< 山の闇のなかでは、人は、心をいつわれぬという。 >
女用心棒バルサ。
バルサの生い立ちが明らかになるのが本書。
幼い日にカンバル国王に父を殺されたバルサは、父の親友ジグロに助けられ生まれ故郷を後にする。しかいs、そのためにジグロは汚名を着せられ異郷の地で命果てた。
バルサは、過去と対決し、ジグロの汚名を晴らすため生まれ故郷のカンバル王国へ入る。
そこで待っていたのは、新たな陰謀だった。
ジグロや父親の思い、そしてそれに思いをはせるバルサが切ない。
子を育てる親は、自分を犠牲にするところがある。父の親友だというだけでその犠牲を強いられたジグロに負い目を抱くバルサが解放されるのは、山の闇の中でしかありえなかった。・・山の民やティティ・ランなどの生き物も魅力的。