王にいただくスコーリア王圏。両者の間には銀河の覇権をめぐって熾烈な戦いが続いていた。美貌のスコーリア王女にしてサイボーグ戦士ソースコニーは、超光速戦隊を率いての戦闘のさなかに出会った敵方の青年に、なぜか心惹かれてしまう。だが彼こそは宿敵ユーブ帝の世継ぎだったのだ…華麗なるニュー・スペース・オペラ「スコーリア戦史」ここに開幕。

稲妻よ、聖なる星をめざせ!―スコーリア戦史
稲妻よ、聖なる星をめざせ!―スコーリア戦史

著:キャサリン アサロ|出版社:早川書房|発売日:2000/03|文庫|415011305X|


内容(「BOOK」データベースより)
ロサンジェルスの下町で、少女ティナの前に現われた奇妙な男オルソー。なんとかれは、宇宙航行中の事故のため、はるか24世紀から現代アメリカに迷いこんできたスコーリア王国の王子だった。ティナはふとしたきっかけで、オルソーとともに陰謀渦巻く未来の宇宙へと旅立つことになる。よもや自分がスコーリアの命運を変える力を秘めているとも知らず…未来世界へ飛びこんだ少女の愛と冒険を描く『スコーリア戦史』第二弾。


制覇せよ、光輝の海を!〈上〉―スコーリア戦史
制覇せよ、光輝の海を!〈上〉―スコーリア戦史

著:キャサリン アサロ|出版社:早川書房|発売日:2000/08|文庫|415011322X|





制覇せよ、光輝の海を!〈下〉
制覇せよ、光輝の海を!〈下〉

著:キャサリン アサロ|出版社:早川書房|発売日:2000/08|文庫|4150113238|
内容(「BOOK」データベースより)
銀河の二大勢力、スコーリア王圏とユーブ帝圏それぞれの王位継承者、スコーリア女王ソズとユーブ皇子ジェイブリオルが、ともに謎の死を遂げてから十数年。だが、かれらの死は偽装だった。許されぬ恋の果て、未探査惑星へ逃亡したふたりは、誰にも知られることなく暮らしていたのだ。しかし、銀河を揺るがす激動の波は、ついに幸せに暮らすかれらのもとへも及んだ…美貌の王女にしてサイボーグ戦士ソズ、待望の再登場。

目覚めよ、女王戦士の翼!〈上〉―スコーリア戦史
目覚めよ、女王戦士の翼!〈上〉―スコーリア戦史

著:キャサリン アサロ|出版社:早川書房|発売日:2001/11|文庫|4150113793|





目覚めよ、女王戦士の翼!〈下〉―スコーリア戦史
目覚めよ、女王戦士の翼!〈下〉―スコーリア戦史

著:キャサリン アサロ|出版社:早川書房|発売日:2001/11|文庫|4150113807|


内容(「BOOK」データベースより)
スコーリア王圏の王子で、王圏宇宙軍のジャグ戦士ケルリックは、単独の偵察任務中、ユーブ帝圏の人買い族の部隊に遭遇し、戦闘となった。ケルリックのジャグ機は敵の攻撃で大きな損傷を被り、ケルリック自身もまた重傷を負ってしまう。だが、敵の一撃がジャグ機を亜光速宇宙から反転空間へと飛ばし、おかげで彼は敵の追撃をまぬがれることができた。ケルリックはなんとか通常空間に降り、近くの惑星に不時着を試みるが。
満月の誓い
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 23:09 / [ 修正]
満月の誓い (ハーレクイン・ヒストリカル・エクストラ 3)
満月の誓い (ハーレクイン・ヒストリカル・エクストラ 3)

著:デボラ・ヘイル|出版社:ハーレクイン|発売日:2007/08|新書|4596741433|

ウンブリア王国を侵略者から救うためならず者との危険な旅が始まった。

ハン帝国の圧政に苦しむウンブリア王国に住むモーラは学者だったおじから信じられない話を打ち明けられた。おまえは伝説の女王で、どこかで眠っている王を目覚めさせ、王と協力してウンブリアをハンから奪い返す宿命を負っている、と。その王探しの旅の伴侶に、おじは素性のわからないラスという男を選ぶ。しかも彼は、ハン帝国からお尋ね者として追われている身だ。だが旅に出る直前、おじは、おまえが立派に使命を果たせるよう神がラスを遣わされたのだと言って死んだ。たくましいラスに魅力は感じるものの、大事な旅をともにするなんて、おじさまはいったいどういうつもりだったのかしら?
Luna版の翻訳ですね。思いっきりファンタジーの舞台設定です。Void Runnerさんの記事を読んで興味を持っていた本なので嬉しいです。展開はほぼ予想通りでしたが,二人の気持ちのやりとりとか,報われない恋でもヒロインを守ろうとするラスがよくて,最後まで読まされました。
この本ではヒロインとヒーローのロマンスメインで,物語としては途中で終わっているのですが,実は続編があります。The Destined Queenです。うーん,気になるなあ。いつ続きがでるのかわからないのがハーレクインだし。ファンタジーとしては,ちょっと物足りない気がするし,がんばって英語で読むほどの価値があるのか。。うーん,悩んでます。デボラ・ヘイルのページでexcerptが読めます。
ソーシャの話もSorsha's SecretとしてHarlequin社のホームページ上で公開されていたそうですが,今はないです。

The Destined Queen
The Destined Queen

著:Deborah Hale|出版社:Luna|発売日:2005/08|ペーパーバック|0373802439|





復讐の瞳
著者:カレン・ローズ
更新日:2007/09/29(Sat) 21:21 / [ 修正]
復讐の瞳 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ロ 5-1) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ロ 5-1)
復讐の瞳 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ロ 5-1) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ロ 5-1)

著:カレン・ローズ|出版社:早川書房|発売日:2007/09/20|文庫|4151772510|


シカゴでDVの被害者救済に情熱を注ぐデイナ。誘拐された少年を探す元海兵隊員のイーサン。運命に導かれるように出会ったふたりは、その瞬間に恋に落ち、強く互いを求め合う。だが、誰にもいえない秘密を抱えたふたりを待ちかまえるのは、さらなる運命のいたずらだけではなかった。復讐に燃える誘拐犯の女が、冷酷な瞳で見つめていたのだ……スリリングな事件と情熱的な恋が絡み合う、ロマンティック・サスペンスの傑作
サスペンスもロマンスもちょうどよいバランスで面白かった。登場人物がみんなそれぞれに問題を持っていて,それでも前向きにがんばる姿が印象的でした。特にDVシェルターが舞台なので,DV問題,被害者救済のために奮闘する人たちが晒される危険,折角逃げ出したのに,またDVへ戻っていってしまう被害者をどうすることもできない関係者の嘆き。。。哀しいです。ディナも犯人もDVの被害者なのに,二人の選んだ道は正反対。そこに著者のメッセージも込められているのかなと思いました。

