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バビロンまでは何マイル
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 08:19 / [ 修正]
バビロンまでは何マイル (上)
バビロンまでは何マイル (上)

著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ|出版社:東京創元社|発売日:2006/03/22|単行本|4488019412|





バビロンまでは何マイル (下)
バビロンまでは何マイル (下)

著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ|出版社:東京創元社|発売日:2006/03/22|単行本|4488019420|

魔法管理官ルパート・ヴェナブルズは、内心うめき声をあげた。旧ユーゴと北アイルランドの平和に奔走して帰ったばかりだというのに、今度は担当世界のひとつコリフォニック帝国の非公開の法廷への立ち会いだ。いやなことは重なるもので、家に戻ったとたん、マジドの師スタンが死にかけているという知らせが…。てんやわんやのコリフォニック帝国と、地球での新人マジド選び、ふたつの世界での難題を同時に抱え込んだルパートの運命やいかに?英国ファンタジーの女王が贈るとびきり愉快な物語。『花の魔法、白のドラゴン』(徳間書店刊)前日譚。
この物語の中で”∞記号の世界群”と呼ばれる世界群は,魔法に否定的な領域と肯定的な領域が大体半分ずつくらいで構成されている。地球は当然否定的領域。世界にはマジドと呼ばれる魔法管理官がいてその数は常に一定の数を保つことになっている。マジドの使命は世界を”正域”つまり,魔法に肯定的な方向へ向けること。

ルパートの今回の任務は,師スタンの後継者選び。後継者名簿を参考に早速候補者に会おうとするのだが,中々うまくいかない。そうこうしているうちに,自分の担当区域であるコリフォニック帝国に紛争が持ち上がった。。

しょっぱなからジョーンズ節バリバリ。前置きも何もなく,いきなりわけの分からない世界に読者を放り込み,きりきりまいさせてくれる。たくさんの世界が存在し,未だ拡大しているのかもしれない世界群。帝国に所属する更に異なる世界たち。眩暈がしそう。

初めのうちはマリーが好きになれなくて入り込めなかった。でも,FTコンあたりからは鼻につかなくなって,楽しめた。ニックのことを”自己中心野郎”と思いながらも手を貸さずにはいられないところとか,父親の癌をいつも心配しているところなど,マリーも結構やさしいのですよ。

童謡やおまじないなどがうまく織り込まれて,とっても面白かった。これでやっと『花の魔法、白のドラゴン』が読める。
バビロン・ゲーム
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:18 / [ 修正]
バビロン・ゲーム―世界七不思議ファンタジー
バビロン・ゲーム―世界七不思議ファンタジー

著:キャサリン・ロバーツ , 他|出版社:集英社|発売日:2002/11|単行本|408773370X|

古代バビロニアにあったという「生命の木」にまつわるお話。紀元前6世紀、ペルシャ王のバビロン無血占領の史実をモチーフに、バビロン特有の「トゥエンティ・スクエア・ゲーム」、守護獣と12歳の娘の恋愛などを描く。
えーっと,まずこの「守護獣と12歳の娘の恋愛」ってのは,違う・・・と思います。それとも私が甚だしく誤解してるんだろうか。

物語は怒涛の展開でどんどん読んでしまいます。シルシュという獣を救いたいと願う少女の行動がペルシャ王のバビロン無血占領に結びついていくんです。その中に友情とか陰謀とか王家の印章とか,色々と面白げな素材がちりばめられています。私は「バビロン」とか「古代」とかいう設定にはもうクラクラしちゃうタイプなのでその辺が好きな方にはオススメです。

「アースヘイヴン物語」のようなちょっと終わりが物足りないということもなく,面白く読みました。

物語の糸の1本を為す「トゥエンティ・スクエア・ゲーム」。おもしろそうです。実際に存在したゲームらしいと訳者さんが書いておられます。きれいなボードが発掘されることがあるそうです。こんな感じ↓

The Royal Game of Ur (ウルの王族のゲーム)

