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プラチナ・ビーズ
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 17:07 / [ 修正]
プラチナ・ビーズ
プラチナ・ビーズ

著:五條 瑛|出版社:集英社|発売日:1999/02|単行本|408775247X|

人的情報収集活動(ヒューミント)のプロである葉山は、ある日事情聴取した「対象者」の言葉の中にひっかかりを覚える。北朝鮮で何か新しい動きが始まっているのではないか?アメリカ国防省の情報組織、通称「会社」の上司「エディ」の指示で葉山は調査に乗り出す。同じ頃、脱走した米兵の惨殺死体が発見される。日系アメリカ人である横須賀基地NISC(海軍調査軍)勤務の坂下も、同じく調査を開始する。彼らの聞き取り調査の中に、何度も顔を出す謎の男。北朝鮮の有力者と対等に話し、ブランド品をさりげなく着こなす長身の優雅な男。彼の正体は?そして、謎の言葉「プラチナ・ビーズ」とは?日本をターゲットに水面下で展開している大がかりな作戦の全貌が、葉山の前に次第に明らかになっていく。米ソ冷戦構造崩壊後の迷走する北朝鮮とアメリカの諜報戦争を軸に、否応なくそれに巻き込まれていく人間たちの人生模様。そして、国家とは、祖国とはいったいなんなのか。今世紀最後の大型新人が描く、渾身のエスピオナージ。
これは,よく書いたなーというのが最初の感想。スパイ物というとやはり米露とか,英米ものを考えがちだが,日朝ものだとは。1999年に出ているわけだが,その頃ってどれくらいの情報が出ていたんだろう。最後に但し書きで「これはフィクション」と書いてあるが,実在人物名,国名をばんばん出しているんで読んでいるこちらが心配になる。実は勤務地のすぐ近くには拉致被害者の方の家族が住んでおられて,拉致場所も同じくよく知っている場所で実に身近な問題だ。人事ではない,と思う。いろいろなことを考えさせられた本だった。
アルテミス・ファウル―妖精の身代金
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 21:15 / [ 修正]
アルテミス・ファウル―妖精の身代金
アルテミス・ファウル―妖精の身代金

著:オーエン コルファー|出版社:角川書店|発売日:2002/08|単行本|4047914193|

伝説的な犯罪一家に育った12歳の天才少年・アルテミスは、コンピュータを駆使して「妖精の書」を解読、巨万の富を得ようとする。しかし、妖精たちはハイテクで武装した集団だった!
「黄金の羅針盤」の翻訳者大久保さんの訳ということで買ってみた。犯罪一家のわるがきアルテミスが主人公ということで,「どうなんかなあ」というのが先入観であったが,以外とおもしろかった。そんなに悪い子じゃなかったし。読んでて思い出したのが昔ソノラマ文庫で大好きだった菊地秀行の「エイリアンシリーズ」もの。ハイテクを駆使するお坊ちゃまという設定や「泥棒」ってあたり。
アイルランドの味付けが加わっていて,まあおもしろいです。どんどん読めちゃう本ですね。でも2000円は高いと思うぞ。
="“骨牌使い(フォーチュン・テラー)”の鏡
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 11:48 / [ 修正]
“骨牌使い(フォーチュン・テラー)”の鏡
“骨牌使い(フォーチュン・テラー)”の鏡

著:五代 ゆう|出版社:富士見書房|発売日:2000/02|単行本|4829174129|

そこは“祖なる樹木”と“旋転する環”によって生まれた十二の“詞”によって語られた世界。“詞”はたがいに響きあい、その調和によって世を存続せしめる。それを見守り、“詞”そのものをまとめるのが“骨牌”の王国・ハイランドの王であり、その補佐たる十二人の“骨牌”たちである―。河口の町、ハイ・キレセスに住む市井の占い師・アトリは、“斥候館”の女主人、ツィーカ・フローリスの寵愛を受けている。館には年少の友人、モーウェンナがいて深い愛情に満たされてはいるが、亡くした母の面影を追いながら毎日を過ごしていた。館の“花の祭り”当日、“骨牌”を使った占いの最中、アトリを襲った悲劇がすべての物語を語りはじめる。運命的に出会った青年、ロナーに告げられた言葉―「おまえは“十三番目”なんだ」。“十三”は世界に大きな変動が訪れるとき現れるという。折しも“詞”に反逆する“異言者(バルバロィ)”たちが蠢き、世界の均衡は崩れはじめていた…。“異言”の悪意がアトリを襲う―。“骨牌”に翻弄される少女の数奇な運命を描く幻想叙事詩。すべての物語は語られつくす―。ハイ・ファンタジーの大傑作登場。
12の詞によって語られた世界ハイランド。詞を操るものは<骨牌使い>と呼ばれ、寺院で訓練をつまねばならない。しかし、母親から<骨牌使い>の技を学んだアトリは、市井の占い師として生計を立てていた。それで、十分に幸せだった。

しかし、アトリはロナーと出会ってしまう。ロナーとは古い言葉で「さすらい人」を指す。ロナーとアトリの周りで運命の環が回り始める。

独特の言葉が多くて、なれるまでに時間がかかった。< >で囲われた言葉が多いのは、あまり好きになれないので。

過去の糸と、現在の糸、そして未来の糸が紡がれていくところはおもしろかったし、公女ファーハ・ナ・ムールの悲恋から産み落とされた運命もまた切なかった。

ただ、所々で「ん?それはまた唐突な」というところもあって、ちょっとぎくしゃくした感もあり。505ページでは足りなかったのではないだろうか。

でも、読後は「ああ。おもしろかった。」で、とても愉しめる本。この世界は好きだし、様々に影を持つ<骨牌>の物語をもっと存分に語って欲しかった。もっとくわしーく読みたかった!

2001-09-07
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