サスペンスとしては,初めから犯人はわかっています。スーという女の復讐劇なのですが,このスー・・実に冷酷です。ためらうことなく,バンバン人を殺していくのが怖いです。--;
誘拐された少年はイーサンの名づけ子なんですが耳が聞こえず,喋れないという障害を持っています。その少年を必死で探すイーサンと,ヒロインは,ある偶然から出会うのですが二人とも一目ぼれ!イーサンがとても紳士で,ゆっくりと二人の中が深まっていくのがいい感じなんですよ。

実は,二人ともある贖罪のために生きているのです。孤独な二人が出会い,心を開いていく過程は読み応えがあります。ディナのことを深く理解し,寄り添おうとするイーサンと,自分を捨てて他者のために生きるディナ。

オススメです!!

私は未読ですが誰かに見られてる (文春文庫)のエイブ・レーガンも出ています。「復讐の瞳」がとても面白かったので,読んでみようと思います。

誰かに見られてる (文春文庫)
誰かに見られてる (文春文庫)

著:カレン・ローズ|出版社:文藝春秋|発売日:2006/03/10|文庫|416770515X|




純白の似合う季節に
著者:コニー・ブロックウェイ
更新日:2007/09/22(Sat) 19:46 / [ 修正]
純白の似合う季節に (ライムブックス ブ 1-4)
純白の似合う季節に (ライムブックス ブ 1-4)

著:コニー・ブロックウェイ|出版社:原書房|発売日:2007/09/10|文庫|456204327X|

ヴィクトリア朝末期のロンドン。劇場歌手のレッティは訳あって追われていた。一文無しとなってたどり着いた駅で、偶然にも切符を拾う。それを手に、見知らぬ田舎町に降り立った彼女は、貴族らしい人々から大歓迎を受ける。彼らが招いたウエディング・プランナーと勘違いされているらしい。レッティは隙あらば姿を消すつもりが、依頼人からも厚く信頼され、花嫁に悩みを相談されたりしているうちに、心と体に傷を持つ治安判事のエリオットに恋をしてしまう。一方、エリオットも一目でレッティに心を奪われるが、彼女の謎めいた部分に興味と疑いを抱いていた。レッティは「偽りのウエディング・プランナー」として最後までやりとおせるのか?エリオットとのあいだに通う熱い想いは?ヒストリカルの気鋭作家が軽やかな筆致で描く、RITA賞受賞の傑作ロマンス!(ライムブックス)
薔薇色の恋が私を愛が薔薇色に輝けば薔薇の誓いと愛を胸にの作者コニー・ブロックウェイの「純白の似合う季節に」。


The Rose Huntersとはまるで違う趣のロマンスでびっくりしました。ヒロインは詐欺師,ヒーローは治安判事!!大きな流れは,予想通りなのですが,登場人物がみんな特徴があって,実に生き生きしています。
ヒロインのレッティは,詐欺師の片棒をかつぎ,人を信じず涙を流さず,自分だけを頼りに生きてきました。彼女が思いがけず関るようになった人々との生活の中で次第に「他人の気持ちを考えること」「愛」,「誠実さ」,「責任感」などなどこれまで敢えて考えてこなかった(弱さにつながると思っていた)ことを考えるようになっていくあたりは説得力があって無理なく読むことができました。

ヒーローもいいです。厳格で真面目で世間から尊敬されている治安判事エリオット。ずっと感情を仮面の下に隠してきた彼がブチ切れるところが好きです〜。

互いに愛し合っているのに結ばれるわけにはいかない…この状況が切ないです。ラストはちょっと「おいおい。エリオット。やりすぎじゃない?」と思いますが(笑)

洋書ではこのThe Bridal Storiesは2作出ているようですね。ライムブックさんにどんどん翻訳して欲しいです。
The Bridal Season
The Bridal Season

著:Connie Brockway|出版社:Dell Island Books|発売日:2001/11/06|マスマーケット|0440236711|

1作目。邦訳純白の似合う季節に


Bridal Favors
Bridal Favors

著:Connie Brockway|出版社:Dell Pub Co|発売日:2002/08/27|マスマーケット|0440236746|

2作目。

★関連情報
著者サイトConnie Brockway's Website
異国の子爵と月の令嬢
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 17:01 / [ 修正]
異国の子爵と月の令嬢 (MIRA文庫 CD 1-1)
異国の子爵と月の令嬢 (MIRA文庫 CD 1-1)

著:クリスティーナ・ドット|出版社:ハーレクイン|発売日:2007/08|文庫|4596912408

冷静沈着な家庭教師として名高いシャーロットの新しい仕事は、異国帰りのウィンター子爵に完璧な礼儀作法を仕込むことだった。彼は若くして英国を離れ、砂漠の民とともに暮らしていたという。ヴィクトリア女王も来臨するパーティまでに、紳士にふさわしいマナーを身につけさせなくては。夜ごと個人授業を重ねるうち、いつしか彼女はウィンターの奔放でエキゾチックな魅力に囚われてしまう。だがそんな折、シャーロットを思いがけないスキャンダルが襲った。

クリスティーナ・ドット初邦訳の作品。ちょっと読みにくいなあと思ったのはシャーロットのお堅い喋り方のせいかな。でも,完璧な礼儀作法を身上とする彼女らしさが出ていました。何といってもウィンターが魅力的です。家出して奴隷に売られそうになって最終的に砂漠の民になるなんて!!びっくりのヒーロー設定ですよ。最初からヒロインに惹かれているのだけど,それを愛とは気づかないウィンター。きっちり仕事をしなくてはとウィンターに惹かれまいとするシャーロット。中々面白いです。

しかしなあ。不満なのは訳者後書きです。何が言いたいのかよく分からないし,読者の知りたい続編は出るのかというようなことにも全く触れていません。著者紹介もないし。。何だこれって感じですよ。文句ついでに書いちゃうと,この邦題はないだろうよ…。

