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千年の黙―異本源氏物語
著者:森谷 明子
更新日:2007/08/18(Sat) 20:54 / [ 修正]
千年の黙―異本源氏物語
千年の黙―異本源氏物語

著:森谷 明子|出版社:東京創元社|発売日:2003/10|単行本|4488023789|

闇夜に襲われた中納言、消え失せた文箱の中身―。
幾重にも絡み合った謎を解き明かす紫式部の推理を描いた第一部「上にさぶらふ御猫」、『源氏物語』が千年もの間抱え続ける謎のひとつ、幻の巻「かかやく日の宮」―この巻はなぜ消え去ったのか?
式部を通して著者が壮大な謎に挑む第二部「かかやく日の宮」。
紫式部を探偵役に据え、平安の世に生きる女性たちの姿を鮮やかに描き上げた王朝推理絵巻。
第13回鮎川哲也賞受賞作。
ちょっと変わった「日常」ミステリ。謎の解き手は紫式部。これだけでも異色だが,本文のいろいろなところに「源氏物語」を書く苦労や,喜びが書かれていてそれを読むのがまた愉しい。呼称や季節の描写などを読むと,漢字の美しさや,時代の風が感じられて新鮮だった。謎解きは猫の件は,途中でわかってしまうが,「かかやく日の宮」は,おもしろかった。

実は源氏物語は全文を読んでいない私だが,読みたくなってしまった。さっそく購入しなくては。
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