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架空の世界「ヴァンダーライ」にオロヴァ、ニコラス、ペネロピーの三兄弟が招き寄せられた。思わぬ力によって引き裂かれ、それぞれの試練に向かっていく子ども達。単なる善と悪の戦いではなく、さまざまに練りこめられたテーマが複雑にからまる。
驚くべきは、細部まで練り上げられた世界観。それぞれの地に民に歴史があり、広がりを感じさせる。
特に、ケントール人の狩や命に対する考え方、簡素で確実な生活などがとても魅力的だ。
「必要は行為自体の邪悪さを軽することはできない。」
常に自らの誇りに基いて行動するオリヴァが、次第にたくましく少年から「男」へと成長していく物語・
2001-05-27
驚くべきは、細部まで練り上げられた世界観。それぞれの地に民に歴史があり、広がりを感じさせる。
特に、ケントール人の狩や命に対する考え方、簡素で確実な生活などがとても魅力的だ。
「必要は行為自体の邪悪さを軽することはできない。」
常に自らの誇りに基いて行動するオリヴァが、次第にたくましく少年から「男」へと成長していく物語・
2001-05-27

西の魔女が死んだ
著:梨木 香歩|出版社:小学館|発売日:1996/03|−|4092896107|
中学校に入学して,不登校になったまい。喘息の静養も兼ねてまいは,おばあちゃんの家にしばらく滞在することになる。そこで,まいはおばあちゃんの魔女修行を受けることになる。
うーん。好きです。梨木さん。
本を読んでいてすごく感じたのは「匂い」。「色」。特に匂いは濃厚に感じた。
本自体の感想は置いておいて,不登校の改善の策(一般的には)として,「生活リズム」をいかに作るかというのはとても大切なこと。おばあさんは,これを「魔女修行」として課している。生活の中でのある程度の制約というか枠は,必要。崩れていってしまうか,踏みとどまれるかは案外そこに原因がある場合が多い。
そして,無理強いは絶対だめで逃げ込める場所がなくては,表には出て行けない。まいにとっては,家がその場所になりえず,おばあさんの裏庭がその場所だったのだろう。学校の先生に読んで欲しい本。(1999年9月)
本を読んでいてすごく感じたのは「匂い」。「色」。特に匂いは濃厚に感じた。
本自体の感想は置いておいて,不登校の改善の策(一般的には)として,「生活リズム」をいかに作るかというのはとても大切なこと。おばあさんは,これを「魔女修行」として課している。生活の中でのある程度の制約というか枠は,必要。崩れていってしまうか,踏みとどまれるかは案外そこに原因がある場合が多い。
そして,無理強いは絶対だめで逃げ込める場所がなくては,表には出て行けない。まいにとっては,家がその場所になりえず,おばあさんの裏庭がその場所だったのだろう。学校の先生に読んで欲しい本。(1999年9月)