クリスティーナ・ドットは面白いんですよ。
私が洋書で読んだのはこの続編。本作でも某レディに扮していたパメラの話。
わたしの黒い騎士
著者:リン・カーランド
更新日:2007/11/04(Sun) 16:47 / [ 修正]
わたしの黒い騎士わたしの黒い騎士 [ラズベリーブックス] (ラズベリーブックス カ 1-1)
わたしの黒い騎士 [ラズベリーブックス] (ラズベリーブックス カ 1-1)

著:リン・カーランド|出版社:竹書房|発売日:2007/10/10|文庫|4812432782|

<原書房HPより>
13世紀イングランド。父の城を一歩も出たことのないジリアンが嫁ぐことになったのは、<黒い竜><イングランドの禍(わざわい)>とあだ名される恐ろしい騎士クリストファー。しかも、彼には秘密があった。じつは盲目であるという秘密が……。そのことを、腹心たち以外には誰にも知られまいとするクリストファーにとって、亡き親友との約束でいやいやながら結婚したジリアンは疎ましく、ジリアンにもクリストファーの行動は不可解で恐ろしいことばかり。しかし、ふとしたきっかけでふたりは互いの心のうちに秘めた優しさと強さに気づいていく……。世間知らずで無垢な乙女と、秘密を抱える剣士の恋は、せつなく、心ふるわせる。リタ賞受賞作家リン・カーランド、日本初登場!

おもしろかったー!最近流行のHOTさは,みじんもありませんが,本当に楽しく読みました。

クリストファーは盲目で,心にも傷を負っているため,ジリアンを拒絶します。ジリアンは,はじめ本当に夫が黒魔術に手を染めていると信じきっていて笑えるのですが,全く世間を知らないわけですからしょうがないですね。この始めのジリアンはにはちょっとイライラしますが,クリストファーがジリアンのためにじっと待つところ,ジリアンが次第に強くなっているところは,読み応えがあります。

二人は次第に夫婦として寄り添い合っていくのですが,クリストファーには,盲目であることの負い目があり,プライドも高いので世間へ出て行こうとはしません。二人がぎくしゃくしてきたところへ敵からの急襲があり・・・・

この急襲部分のクリストファーは,本当に可哀相でした。

でも,作者はクリストファーの目を治したりはしません。彼の目はそのままですが,ちゃんと二人は幸せになります。

魔女も出てはきますが,ほんのスパイス程度。読後にほんわか幸せになれること請け合いです。

ところで,訳者後書きによると,リン・カーランドはヒストリカルをたくさん出しているそうです。特に好評なのは,中世が舞台の本シリーズの「ド・ピアジェ家シリーズ」,「マクラウド家シリーズ」だそうです。幽霊ものやタイムとラベルものもあるようで気になります。

From This Moment on
From This Moment on

著:Lynn Kurland|出版社:Berkley Pub Group (Mm)|発売日:2002/10|ペーパーバック|0425186857|
そういえば,リン・カーランドの本一冊買ってたよなあと棚を漁ってみると"From This Moment on"が出てきました。あらすじを見ると,何とコリンの話です。クリストファーの義兄で,ジリアンの理解者だった”醜くて臭い”コリンです。これは,即読まなければーということで次はこれを読みます。
The Wedding
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 19:48 / [ 修正]
The Wedding
The Wedding

著:Julie Garwood|出版社:Pocket Star|発売日:1997/04/01|マスマーケット|0671871005|148000語

コナー・マカリスターは父親の死に際,約束をした。裏切り者を探し出し,必ず復讐すると。そして,父の死を看取ると怪我をした兵士たちを隠し,アレック・キンケイドの元へ走った。5年後,イギリスのある領主の元へ客が来た。領主の幼い娘ブレンナはおてんば娘で,そんなことでは結婚できないぞと言われていた。ペットにしようと子豚を連れて出ようとしたブレンナは親豚に襲われて逃げ惑う。彼女を助けたのは父親の客コナー(14歳)だった。コナーに一目ぼれしたブレンナはコナーにプロポーズするのだった。それが,11年後彼女を窮地に陥らせるとは思わずに。
最初から面白いです。ブレンナは多分6・7歳?の頃にコナーにプロポーズするんですが当然コナーは断ります。でも自分で婿を探そうと決意していたブレンナは2回断られてもめげずに3度目の求婚をするんです。その答えを返す前にコナーは立ち去ち,ブレンナも忘れていたんですが…ブレンナが父親の仇(本人あるいは息子?)と結婚することになったと知ったコナーは復讐のためにブレンナを奪おうとするんです。「3回目のプロポーズには返事をしていないから,返事をしてやるのさ」というコナーがいいなあ。一方のブレンナは,兵士の命と交換できるなら自分の命を投げ出してもいいと本気で行動する芯の強い娘で,しかもヒステリックじゃない(ここ重要)。好きになれそうな二人です。

しかし,コナーって,全く女心のわからない奴^^;ブレンナは,それでもコナーについていくとても健気な女性で,応援したくなります。ブレンナは精神的にかなり追い詰められてしまって本当にかわいそうだった。ちょっと泣けました。
The Viscount Who Loved Me
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 23:14 / [ 修正]
The Viscount Who Loved Me
The Viscount Who Loved Me

著:Julia Quinn|出版社:Avon Books (Mm)|発売日:2000/12|マスマーケット|0380815575|102,067語

Bridgertonは,そろそろ結婚しようと決意した。
・美人である必要はないが魅力的であること
・馬鹿ではないこと
・最も重要なのは,Anthonyが恋に落ちないような相手であること

この3つの条件をクリアした女性を結婚相手としよう。Anthonyが白羽の矢を立てたのはEdwinaだった。ところがEdwinaと結婚するためにはKateの承認を得なければならないらしい。Kateに近づくAnthonyだが,Kateが最も妹にふさわしくないと思っているのが放蕩者のAnthony。ゴシップ新聞で彼のことをよく知っているKateは,絶対に妹とAnthonyを結婚させまいと奮闘する。しかしKateとAnthonyは,次第に惹かれあっていく。そして,ある事件が…。
王道を行くロマンスで,安心して楽しめます。
超過保護兄のAnthonyのロマンスで,楽しみにしていたのですがとっても面白かったです。
反目しあいながらも互いに惹かれていく力に抗うことが出来ない二人が実に楽しく魅力的に書かれています。互いへの理解を深めていく過程も読んでいて納得。Anthonyが放蕩者になったのにはある理由があるのですが,それが二人の関係を発展させることにもなり,また影を落とすことにもなります。