バビロン・ゲーム・・・こちらは,集英社のサイト。すごいですよ。続編も出るらしいです。
バーティミアス-サマルカンドの秘宝
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:51 / [ 修正]
バーティミアス-サマルカンドの秘宝
バーティミアス-サマルカンドの秘宝

著:ジョナサン・ストラウド|出版社:理論社|発売日:2003/12/13|単行本|4652077351|

魔術師たちが支配するロンドン。魔術師の卵=少年ナサニエルは妖霊バーティミアスを召喚し、邪悪なエリート魔術師サイモンが奪ったサマルカンドの秘宝=護符をぬすみ出すが…。ファンタジー3部作の第1弾。
主人公の一人ナサニエルがひねくれたガキンチョなのが新鮮。魔術師としての才能が露見した子どもは親元を離れ(あるいは売られ?)徒弟制度のような仕組みの元,修行を積まねばならない。ところがこのナサニエル,甘ったれのくせにプライドが高くて,高名な魔術師サイモンに恥をかかされたことを根に持ち,仕返しをたくらむのだ。そのために呼び出された妖霊がバーティミアス。清廉潔白な少年が主人公でいるよりもおもしろいかも。バーティミアスのつっこみも面白いし。
そうそう,ナサニエルを見ていると,何だかわかーい頃のゲドを思い出しました。

3部作だそうで,これは続きを読もうと思っている。
ハリー・ポッターと賢者の石
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:28 / [ 修正]
ハリー・ポッターと賢者の石 (1)
ハリー・ポッターと賢者の石 (1)

著:J.K. ローリング|出版社:静山社|発売日:1999/12|単行本|4915512371|

とにかく、小物や設定が楽しい。
物語はとても健康的で展開も早く、愉しめるホン。
ハーマイオニーやロンの母親といった女性陣をもう少し魅力的に書いて欲しいと思わないでもない。ちょっとステレオ的。
ご都合主義的なところもあるし、うーん、と思う場面もないではない。子どもの本としては、もう少し装丁や挿絵が何とかならなかったかと思う。

しかし、それらを全部ひっくるめても確かに面白い。
3巻も読みます。予約しました。
2001-07-03
ハリー・ポッターと炎のゴブレット
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:32 / [ 修正]
ハリー・ポッターと炎のゴブレット 上下巻2冊セット (4)
ハリー・ポッターと炎のゴブレット 上下巻2冊セット (4)

著:J. K. ローリング , 他|出版社:静山社|発売日:2002/10/23|単行本|4915512452|

いまや14歳となったハリーがマグルのダズリー家を離れてホグワーツ魔法魔術学校に戻れる日まで、残すところ2週間となっていた。そんなある 晩、ハリーは不吉な夢を見て、稲妻形の傷が激しく痛みだす。彼は不安になり、人目を忍んで生きている自分の名づけ親、シリウス・ブラックに連絡を取る。幸い、今シーズン初のスポーツイベント、クィディッチ・ワールドカップを観戦できる喜びで、ハリーはヴォルデモード卿とその邪悪な手下、デス・イーターたちが殺しをたくらんでいることをしばらく忘れることがで きた。
いやあ。なんだかんだ言ってもハリポタはおもしろいですね。謎解きとか,小物とか読み手を夢中にさせるのがうまい。満足。

しかし,うーん,後半ああなるとは思わなかった。セドリックの死も!何もそこまですることはなかったのではないか。と思っちゃいましたよ。

ハリー,ハーマイオニー,ロンのほのぼの青春路線もよかったけど,今回は怒涛の展開。続きを待たれよ!みたいな終わり方。5巻が出るまでには原書読みの力が少しはついているといいんだけど。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:29 / [ 修正]
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (3)
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (3)

著:J.K. ローリング|出版社:静山社|発売日:2001/07/12|単行本|4915512401|

13歳になったハリー。あいかわらずのダーズリー一家から逃げ出したハリーは「夜の騎士バス(ナイトバス」に拾われる。
今回のハリーはマグル界、魔法界双方から負われている凶悪犯で脱獄囚のシリウス・ブラックから狙われている。新任のルーピン先生、シリウスやスネイプなどの過去が次第に明らかになり、ハリーの秘密が見えてくる。