精霊の木
著:上橋 菜穂子|出版社:偕成社|発売日:2004/05/25|単行本|4037441500|
環境破壊で地球に住めなくなった人類は、さまざまな星へ移住した。少年ヤマノシンの住むナイラ星も人類が移り住んでから二百年をむかえようとしていた。ところが、シンの従妹リシアが突然、滅びたと伝えられるナイラ星の民「ロシュナール」の“時の夢見師”の力にめざめてしまう。『精霊の守り人』等「守り人シリーズ」の著者・上橋菜穂子のデビュー作。15年の時を経て装いもあらたな新装改訂版。
200年前、地球人が移住してきたナイラ星は、鉱物資源にめぐまれた星であった。住民たちは、この星にまえから住んでいた異星人ロシュナールについては、現在も急速に滅亡しつつあるということ以外、ほとんど、なにも知らされてはいなかった。
もう,この本がなぜ絶版なのかわからない。
素晴らしい本です。
SFという形をとってはいるけれどコトなる文化を持った者が出会ったとき,歴史がどう動くかということが本当によくわかるように書かれています。まあ,こんな悲劇になることがないことも多いのでしょうが人類のたどってきた歴史を振り返れば,ほとんどの「未開」の文化と「先進」文化とが出会ったとき,この本のようになることがほとんどなのでしょう。
守り人シリーズよりも「月の森に,カミよ眠れ」の方が近いでしょう。侵略という点ではこちらの方がよりはっきりしているかもしれない。
侵略された側からの歴史。これは,学ぼうとしないと正史からは中々見えてこないのですね。例えば日本で習う「歴史」と韓国で習う「歴史」とはまるで違います。侵略した側とされた側では伝える「歴史」が違う。
じゃあ,「歴史」って何だろう。全てを鵜呑みにせず疑ってみることもまた大切なことかもしれません。
個人的にはSFというよりもファンタジーの色合いが濃いように思いました。
「リンガラー・ホウ」の美しいイメージ。精霊を得て初めて大人となるロシュナール人。「権威」によって抑圧され滅ぼされていくロシュナールの人々。それはあまりにも哀しく辛くてボロボロ涙がでました。守らなければならないもののために自己のプライドまで捨てなければならなかった人々。うー。哀しすぎる。
とにかく絶対一読の価値有り!
(2002.02.01読了)
もう,この本がなぜ絶版なのかわからない。
素晴らしい本です。
SFという形をとってはいるけれどコトなる文化を持った者が出会ったとき,歴史がどう動くかということが本当によくわかるように書かれています。まあ,こんな悲劇になることがないことも多いのでしょうが人類のたどってきた歴史を振り返れば,ほとんどの「未開」の文化と「先進」文化とが出会ったとき,この本のようになることがほとんどなのでしょう。
守り人シリーズよりも「月の森に,カミよ眠れ」の方が近いでしょう。侵略という点ではこちらの方がよりはっきりしているかもしれない。
侵略された側からの歴史。これは,学ぼうとしないと正史からは中々見えてこないのですね。例えば日本で習う「歴史」と韓国で習う「歴史」とはまるで違います。侵略した側とされた側では伝える「歴史」が違う。
じゃあ,「歴史」って何だろう。全てを鵜呑みにせず疑ってみることもまた大切なことかもしれません。
個人的にはSFというよりもファンタジーの色合いが濃いように思いました。
「リンガラー・ホウ」の美しいイメージ。精霊を得て初めて大人となるロシュナール人。「権威」によって抑圧され滅ぼされていくロシュナールの人々。それはあまりにも哀しく辛くてボロボロ涙がでました。守らなければならないもののために自己のプライドまで捨てなければならなかった人々。うー。哀しすぎる。
とにかく絶対一読の価値有り!
(2002.02.01読了)