AnthonyがKateへの思いを自覚していないのに,めろめろなのが面白いんだけど,もうちょっと早めに自覚してもらって,ジタバタするところが見てみたかった気も…。何といっても超過保護兄ですから,自分が恋に落ちちゃったらどうするのかなあと興味があったので。

KateがAnthonyを罠にはめたような気がして,とても苦しんでいるところや,自分が二番目の選択だということに苦しんでいるところが切ないですね。


Julia Quinnは邦訳を含めて3冊目ですが,コミカルで面白いです。今回は飼い犬がいいですね〜。完璧なAnthonyとの絡みが最高。
ところで,作者はよっぽどペネロペがお気に入りなのでしょうか。今回も結構出てきます。次作はペネロペがヒロインなので楽しみです。
The Smoke Thief
著者:
更新日:2007/10/08(Mon) 22:56 / [ 修正]

The Smoke Thief

The Smoke Thief
Shana Abe (著)



1751年のイギリスが舞台。
大昔から続く一族。彼らは煙やdrakon(ドラゴン?)に変身できる。彼らはまた,宝石に対してある力を持っている。(全員なのかはまだ不明)彼らは貴族として暮らしているが普段はロンドンではなく,田舎に住んでいる。そこで,一族の秘密を守りながら暮らしているのだ。一族の管理は厳格であったが,ロンドンで彼らの一員が泥棒として活躍しているらしいとの連絡が入った。逃亡者は全て捕らえなければならない。一族のリーダーであるKITは泥棒を捕まえるために一族の宝石を餌にわなを仕掛ける。

ヒーローは一族のリーダー,ロングフォード侯爵KITことChristoff。
ヒロインは,幼い頃彼に憧れていた一族の外れ者Clarissa。
ヒロインは再会したときに”Mouse?"なんて,呼ばれちゃうんですよ。つまりKitにとってはそれくらいの存在。むかーし,その頃付き合っていた彼女と密会しているところをクラリッサに見られちゃったこともあります。

あまり書いてしまうとネタバレになってしまうのですが,とある理由からKitに求婚されるようになったClarissa。愛されているわけではないから絶対に結婚はしたくないと逃げる。二人の追いかけっこに一族の宝石奪還,逃亡者の追跡などのエピソードが絡み合って物語りは進行します。
面白かったのですが,米amazonでの評価を読むと,Christine Feehanのパ○リだーなんて記述がありまして。実はChristine Feehanは,ちょっと読んで投げ出しちゃったんですが,Carpathianが出てくるところやあちらもパラノーマルってことで,似ているところが多いのでしょうか。Christine Feehanのシリーズもいくつか積読中なので,そのうち読んで比較してみたいです。
The Secret
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 19:49 / [ 修正]
The Secret
The Secret

著:Julie Garwood|出版社:Pocket Books (Mm)|発売日:1992/05/01|マスマーケット|0671744216|

2つの国の境界で年に一度の夏のフェスティバルで会って以来、イギリスのジュディスはスコットランドのフランセス・キャサリンと親友になった。 この期間(12世紀後半)の2つの陸の間の敵意にもかかわらず、ジュディスとフランセス・キャサリンは,互いの子どもの誕生に立会い,最初の子供を命名すると約束していた。キャサリンの夫の代理としてジュディスを迎えに来たのはスコットランド人の地主イアン。ハイランドへの旅の途中で、二人は互いに惹かれあうようになる。しかし,イアンの領地Maitlandsは,部外者を用意に受け入れない土地柄だった。
***1章
□1章
フランセス・キャサリンは,身ごもっていた。幼い頃ジュディスと「赤ちゃんを産むときにはそばにいる」と約束したことを果たすために夫であるパトリックに領主?の許可を取るように頼んでいた。パトリックは,兄イアンに力になってくれるように頼む。キャサリンの願いは,ジュディスがイギリス人であることから一時却下されそうになるが,イアン・メイトランドの介入により許可される。イアンがパトリックのかわりにジュディスを迎えにいってくれることになったが,キャサリンは重要なことを言い出せずにいた。


***2章
□2章
ジュディスはテケル叔父と暮らしていた。テケル叔父は,足?の痛みをごまかすため,酒を飲むようになった。飲むと口汚くなる。酒量はどんどん増えていった。母親がジュディスのことを省みないためにミリセント伯母・ハーバート叔父のところで4歳まで過ごした。しかし,ジュディスがハーバート叔父を「パパ」と呼んでいたのを聞きつけてテケル叔父が激怒したため,ジュディスは叔父とミリセント伯母・ハーバート叔父の家を6ヶ月ごとに行き来している。ジュディスは11歳のときに,自分の出生について知る。ジュディスの母親は昔スコットランドのある氏族の男性と結婚していた。しかし,母親は夫を疎み5年の結婚生活の後,イギリスに戻った。そしてテケル叔父に頼ったのだ。その男性の名前も分からない。ジュディスはフェスティバルでキャサリンに会うまで待ち,このことを告げた。ジュディスにとっての本当の家族はミリセント伯母とハーバート叔父,そしてキャサリンだけ。そして二人は計画を立てた。いつかスコットランドへ行って,ジュディスの父親を探そうと。キャサリンは手助けをすることを約束する。そして,ジュディスの元にイアンが訪れる。
#amazon(,clear)

***感想
最後の対決の場面がまた,映画にしたらかっこよさそう!勿論ロマンスがベースでコミカルな場面もあって愉しい物語なのだが,それだけではない。女性がいわゆる「家政婦」みたいな扱いしか受けてこなかった氏族に,イングランドから来た女性が見た異なる視点から挑戦した変革の物語でもある。女性の地位向上というか権利獲得のために,堂々と立ち向かうジュディスが実にかっこいい。続編も注文済み。なお, [[著者サイト:http://www.juliegarwood.com/]] による作品相関は次の通り。

* The Lion's Lady→Guardian Angel→The Gift→Castles
* For the Roses→The Clayborne Bridesシリーズ(One Pink Rose,One White Rose,One Red Rose)→Come the Spring
* The Secret→Ransom
* The Bride→The Wedding
* Heartbreaker→Mercy→Killjoy

気に入ったので暫く追いかけるつもり。
The Duke and I
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 23:16 / [ 修正]
 The Duke and I (Avon Romantic Treasure)
The Duke and I (Avon Romantic Treasure)

