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木の国の媛
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 11:57 / [ 修正]
木の国の媛―太陽の娘〈1〉
木の国の媛―太陽の娘〈1〉

著:ひかわ 玲子|出版社:徳間書店|発売日:2002/01|単行本|4199050965|


森は彼女を傷つけない、獣は彼女を襲わない、鳥は彼女に歌いかける。それは彼女―ヨキナが神の子だから。だけど彼女は名乗ってはいけない。名は、魂を支配するから。本当の名前を知らせてもいいのは、将来をまかせてもよいと思える一人の男にだけ…。“木の国”の村酋の末媛ヨキナは、ある日、一人の美しい青年と出逢った。河の上流である“根の国”からやってきたという彼は、やがて来る災厄を警告する…。古代日本の神話に材をとった、ネオ・ジャパネスク・ファンタジー、華麗なる幕開け。
ヨキナは神に愛された子。白い肌は傷つかず,汚れることもない。ヨキナたちの国では本当の名を告げてもよいのは生涯を共にする伴侶と決めた者だけ。ヨキナは,桜の爺の元で一人の美しい青年に会う。彼もまた神に愛された者であった。彼に警告を受けたヨキナであったが,その警告通り災厄はやってきた。ヨキナの村が襲われ滅ぼされてしまったのだ。辛うじて逃げ出したヨキナは,神に会う。ヨキナは,「護るために闘いたい」と剣を鍛えに火の国へ向かう

ネオ・ジャパネスク・ファンタジーに弱い私。これも好きでした。先に読んだ「ホビットの冒険」のドラゴンと違い,こちらの龍は神様。ヨキナを預かり,育てる役をこなします。私は,ドラゴンより龍神様の方が好きだな。身の回りにたくさんの神がいる,日本の神話。とっても好きです。
徳間デュアル文庫
ユニコーン・ソナタ
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 21:17 / [ 修正]
ユニコーン・ソナタ
ユニコーン・ソナタ

著:ピーター・S. ビーグル|出版社:早川書房|発売日:1998/06|単行本|415208166X|

ロサンゼルスに暮らす13歳の少女ジョーイはたいへんな音楽好き。毎日、学校帰りにパパス楽器店に立ち寄り、ギリシア人のパパスさんと音楽についておしゃべりの花を咲かせている。
そんなある日、食事に出かけるパパスさんにジョーイは店番を頼まれた。そこへひとりの見慣れぬ少年が訪れ、角笛を売りたいと言う。
30センチくらいの長さの、巻き貝のようにねじられた銀青色の角笛からはこの世のものとは思えない妙なる調べが流れ出た。
じつはこの少年は、人間に姿を変えたユニコーンだったのだ。
やがて角笛の音に導かれ、ジョーイはユニコーンの住む幻想郷「シェイラ」へと赴いた。
『最後のユニコーン』の著者ビーグルが、ふたたび世界中のファンタジイ・ファンに感動を与える。
ナルニアをちょっと思い浮かべてしまうファンタジー。音楽に引き寄せられて<シェイラ>へ入り込んでしまうジョーイ。彼女の目を通して語られる異世界が本当に美しく,目に浮かぶようだ。
ジョーイにとっての理想郷が,その住人にとっての理想郷ではないというのは皮肉だ。<大老>とよばれるユニコーンたちがあこがれているのは人間界。互いに相手の世界に強く憧れるインディゴとジョーイを軸に物語は展開する。

特に心に残ったのは,ジョーイの祖母アブエリータ。ファンタジー好きな方にはおすすめ。
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