本書では、1,2巻のような「あの人」との対決は出てこない。しかし、ハリーの秘密が明らかになってきて、ハリーが大きく成長する物語だ。孤児ハリーが,両親を痛いほど慕う気持ちが伝わってきて切ない本でもある。1.2巻ではられたさまざまな伏線が、はっきりと見えても来る。

私がハリ・ポタが好きな理由の一つ小物の楽しさも満喫できる。
バター・ビール、スニーコスコープ、しのびの地図などなど。
ネシャン・サーガ〈2〉第七代裁き司の謎
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:54 / [ 修正]
ネシャン・サーガ〈2〉第七代裁き司の謎
ネシャン・サーガ〈2〉第七代裁き司の謎

著:ラルフ・イーザウ , 他|出版社:あすなろ書房|発売日:2001/06|単行本|4751521225|

ネシャンサーガの2作目。
今回はヨナタンがメインです。「英知の庭」を尋ねて旅を続けていたヨナタンは、ギンバールという仲間も得てバルタンの屋敷に辿り着く。しかし、ここで杖の力を使ってしまったため皇帝の知るところとなる。皇帝は杖を我が物にしようとヨナタンを手元に置き、離そうとしない。ヨナタンは、ギンバールやヨミ、フェリン、バルタンらの助けを得て皇帝の元から逃げ出そうとするが・・・
レビュータイトルの「本当にいいと思えること以外、しちゃいけない」というのは、ギンバールとヨナタンの会話の1つ。昔話の「指物師の息子の話」が何をたとえているか、というものなのだ。こういった節々で作者は、いろんな思いを読み手に伝えているのだなあと思った。他にもいろいろあります。「ゼフェル・ショフェティム」の教え。
今回の旅は、海をもぐり、空をとび、砂漠を渡り・・・・。その過程がまた独創的でおもしろいです。
物語ではまたも奇跡が起こります。哀しい結末も…
どんどん分厚くなるようですが第3作にも注目。
2001-08-06
ネシャン・サーガ〈1〉ヨナタンと伝説の杖
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:52 / [ 修正]
ネシャン・サーガ〈1〉ヨナタンと伝説の杖
ネシャン・サーガ〈1〉ヨナタンと伝説の杖

著:ラルフ イーザウ|出版社:あすなろ書房|発売日:2000/12|単行本|4751521217|

ネシャン北域の森で、少年は謎めいた杖を発見する。青い光を発する杖を握ると、五感は研ぎ澄まされ、記憶や感情を伝える力まで強まるようだ。これは、涙の地ネシャンを解き放つ伝説の杖ハシェベトなのか。
とても分厚い読みでのある本。ヨナタンとジョナサンの2つの世界の交錯や冒険の数々など、おもしろく読めた。ヨナタンが使命のため敵を倒したとき「これは善なのか、悪なのか」悩んだり、苦しんだりしながら成長していく過程が丁寧に書かれている。繰り返し語られる「全ては自分次第」という言葉が心に残った。

あとがきを読むと作者は娘さんのために書いた短いファンタジーがエンドの目に止まりデビューしたのだとか。他にも色々な物語を書いているそうで、注目したい作家。
2001-01-27
タランと角の王
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 20:34 / [ 修正]
タランと角の王
タランと角の王

著:ロイド・アリグザンダー|出版社:評論社|発売日:1972/01|単行本|4566010155|

さて、お話はプリテインという架空の国の物語。両親の名前も知らないタランは、コル、ダルベン、そして豚や鶏などと平和に暮らしていた。平和過ぎて、退屈するくらいだった。タランは、外の世界へ出ていきたがったがダルベンはこれを許さず、タランの不満は募るばかり。「チャンスさえあれば、ぼくだってひとかどの人間に、英雄になれるんだ」タランは、いつも冒険を願っていた。名を挙げることを。