著:Julia Quinn|出版社:Avon Books (Mm)|発売日:2000/01|マスマーケット|0380800829|

Hastings公爵Simon Bassetは、適齢期の娘を持つ母親たちを避けるためにある計画を立てた。学生時代の友人Anthonyの妹Daphne に気があるふりをするのだ。Daphneは美しい娘だったが,男性からは友達としてしか見られず,たまに現れる求婚者も変なヤツばかり。公爵が注目していると知れば,Daphneを見直す男性が増えるはずとSimonに説き伏せられて,DaphneはSimonの計画にのることにした。
二人はよく一緒に行動するようになった。魅力的なSimonに次第に惹かれていくDaphne。SimonもDaphneに惹かれていく。しかし,Daphneは親友の妹。親友にも釘を刺されているのだからDaphneを誘惑するわけには行かない…と必死で気持ちを抑えるSimon。しかし,あるときついにSimonはDaphneにキスをしてしまい,あろうことかその現場をAnthonyに見られてしまう。
Julia Quinnの原書は初めて読んだが,すーっごく面白かった。何とこの物語最初のキスシーンが出てくるのが183ページ!でもちっとも飽きないんです。

SimonもDaphneもとっても共感の持てる主人公なのがまずいいし,惹かれあっていく過程が笑いを含めながらじっくり書かれているのも好感が持てます。

勿論笑いだけではなく,Simonが抱える心の傷が二人の関係に影を落とすところ,それを解決しようと二人が奮闘するところなんかは,うるうるきてしまいました。

読んでる途中に,おかしくて思わず噴出した洋書は珍しいです。Anthonyの超過保護ぶりもおかしかった。彼自身が主人公になる2巻目はいったいどうなるのか,今から楽しみです。
The Dream Thief
著者:Shana Abe
更新日:2007/10/08(Mon) 23:23 / [ 修正]
The Dream ThiefThe Dream Thief
The Dream Thief

著:Shana Abe|出版社:Bantam Books (Mm)|発売日:2007/08/28|マスマーケット|0553588052|


18世紀イギリス。dra'konは,長じると煙・ドラゴンに変身することのできる人々。山中に自分たちの社会を築き,暮らしている。また彼らはGIFTと呼ばれる特別な力を持っている。

dra'konの一人Amalia(以下Lia)は,変身することが未だできずに悩んでいた。他の兄弟姉妹たちは美しく,変身もできるのに,なぜ自分だけ・・・。しかもLiaには予知夢を聞く(声だけ聞こえる)GIFTが備わっていたが,あまりにも恐ろしい夢で誰にも打ち明けることができないでいたのだった。

Zaneは相変わらずの泥棒稼業を続けていた。ある日,ルーに呼び出しを受けdra'konの元へ。彼らの用とは伝説の宝石Draumrの捜索を依頼される。Draumrは石の声が聞こえるdra'kon達を意のままにすることができるという宝石で,行方不明になっていた。

今回の主人公は,前作の主人公キットとルーの娘娘Liaと,Liaの母親ルーの仲間だったZaneです。あのZaneがねー〜。前作でも少年ではあったけど,ZaneはKitよりいいやつでしたからね。期待して読みました。前作でのZaneの年齢ははっきりしてませんが,10歳くらいかな。この物語の時点では32歳くらいではないかと思われます。Liaは19歳。

Liaが,実にしっかりしたお嬢さんで可愛いです。Zaneのことを小さい頃から好きで,未来のこともわかっているのに溢れる思いを抑えることができないんです。切ないー。

Zaneもやっぱり素敵でした。dra'kon社会のおきての厳しさも,自分がただの泥棒だということも理解しているから,どんなにLiaのことを思っていても,中々それを認めない。彼の切ない思いもしっかり書き込まれていてじーんときますよ。

こういう本でいいのは,嫉妬でドロドロみたいなのがないことですね。実に二人ともピュアでまっすぐでいいです。そこに宝石探しとLiaの予知夢が絡んできて,どうなるだろうとどきどきして一気読み。ファンタジーとしても楽しめました。

1作目はちょっとヒーロの行動に引いてしまった(一箇所だけで,後はいいんですけど)んですが,自分の英語力の問題で読みきれんかった部分もあると思うので,また読み返してみようと思います。
The Bride
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 19:34 / [ 修正]
The Bride
The Bride

著:Julie Garwood|出版社:Pocket Star|発売日:1991/02/15|マスマーケット|0671737791|

父親が税金を滞納したため,4人姉妹のうち誰かがスコットランドの領主と結婚しなければならなくなった。ジェイミーは末娘だったが,父親であるジェイミスン男爵は彼女だけは渡したくなかった。ジェイミーは,2番目の妻の連れ子であったが,賢く美しく,家事の切り盛りをさせていたからだ。しかし,ジェイミーと仲良くしていた召使のビークは,ジェイミーを何とかこの家族から自由にしてやりたいと願っていた。スコットランドの出身だったビークは,結婚相手を決めるためにやってきたアレックにジェイミーを引き合わせる。アレックはジェイミーのことを血を見ると怯え,ゲーリック語を話せず,馬にも乗れないお嬢さんだと思っている。そのことにジェイミーは気づいているが,その間違いを訂正せずにいた。彼がどういう人物なのかを知るために。一緒にスコットランドへの旅を続けるうちに,ジェイミーは彼が忍耐強く,誠実で尊敬に値する人物であることを知り,好意を寄せるようになる。ただ一つ我慢がならないのは「命令」すること。男性上位の考え方が染み付いていること。ジェイミーはアレックにある約束をさせる…
うーん,やっぱりガーウッドのヒストリカルは読みやすい。停滞もなんのその。どんどん進みます。ジェイミーの父親って,ジェイミーを可愛がっているんだけど,手にたこができるくらい働かせているわ,求婚者から金をもらっている(本人はローンと言っているけれど)わ,その求婚者に結婚後も自分の近くに住まわせることを条件に出しているわ(つまり,自分の面倒を見させる),とても自分勝手な男。ジェイミーの姉たちにも「ジェイミーを売ったのか」と詰め寄られる始末。まあ,税金滞納で娘を渡してしまう親だからなあ。アレックはそんなジェイミーを見て,家族の奴隷にされていると思い込む。それで,彼女を家に連れ帰ったときにも「仕事はしなくていい」と言うんだけど,ジェイミーには「私を軽く見ている」と誤解されてしまう。ジェイミーにメロメロながら,族長としての立場もあって,いろいろと誤解をされるんですが,二人の気持ちはしっかりと結びつき微笑ましいです。基本的にしっかりした女性であり,瀕死の戦士を治療することもできるジェイミーなのだが,アレックの前だとシャイになってしまうところがかわいらしい。イギリスとスコットランドの文化の違い,ものの考え方に戸惑いながらも館に住む女性たちのためにあれこれと改善しようとするジェイミーにエールを送りたくなります。笑えるところも随所にあり,ラストは映画にしたらかっこよさそうな場面で終わります。満足いたしました。
#br
*追記
ジェイミーとアレックの会話が楽しいので,会話部分はできるだけ辞書をひきました^^;。SSS精神には反しますが,会話を楽しむのがガーウッド作品だと思っているので。
Suddenly You
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 19:50 / [ 修正]
Suddenly You
Suddenly You