精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)
著:上橋 菜穂子|出版社:偕成社|発売日:1996/07|単行本|4035401501|
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30歳の女用心棒バルサを主人公に、人の世界と精霊の世界を描いたハイファンタジー。野間児童文芸賞新人賞・産経児童出版文化賞・ニッポン放送賞・路傍の石文学賞を受賞した作品で、『闇の守り人』『夢の守り人』『神の守り人(来訪編)』『神の守り人(帰還編)』と続く「守り人」シリーズの第1弾。
100年に一度卵を産む精霊〈水の守り手ニュンガ・ロ・イム〉に卵を産みつけられ、〈精霊の守り人〉としての運命を背負わされた新ヨゴ皇国の第二王子チャグム。母妃からチャグムを託された女用心棒バルサは、チャグムに憑いたモノを疎ましく思う父王と、チャグムの身体の中にある卵を食らおうと狙う幻獣ラルンガ、ふたつの死の手から彼を守って逃げることになるのだが・・・
水の守り手とは何なのか? 夏至祭りに隠された秘密とは? 多くの謎を秘めて、物語は人間の住む世界「サグ」と精霊の住む「ナユグ」の問題へと発展していく。精霊世界の存在や先住民族ヤクーの民間伝承など、古代アジアを思わせる世界の記述の細かさ、確かさは、文化人類学者である作者ならでは。
バルサを筆頭に、みずからの運命を呪いながらも逞しく成長していくチャグム、おてんばバアサンの呪術師トロガイ、バルサの幼馴染みのタンダなど、登場人物のキャラクター設定には魅力があふれている。オトナの純愛物語、少年の成長物語としても深い味わいを残す本書は、子どもたちだけのものにしておくには惜しい1冊。(小山由絵)
30才の用心棒バルサ。
「長いあぶらっけのない黒髪をうなじでたばね、化粧ひとつしていない顔は日に焼けて、すでにこじわが見える。」うーん、この描写。とても児童文学の主人公のものとは思えない。しかし、このバルサ、実に魅力的だ。悩んだり、苦しんだりする等身大の女性だ。
バルサは、偶然皇子チャグムを救ったことから、警護の依頼を受ける。しかし、チャグムは「ニュンガ・ロ・イム(水の守り手)」の卵に関わる子どもだったため、異界・ヨゴ皇国の両方から追われることになる。
国を動かす聖導師と「異端」のトロガイの会話。チャグムの母親の辛さ。チャグムの警護の道すがら、バルサに関わる人々の歴史が少しずつ紐解かれ、次作へと繋がっている。
子どもよりもおとなの女性が愉しめる。超!!!!オススメ!
2001-04-30
「長いあぶらっけのない黒髪をうなじでたばね、化粧ひとつしていない顔は日に焼けて、すでにこじわが見える。」うーん、この描写。とても児童文学の主人公のものとは思えない。しかし、このバルサ、実に魅力的だ。悩んだり、苦しんだりする等身大の女性だ。
バルサは、偶然皇子チャグムを救ったことから、警護の依頼を受ける。しかし、チャグムは「ニュンガ・ロ・イム(水の守り手)」の卵に関わる子どもだったため、異界・ヨゴ皇国の両方から追われることになる。
国を動かす聖導師と「異端」のトロガイの会話。チャグムの母親の辛さ。チャグムの警護の道すがら、バルサに関わる人々の歴史が少しずつ紐解かれ、次作へと繋がっている。
子どもよりもおとなの女性が愉しめる。超!!!!オススメ!
2001-04-30

水晶玉と伝説の剣
著:ヴィクトリア ハンリー|出版社:徳間書店|発売日:2002/07|単行本|4198615500|
隣国からもたらされた水晶玉により先見の力に目覚めた王女トリーナ。一方トリーナに助けてもらった隣国の王子ランドンは、心に秘めた目的成就にむけて一人突き進んでいた。運命で結ばれた二人に平穏な日々は訪れるのか? そして、失われた〈伝説の剣〉の秘密とは? 伝説が息づく王国を舞台に展開する華麗なロマンティックファンタジー。
燃え立つような赤毛と深い海色の目をした、アーチェルド国の王女トリーナ。一方伝説の剣に守られ長く平和と文化を愛する美しい国ベランドラの王子ランドン。2人が出会ったのはトリーナの父カリードがベランドラを征服し,ランドンの父を殺したときだった。ランドンは未来見の水晶とともに奴隷としてトリーナの元に連れてこられたのだ。トリーナはランドンを自由にし,ランドンは兵見習としてアーチェルドに留まる。2人は互いに友として相手を大事に思っていたが,年とともに2人が会う事もできなくなる。やがて,トリーナは父親の腹心の部下と結婚することになる。そして,運命が転がり出す。トリーナの未来見の力が運命の輪をまわし出す。
最初は,しょっちゅう場面が切り替わり,複数の視点で語られるのが気持ち悪かった。「崖の国物語」を連想しました。人も結構死ぬし…
でも,後半トリーナが国を逃げ出すあたりからどんどん面白くなりました。ランドンは腕っ節は強くてしかもいい男。その上,本当に強いものは他者を傷つけるのではなく、自分の憎しみを押さえる者という信念の持ち主。ひたすらトリーナを慕う姿がまた…トリーナもランドンもただ自分の境遇を嘆くのではなく前向きに行動する姿が清清しい。
ダーミスもかっこよかった…
最初は,しょっちゅう場面が切り替わり,複数の視点で語られるのが気持ち悪かった。「崖の国物語」を連想しました。人も結構死ぬし…
でも,後半トリーナが国を逃げ出すあたりからどんどん面白くなりました。ランドンは腕っ節は強くてしかもいい男。その上,本当に強いものは他者を傷つけるのではなく、自分の憎しみを押さえる者という信念の持ち主。ひたすらトリーナを慕う姿がまた…トリーナもランドンもただ自分の境遇を嘆くのではなく前向きに行動する姿が清清しい。
ダーミスもかっこよかった…