ある日、タランは豚飼育補佐係りを言い渡される。といっても、係りは2人だけ。それも今までやっている仕事に肩書きをつけたに過ぎない。それでもその豚が逃げ出せば後を追うしかない。その豚が予言を与える大切な豚であったのだから、なおさらだ。タランは、こうして平和に暮らしていた館を出、冒険に巻き込まれるのだった。
「少年騎士タランの神秘と魔法に満ちた冒険物語。」とのあらすじとロイド・アリグザンダーという名前が懐かしく読んでみる。むかーし「木の中の魔法使い」を読んだことがあり、おもしろかったから。

冒険の途中で出会う面々が、どれも個性的で一筋縄ではいかない者ばかり。特にエイロヌイは、かわいらしい様相の少女なのだが、タランはいつもやりこめられている。愚かなタランが、エイロヌイに色々教わっていく過程が愉しい。
セヌとレッドのピラミッド
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:13 / [ 修正]
セヌとレッドのピラミッド
セヌとレッドのピラミッド

著:キャサリン ロバーツ|出版社:集英社|発売日:2003/08|単行本|4087733734|

ぼくと分身レッドの魔法の冒険が今、始まる…古代エジプト王国。
ピラミッドの財宝をめぐって、神秘の力を持つ少年セヌと魂の分身レッドの勇気と友情が、奇跡を起こす。
古代エジプト王国の独特の世界が面白い。ここでは子どもはみんな「カー」を持つ。これは人の分身で「有形の魂」と呼ばれる。子どもの頃は自分で見ることができるが大人になるにつれカーは「夢の国」へと移り,大人は夢の世界でしかカーに会えない。しかし,稀に大人になってもカーとつながりを持つものは神官となる。このカーが,物語の軸となる。ライラのダイモンのようだが,また少し違うものだ。

主人公の少年セヌは,とある陰謀に巻き込まれてしまい,家族や友人を救うために奮闘する。友情や家族愛がたっぷり織り込まれた作品で,愉しめた。

前作「バビロン・ゲーム」も面白かったので,この世界七不思議シリーズは追いかけてみたい。

■原題 The great pyramid robbery
スターズ
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 19:54 / [ 修正]
スターズ
スターズ

著:竹下 文子|出版社:パロル舎|発売日:1998/10|単行本|4894192004|

不思議な力を持って生まれてきた神田智史。通い始めた塾で、同じ力を持つ仲間に会う。大都会の地下では、魔女が大暴れして、人々を不安に陥れている。智史と仲間が皆を救うために魔女に立ち向うファンタジー小説。
竹下文子さんといえば、かわいらしい幼年向けの本しか読んだことがなく、こんな話を書かれるんだとちょっと驚いた。物語は、「魔女」の回想?と智史の語りで進められる。魔女の特定の仕方が独特で興味深かった。全くの闇も、全くの光もひょっとしたらないのかもしれない。

地下水路、魔女、キラキラ光る魚、環境…いぬいとみこさんの「みどりの川のぎんしょきしょき」を想いだしました。

短い文が歯切れ良くて、とても好きでした。
スクランブル・マインド
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 23:45 / [ 修正]
スクランブル・マインド―時空の扉 (マインド・スパイラル)
スクランブル・マインド―時空の扉 (マインド・スパイラル)

著:キャロル マタス , 他|出版社:あかね書房|発売日:2001/07|単行本|4251062752|

「マインド・スパイラル」というシリーズの一作目(らしい)。
想像したことを全て現実にできる力を持つ気の強いわがまま王女、レノーラ。人の心を読むことが出きる気の弱い応じ、コリン。
2人とも、自分たちの国では変わり者で通っている。レノーラの国では、国民全てが「想像を現実にする力」を持っているが、秩序のためそれを使うことをよしとしていない。それなのに、レノーラは、それが不満でいろいろな想像を具現化して周囲を振り回している。
一方コリンは、国民全てが他人、自然の心を読むことが普通で想像の中で暮らしているのに、それが嫌でしょうがない。
そんな2人が結婚することになった。もちろん親同士が勝手に決めたのだが。
結婚を嫌がるレノーラは、結婚式の途中で召喚された世界へコリンを道連れに飛び込んでしまう。そこは、ある男が支配する世界だった