著:Lisa Kleypas|出版社:Avon Books (Mm)|発売日:2001/06/05|マスマーケット|0380802325|10万語

ロマンス小説。1836年のロンドン。アマンダは売れ始めた小説家で太目の30歳。これまでに恋人のいなかった,そしてこれからもいないであろう自分のためにあるプレゼントを考え付く。。
アマンダが自分へのプレゼントとして贈ったのが男娼!衝撃の始まりですよ。でも,実は頼んでいた男ではなく,たまたま玄関にいたばかりに間違われたジャックが相手になってしまったのですねー。いきなりのHOTなシーンにびっくりしますが,その後は抑え目です。(笑)体から始まった二人の関係から,どんどん心が惹かれあっていくという過程がよかったですねー。主人公のアマンダの気持ちがとても丁寧に書かれています。ロマンスの部分だけでなく,アマンダが契約した会社の書庫の様子や,女性作家としてのスタンスなども興味深い。相手役の男性がとても優しくていい男です。
Slightly Scandalous
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 17:39 / [ 修正]
Slightly Scandalous (Get Connected Romances)
Slightly Scandalous (Get Connected Romances)

著:Mary Balogh|出版社:Bantam Books (Mm)|発売日:2003/06/03|マスマーケット|0440241111|90,000語

Bedwyn家のフレイヤは,気の強い女性。隣人で元恋人のキットは,妻との間に子供をもうけたという。家族ぐるみのつきあいをしている両家。いづれ祝い事でキットとその妻に会わなければならないだろう。未だにキットを愛しているフレイヤには耐えられないぐらいに辛いことだ。しかしフレイヤは気が強いので,その苦しみを誰にも打ち明けられなかった。フレイヤは,家にいるのに耐えられず,バースへと向かう。宿泊した宿の部屋は鍵もかからないが,メイドに張り付かれているのもいらいらする。体よくメイドを追い払ったフレイヤはベッドに入った。そこへ飛び込んできたのがジョシュア。トラブルに巻き込まれたので匿ってほしいと言うジョシュアにフレイヤは構おうとしない。ジョシュアは軽い気持ちでキスをするが,フレイアに顔面パンチをくらう。

ジョシュアは,フレイヤの気の強さに惹かれ,フレイヤと再会したときにもついからかってしまう。今回も顔面パンチをくらったが,ますますフレイヤに興味をかき立てられてしまう。フレイヤは,美しいとはいえない。見る人によっては醜いとすら言うかもしれない。しかしジョシュアは彼女の内面に惹かれていき,彼女が怒り心頭に達しているところが可愛くてしかたがない。

 そして3回目の出会いはバースの舞踏会?だった。2度にわたるジョシュアの紳士らしからぬ行動に,フレイヤの彼に対する評価は地の底。舞踏会で彼と会ったときには,紳士面した態度が許せずに彼の祖母の前で罵倒する。しかし,あっさりと誤解を修正され,また平気な様子の彼に怒り心頭。レディらしからぬ態度に周りを唖然とさせてしまう。 その夜,部屋で振り返ってみるに,彼が誤解をすぐにその場で正さなかったのは,こうなることを予測していたのだと悟り,「敵に不足なし」と思うのだった。

 そして,二人は次第に惹かれあっていく。一方ジョシュアは,叔母に自分の娘との結婚を迫られ困っていた。強引で支配欲の強い叔母は勝手に婚約発表をしようとする。追い詰められたジョシュアはフレイヤに偽の婚約を頼み,フレイヤは翌日解消することを条件に引き受ける。二人とも軽い冗談のつもりだったのだが,周囲は大喜び。中々婚約を解消することがができなくなってしまう。

* Joshua Moore Marquess of Hallmere 叔父の死によって侯爵?になった。
* Dowager Lady Potford Joshuaの祖母
* Freyja Bedwyn ヒロイン。気が強くて手が早い。ジョシュアにすでにパンチを2発お見舞いしている
* Morgan フレイヤの妹
* Wulfric フレイヤの長兄
* Constance ジョシュアのいとこ
* Marchioness of Hallmere ジョシュアの叔母
とても面白かった。ジョシュアとフレイヤが次第に惹かれあっていく様子がいろいろなエピソードを元に書かれていてとても自然。作者のうまさを感じました。Lisaのように肉体的に惹かれあってバチバチというようなシーンは少ないのですが,その分二人の心情がよく分かります。フレイヤとジョシュアの叔母が対決するシーンは,気の強いフレイヤならではの返しが楽しいし,ジョシュアの従兄弟達のエピソードも心に沁みるものがありました。Wulfricの家長ぶり,Wulfricを心配するフレイヤもよかったです。
Secrets of a Summer Night (Wallflower Quartet)
著者:Lisa Kleypas
更新日:2007/08/17(Fri) 11:20 / [ 修正]
Secrets of a Summer Night (Wallflower Quartet)
Secrets of a Summer Night (Wallflower Quartet)

著:Lisa Kleypas|出版社:Avon Books (Mm)|発売日:2004/10|マスマーケット|0060091290|

さまざまな事情から「壁の花」となり,結婚相手を探している4人の女性がグループを作り,一致団結するところから始まります。本書のヒロインはアナベル。美人で家柄もよいが,父親を亡くし持参金がないため,結婚相手が見つからない。弟には学校を卒業させてやりたい,母親の住む家も守ってやりたい。それにはお金を持っている貴族の結婚相手を見つけなくては。あせるアナベルだったが,持参金がなくては誰も相手にはしてくれない。そこで,仲良くなった「壁の花」達が計画を練る。サイモン・ハントは,数年前からアナベルに思いを寄せていた。しかし,成功した実業家とはいえ,貴族ではないためためらっている。しかし,二人の距離は徐々に縮まり...
「壁の花」グループのメンバーは,アナベル,アメリカから来た姉妹リリアンとデイジー,吃音のある内気なエヴァンジェリン。この中ではエヴァンジェリンが一番好感が持てました。
本書の主人公アナベルは,貴族であることが価値観の中心にあるので,やや鼻につくところがある。当時の貴族社会では仕方のないところなのだろうけれど。それと,母親がしていることを知りながら見てみぬふりをしているところも,あまり好きにはなれなかった。(というか,自分はここが一番だめだった。)社交界で結婚相手を探すより,できることがあるだろう!と突っ込みを入れまくって読了。でも,最後はアナベルを見直すことができてよかった。ヒーローであるハントは繊細な部分も持ち合わせていて魅力的。シリーズの最初の本だということなので,今後の展開に期待。
Scandal in Spring
著者:Lisa Kleypas
更新日:2007/08/17(Fri) 10:30 / [ 修正]
Scandal in Spring (Wallflower Quartet)
Scandal in Spring (Wallflower Quartet)

著:Lisa Kleypas|出版社:Avon Books (Mm)|発売日:2006/08|マスマーケット|0060562536|

Wallflower Quartetの最後の一人Daisy Bowmanが主人公。Daisyは,夫捜しでロンドンで3度のシーズンを過ごしたが,未だ相手が見つからない。Daisyの父親はそんな娘を見限り,後数ヶ月で彼女が夫を見つけられなければ,父親の決めた相手と結婚するように通告した。その相手とはMatthew Swift。MatthewはDaisyの父親の会社で働いている将来有望な男性。しかし,Daisyが覚えているMatthewは,がりがりで全く洗練されていない「骨の袋」のようなMatthew。おまけに会社のことしか考えていない父親が推薦するなんてMatthewはDaisyの父親にそっくりな性格に違いない。Daisyはぞっとし,Matthewとは絶対結婚したくないとWallflower Quartetに助けを求めた。しかし,いざMatthewにあってみると,彼はとても魅力的な男性に変貌を遂げていたのだった。
ちょっと前半だらだらしているかな。
Wallflower Quartetの面々が出てくるので嬉しいのだけど,中々DaisyとMatthewに焦点が合わない。でも,Matthewがとても魅力的なので読めてしまいます。
MatthewはDaisyに長年片思いをしているのだけれど,過去に秘密を抱えていて彼女との将来を最初からあきらめています。だからDaisyに別の男性をけしかけるのですが,それに自ら嫉妬して悶々としてしまったり,Daisyとの[[ボールゲーム:
http://www.sportsnet.pref.toyama.jp/contents/qa/mame/target-ball/lawn-bowls.html]]で火花を散らしたりと,コミカルな場面も多々出てきます。このシリーズの男性は,みんな心底から相手の女性を思っているのですが,Matthewのボタンエピソードは秀逸です。

ただし,Matthewの過去についてはちょと唐突なので物語の中でもう少し,それに関するMatthewの苦悩なんかを挿入してくれると,もっと切なくてよかったかなあと思います。
Saving Grace
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 20:12 / [ 修正]
Saving Grace
Saving Grace

著:Julie Garwood|出版社:Pocket Books (Mm)|発売日:1994/03/01|マスマーケット|0671870114|

彼女の卑劣な夫が死んだというニュースは、16歳の美しい女性ジョアンナをまたもや利用される境遇に追い込んだ。ジョン王は,自分の秘密をジョアンナが知っているのではないかと疑い,彼の従僕のうちの一人に彼女を嫁がせたいと考えていた。しかし、ジョアンナの義兄弟ニコラスは、かつて,自分を助けてくれた誇り高きハイランダーの領主ガブリエルMacBainに,ジョアンナと結婚するように頼み込んだ。この結婚でジョアンナは前夫にも劣らない卑劣な男との結婚から逃げ,ガブリエルは領地を広げることができるのだ。虐待されていた最初の結婚によって,ジョアンナはガブリエルを恐れるが,ガブリエルはゆっくりとジョアンナの警戒心を解いていく。
ガーウッドの作品にしては,とっても臆病なジョアンナが主人公です。最初の結婚で(と言っても3年前なわけだから,13歳で結婚??)虐待されていたジョアンナは自分の影にも怯える女性だと思われています。しかし,それは前夫が友人や信頼の置ける召使すら彼女の周りには近づけないようにし,常に殴っていたから。本当のジョアンナは「私は臆病者ではないわ。」と自分を励まし,鞭打って頑張る女性なんですよ。芯は強いの。

次第にガブリエルを信じるようになったジョアンナ。でも,ガブリエルがあまりに過保護なので息が詰まりそうになります。ガブリエルは,彼女が虐待されたことを知っているので,ついつい過保護になってしまうのですが。ガブリエルはガブリエルで,マクラーレンとマクベインの二つの氏族を一つに纏めなければならず忙しい。ジョアンナはマクラーレン氏族の女性たちから疎外されているのだけれど,何とかしようと行動を起こします。

ガブリエルは,とーっても野性的な犬(多分ウルフハウンド)を飼っているのだけれど,これがジョアンナに全然なつかない。でも,あることがきっかけでジョアンナは犬の扱い方を知るんですね。唸っても首筋をぽんぽんと撫でて静かに語りかけてやればいい。で,ガブリエルのことも恐れずに同じことをすればいいんだ,と気づいて実際に同じ扱いをするところが笑えます。また,それでコロリと懐柔されてしまうガブリエル…。ガブリエル達の部族は確かな産業もないので,他部族から盗んでくることで生活をしているのですが,それを知って何とかしようと考えるジョアンナ。意地悪されてもじーっと耐えているジョアンナですが,だんだん逞しくなっていきます。