設定自体はおもしろいと思うし、お話も決しておもしろくないわけではないのだが、ちょっと心地が悪い。一人称で書かれているところなどが、ちょっとだらだらしているように思う。
シナモン・トリー
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 19:57 / [ 修正]
シナモン・トリー
シナモン・トリー

著:竹下 文子|出版社:パロル舎|発売日:1997/10|単行本|4894191725|

美しかったはずの夢さえ、悪夢になるとき、ぼくたちは夢を救えるか?ぼくたちの夢を救えるか?事故で姉を亡くした真。姉の愛犬トリー(シナモン)と散歩に…。迷い込んだのは、日常的に廃棄されているゴミの支配する世界。私達の無責任が異次元をも汚染する。
< ゴミ問題と死 >
レビュータイトルにも挙げた「ゴミ問題と死」がテーマだと思うのだが。

塀で囲われた「元試験場」で犬のトリーの散歩中に引きこまれてしまったシン。そこは、どこからともなくあらわれるゴミ(キップル)から生まれた化け物が徘徊する異界だった。

この「テリトリー」では犬のトリーは、シナモンという名の少年だった。他にもルーやバジルなど数名の少年少女がいる。大人はいない。

「ここではみんな見かけだけだから。」

という言葉が前半に何度か出てきて気になったのだがタイトルの「シナモン・トリー」というのは、確かシナモンの樹皮からとれる精油(?)だったはず。何か暗示してるのかなあ。
登場人物は全てハーブ系の名前。
彼らは、どこからともなく現れる食料を使って食事をする。仲間が死んでも、それほど悲しまず明るいのだ。違和感。違和感。
そして、シンは知る。この「テリトリー」を作ったのは誰か。
うーん。たくさん散りばめられてる要素がイマイチしっくり来ていないというか。かみあっていないというか。

「スターズ」の方が好きでした。
サークル・オブ・マジック―魔法の学校
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:13 / [ 修正]
サークル・オブ・マジック―魔法の学校
サークル・オブ・マジック―魔法の学校

著:デブラ ドイル , 他|出版社:小学館|発売日:2002/11|単行本|4092903413|

ランドル少年は12歳。騎士の修行を積んでいたが、マードックの魔法に魅せられ、魔法使いになろうと決心し、故郷から遠く離れた魔法学校スコラ・ソーサリエに入学する。そこで学ぶサークル・オブ・マジックとは?
「魔法の学校」というから,ハリポタタイプ?と思いきや,全然ちがいました。舞台は中世。タイプとしてはゲド戦記もの。割合とオーソドックスな展開。主人公のランドルや,いとこのウォルター,ひょんなことから知り合ったリースなど登場人物が魅力的だ。魔法は決して派手なものではなく,修行は厳しい。まだ序盤という感じでこれからの展開が愉しみ。原作は6巻まで出ている。
ゴムラスの月
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:25 / [ 修正]
ゴムラスの月
ゴムラスの月

著:アラン・ガーナー|出版社:評論社|発売日:1981/01|単行本|4566010821|

「ブリジンガメンの魔法の宝石」の続編。前回,スーザン・コリン兄妹が,退けた魔女モリガンの台頭を知り,再びキャデリンらと一緒に闘う。この物語でもスーザンの腕輪が大きな鍵を握り,小人やアインヘリアー,ハーラシングといった民間伝承に題材をとった幻想的な登場人物が物語を盛り上げる。
スーザンは,行方不明になり発見されたときには,茫然自失。意識もなかった。こんこんと眠りつづけるスーザンをよみがえらせるため,コリンは古い魔法に頼ることにするんだけど,この辺の描写がとても美しい。