立て続けに事件が起こりますが,一つ一つをクリアして,二つの氏族から尊敬を勝ち取っていくジョアンナがいいです。笑えたのは,食事時の兵士のマナーがあまりにも悪いので,大きな瀬戸物のボウルを床に投げつけて注意を惹くところ。騒がしくなるたびにこれをやって,「領主が食べる前に食べない。」とか「レディが立ったら立つ。」などをジョアンナが教えるわけ。中々納得せずに言い合いになるのだけれど,都合よくジョアンナが卒倒。これには勿論ちゃんとしたわけがあるのだけれど,兵士たちは自分たちのせいだと早合点してジョアンナの言うことをよく聞くようになる。ところが次の日に,別の案件で言い争いになってジョアンナが立つたびに全員起立するものだから,話し合いが中々進まない。すっごく可笑しかった。こういうユーモアたっぷりなところがガーウッドは好き。

ただし,この作品はヒロインのジョアンナが最初の結婚で虐待されていたり,途中で出てくるクレアという女性も殴られていて,その再生という意味でちょっと重いのです。この時代の女性が置かれている立場を暗示するのがクレアの一言。「私は,子どもを生むのなら男がいい。女の子だったら,父親に利用されて,同盟の証として取引されるだけだから。」クレアもその犠牲になった一人なのですね。


勿論,最後にはジョアンナもクレアも幸せになってスカッとします。ジョアンナが次第に強く凛とした女性になっていく過程,ガブリエルとの愛を育んでいく過程がとても丁寧に描かれていて,長い本ですが面白く読めました。
Rules of Engagement
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 22:57 / [ 修正]
Rules of Engagement (Dodd, Christina. Governess Brides Series, Bk. 2.)
Rules of Engagement (Dodd, Christina. Governess Brides Series, Bk. 2.)

著:Christina Dodd|出版社:Harpercollins (Mm)|発売日:2000/10|マスマーケット|0380811987|93,667語

女王の要請で「尊敬される人物」になるべく,Kerrich伯爵が思いついたのは孤児をひきとって育てるというものだった。しかし独身の彼は,孤児をどう引き取ったらよいのか,当然子育てなんてできないので家庭教師(Governess)を雇うことにした。一方Pamela Lockhartは, Academy of Governessesの翌月分の資金を泥棒に奪われてしまう。友人達と経営してきたAcademyを守るために,法外な給金を打診してきたKerrich伯爵のところで働くことに決める。しかし,彼が求めている家庭教師は,年配の結婚に無縁という女性だ。 Pamelaは自分の素性を隠すため,またKerrich伯爵の希望に沿うために,年配の女性に扮して面接に臨んだ。 Pamelaを初めて見たときにKerrich伯爵は,「これぞ理想の家庭教師」だと思った。醜くて適齢期をとうに過ぎている。おまけに服の趣味ときたらひどいものだ。自分がハンサムで女性がみんな自分のことを好きになるので,醜女なら結婚したいなどと思わないだろうと考えていたのに,彼女と接しているうちに彼女の内面に惹かれていく。一方のPamelaは...
HRHさんの紹介記事を見て購入した本。おもしろかった!まずPamelaの設定がすごくいいです。自立を志す女性であり,芯が強く歯に衣着せぬ物言い。心が優しくて子どもに対する保護心がとても強い。自分の仕事(家庭教師)にプライドを持っています。でも家族関係で傷ついた過去を持っています。 Kerrich伯爵は絶世の美男子で,「私を見た女性はすべて私を好きにある。困ったもんだ。」なんて思っている自信過剰君。銀行家でお金に不自由はしていないし,放蕩者あることを謳歌しています。でも,やっぱり彼も家族関係で傷ついた過去を持ち,おまけに今は従兄弟の行状に苦悩しています。

二人のロマンスもいいのですが,Kerrich伯爵に引き取られた孤児のベス,Kerrich伯爵のお爺さんがとてもいい味出してます。

ラストが洒落ていてとても幸せな気持ちになりました。これってロマンスとしては大事なことですよね。ああ,それとこんなプロポーズされたら気絶しちゃいそうです。

超おすすめ!
Romancing Mister Bridgerton
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 23:06 / [ 修正]
Romancing Mister Bridgerton (Avon Romance)
Romancing Mister Bridgerton (Avon Romance)

著:Julia Quinn|出版社:Avon Books (Mm)|発売日:2002/07/02|マスマーケット|0380820846|98,854語

Penelope Featheringtonは社交界にデビューしたときからずっと壁の花だった。28歳になった今では,このまま独身ですごすのだろうと思っている。母親は相変わらずうるさいけれど,もう結婚の望みのなくなった娘の服装に口出すこともなくなったし,エロイザとの友情も続いている。今の自分の生活には満足していた。そんなとき,エロイザの兄コリンが外国から帰ってきた。母親に結婚相手を見つけるように言われていると言う。実はペネロペは16歳との時からコリンに恋をしていた。不恰好な服を着て,誰にもダンスに誘ってくれないペネロペと必ず一曲は踊ってくれたコリン。(たとえ彼の母親に命令されてのことだったとしても!!)魅力的でハンサムでスマートなコリン。今でも彼のことは好きだった。でも,コリンが彼女のことを振り向くことはないだろう。コリンが兄のアンソニーたちに「ペネロペとは絶対に結婚しない。」と言い放った場面に出くわしてしまったことがあるのだ。
一方コリンは,久しぶりに会ったペネロペの魅力に気づいていく。彼女の本当の美しさ,賢さ,優しさに触れるたび,以前はペネロペのことを本当には見ていなかったのだ。次第にペネロペに惹かれていくコリン。
この間翻訳されたもう一度だけ円舞曲(ワルツ)をの続編です。最後あたりでコリンが言ったことに深く傷つきながら気丈に振舞ったペネロペが気になって,絶対これは読もうと思っていた本です。

以下ちょっぴりネタバレです

長らく片思いだった初恋の相手が,自分のことを魅力的な相手なのだと認識してくれて,友情から恋愛へと発展していくこの設定はツボです〜。

内気だったペネロペも28歳になると自己主張も出来るようになってます。実はとても機転の利く女性なので会話が楽しく,魅力的なんですよね。軽いだけかと思っていたコリンも実は,あることにコンプレックスを持っていて,悩んでいるんです。この悩みでコリンが実に魅力的になっていて,作者のうまさを感じます。コリンもペネロペも読んでいて気持ちのいい人物でストレスなく読めます。

コリンのプロポーズ場面が最高です。プロポーズで笑わしてもらえるとは思いませんでしたよ。ラブシーンも,最後のコリンの演説も,愛に溢れていて素敵です。
互いに持っている劣等感や焦りなどを実にうまく恋愛と絡めて書いてあって,うなりました。面白かったです。
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