「ほらっ!美しい音だ。だれかが呼んでいるような,そして氷の鈴がなっているような!あっ!あそこ!あの小道だ。」

とつぜん,森じゅうに”ビーコン(塚)”の上一面に,あわい光りの線が走り,銀色の糸の網となり,その一つ一つがきらきらと輝き,ゆらいだ。・…

こうして,コリンはスーザンのために古い魔法の世界に入りこみモサンの花を探し出す。他にも古い魔法が世界を救うために頻繁に登場する。私の大好きな現実の世界と妖精(魔法)の世界が薄絹のように重なり合っている物語。今回はそれプラス古い魔法の世界も重なっているので,更に好み。
天沢退二郎さんが好きな人にはオススメ
ゴースト・ドラム
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 00:41 / [ 修正]
ゴースト・ドラム―北の魔法の物語 (Best choice)
ゴースト・ドラム―北の魔法の物語 (Best choice)

著:金原 瑞人 , 他|出版社:福武書店|発売日:1991/05|単行本|4828849521|

黄金の鎖で木につながれた猫が語る魔法の物語。不思議な太鼓,ゴースト・ドラムのことばを解し,ニワトリの足を持つ家に住む,若い女魔法使いチンギスが,ある日叫びを聞きつけた。叫んでいたのは,皇子サファ。生まれて以来,塔の小部屋に閉じ込められていた。死の匂いがいたるところでし,理不尽な死に恐れおののく人々。暗くて重くてどんよりとした世界で唯一光を放つ魔法使い。しかしその魔法使いチンギスでさえ不死ではなく,死んでしまう。残されたサファは・・・・

荒涼とした北の国を舞台にくり広げられる,荒々しい魔法の物語。1987年,イギリス・カーネギー賞受賞作。
児童書ではあるけれど甘みの一切ない物語だった。おもしろいなあと思ったのは,魔法使いの家が「何か」の足の上に建っていること。たとえばチンギスは,師匠から「ウロコの生えたニワトリの足」の上に立つ家を譲ってもらうし,他には猫の足,犬の足なんかの生えた家もある。それらは,驚くべき速さで走り,用のないときには散歩もする!

さて,魔法について。

この物語の魔法は,とても納得のいくものでできている。「音楽と言葉」だ。

「言葉は,目を,耳を,鼻を,舌を,肌をあざむくことができる。音楽には言葉も文字もいらない。音楽とは心の中に住む,心の言葉であり,心は一瞬にして理解する。魔法使いが音楽に言葉をのせれば,心を持つもの全てを意のままにできるだろう。。」とは,チンギスに教える老婆の言葉。これらの魔法を磨くことは,下等な魔法から自らを守ることになるのだそうだ。これって,魔法でなくてもいえることだよね。
コララインとボタンの魔女
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 21:22 / [ 修正]
コララインとボタンの魔女
コララインとボタンの魔女

著:ゲイマン,ニール , 他|出版社:角川書店|発売日:2003/06/28|単行本|4047914452|

大きな古い家に引っ越してきた女の子、コラライン。
ある日、どこにも通じていないはずのドアを開くと、そこには気味が悪いほど真っ白な肌をした女の人が立っていた。
「だれにでもみんな、もうひとりのママがいるのよ、コラライン」もうひとりのママ?
そんな!
部屋にもどると、本物の両親はあとかたもなく消えていた。
たよりになるのは名なしの黒ネコと、穴のあいた不思議な石だけ。
コララインは今、さらわれた両親をたすけだすために、たったひとりでもう一度、あのドアを開く―。
数々の文学賞を受賞したイギリスの天才作家ゲイマンがおくる、傑作ファンタジー。  

家の中にあるもう一つの家。その切り口がとても鮮やかで不気味な感じ。もう一つの家のお皿にのった「あれ」が気持ち悪かった。
ココの詩
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 16:44 / [ 修正]
ココの詩
ココの詩

著:高楼 方子 , 他|出版社:リブリオ出版|発売日:1987/10|単行本|4897841577|

ハーモニカの音が消えたとき、ココは目をあけ、アルノー川を見つめたままいいました。
あたし、贋作一味をつかまえるのに協力するわ。・・・そして、ヤスのことはもう忘れよう。」
その時、はげしく風が吹きあれました。ココの胸のあたりが突然チカチカッと光を発して、一瞬明るくなりました。モロが、目をしばたたいて隣を見ると、ココはもう、小さな小さな人形のような子ではなく、ほんとうの---------

モニカの人形ココは、ある日子ども部屋から飛び出し、ねずみのヤスと知り合いになる。ヤスは、借金のかたにココを猫に売り飛ばしてしまう。ヤスに恋していたココは、それでもじっとヤスが迎えに来るのを待ちわびる。そんなとき、モロというネズミに出会い、猫たちが絵の贋作で金もうけをしていること、ヤスが関わっていることなどを知り、モロたちに協力する決心をするのだった。
この本は高楼さんが1年4ヶ月フレンツェに滞在しているときに書いた物語だそうだ。ひとりでにできたお話だそうで、ネズミや猫が実に生き生きと描かれている。この本を一見して、かわいらしいお人形ココの冒険物かな?と思ったのだがそこは高楼方子、ただのお人形物語ではなかった。切ない切ない恋の物語、そして巡る物語。最後はとっても哀しくて本当に切ない。これは、こどもにはちょっとわからないのではないか。大人の女性のための物語だと思う。(2000/02/16)
コーンウォールの聖杯
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:03 / [ 修正]
コーンウォールの聖杯
コーンウォールの聖杯

著:スーザン クーパー|出版社:学習研究社|発売日:2002/05|単行本|4052016297|

ドルウ家の三人の子どもたちサイモン・ジェイン・バーニーは、古い屋敷の屋根裏からアーサー王伝説をめぐる秘密の古文書を発見する。七百年ほど前のものらしい。3人は敬愛するメリィおじさんに相談する。メリィおじさんは古文書を解読し,子どもたちに語って聞かせる。そして「あるもの」を探すことになる。しかし彼ら以外にも「あるもの」を探す者がいたのだ。1972年刊の改訂新版。
どうにも「メリィおじさん」にいい印象を持っていなかったのだが,本書ではそれほど鼻につかない。というか,3人のことをちゃんと心配する人間味あふれる書き方で訳の違い?なんて思ったり。闇の戦いシリーズで「コーンウォールの聖杯」は未読だったので,(光の六つのしるしなどの)ウィルに対するメリマンの接しようなどが嫌だったんだけど,ちょっと見方が変わったかも。もう一度最初からシリーズを読んでみたら,ちがう感想がもてるかもしれないなあ。

善悪がはっきり2つに分かれる物語なので上橋さんとか小野さんなどと比べるとやっぱり物足りなさは残ります。
2002.09.07 (土)
ケルトの白馬
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 10:00 / [ 修正]
ケルトの白馬
ケルトの白馬

著:ローズマリ サトクリフ , 他|出版社:ほるぷ出版|発売日:2000/12|単行本|4593533775|
表紙の白馬が写真だということに気付くのにしばらくかかった。
緑の丘に駈ける白馬の姿。
イギリスのアフィントンというちいさな村の近くにある白馬の地上絵。そのあまりにも美しく伸びやかな絵から作者はインスピレーションを得、この物語を書き上げたという。
侵略と征服を繰り返すヨーロッパの人々の物語を多く書くサトクリフの物語を読むのは「太陽の戦士」に続き2作目。

幼い頃から目にするものを模様として捕らえ、描くことを無常の喜びとするルブリン。しかし、生きていくために戦士であることを求められる族長の息子であったため、少年組に入り、隠れて絵をかくことしかできなくなってしまう。平和な日々の中で親友が妹の婿として選ばれ後の族長として定められ、ルブリンは孤独を味わうようになる。
親友ダラと妹テルリの婚礼の夜、アトレバース族が攻めこんでくる。
そして、・…

運命に翻弄されながらも必死に生きるルブラン。
その生を象徴する「太陽の馬、月の馬」
美しい絵に秘められた悲劇をサトクリフが美しく、悲しくえがいている。
2001-07-30
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