少女探偵サミー・キーズと骸骨男
著:ウェンデリン・V. ドラーネン|出版社:集英社|発売日:2003/11|単行本|4087734013|
親友のマリッサと仮装をして肝試しに行ったブッシュ・ハウスで、サミーは暗闇でも光るスケルトン・スーツ姿の男と、椅子に縛られたフランケンシュタイン男に遭遇した…。シリーズ第2弾。
おもしろいです。サミー・キーズ。
ファンになりました。
ファンになりました。

少女探偵サミー・キーズとホテル泥棒
著:ウェンデリン v. ドラーネン|出版社:集英社|発売日:2003/04|単行本|4087733866|
あらすじ:おばあちゃんとマンションで二人暮らしのサミーは中学一年生。ある日、双眼鏡で向かいのホテルをのぞき見していたら、泥棒を目撃してしまった…。おちゃめでオテンバのサミーの名推理がさえる、エドガー賞児童部門受賞作。
もしかして・・・とは思った人が犯人でしたが,サミーのようにちゃんとした推理に基づいたものではありませんでした。くー。すーっと読んでしまったけれど見事です。
いじめっ子をやっつけるあたりも爽快だし,好きなシリーズになりそうです。
いじめっ子をやっつけるあたりも爽快だし,好きなシリーズになりそうです。

小さな戦士マッティメオ―レッドウォール伝説
著:ブライアン ジェイクス|出版社:徳間書店|発売日:2003/02|単行本|4198616469|
戦士ネズミのマサイアスがドブネズミの荒くれ者たちを退治して以来、レッドウォール修道院には平和が続いていた。だがある年の夏至を祝う宴で、とんでもないことが起きた。マサイアスの息子マッティメオをはじめとするレッドウォールの子どもたちが、旅回りの軽業師に扮したキツネの奴隷狩り一味にさらわれてしまったのだ!懸命に子どもたちの行方をさぐるマサイアスを中心とする捜索隊。一方レッドウォールの留守部隊は戦士ネズミの不在中にカラス軍団に襲われ、修道院を守るため力をあわせ戦うことに…必死の追跡、仲間の死、次々とおこる事件、そして謎解き…『勇者の剣』『モスフラワーの森』につづき、新しい魅力的な仲間も登場する充実した面白さの動物ファンタジー。小学校中・高学年から。
レッドウォール伝説の1作目「勇者の剣」で活躍した面々もすっかりレッドウォールの中心メンバーとなっている。マサイアスはコーンフラワーと結婚し,元気なわがまま息子マッティメオに手をやいている。マッティメオは,偉大な戦士の息子ということもあり,みんなにかわいがられ,かなりのわがまま悪戯し放題の少年。心の中では父親のようになりたいと思っているが,ついついコーンフラワーを泣かせるようなことばかりしてしまう。それでも,彼がかわいくてたまらない夫妻の様子が微笑ましく書かれていて,著者の優しさを感じる。物語が進むうちに弱者のことも考えられるように成長していくマッティメオ。彼を励まし,時には厳しく叱咤するテス。
これまでの作品同様,多くの登場人物が個性豊かでついつい読み進んでしまう。中でもコーンフラワーが活躍する勇者マーティンの幽霊騒ぎの場面は中々おもしろかった。相変わらずコンスタンスがかっこいい。渋いおばさんキャラながら今回は生涯の伴侶も得そうな・・・
第4巻は,マリエルという女の子ネズミが主役らしい。初のヒロインものですね。愉しみ
これまでの作品同様,多くの登場人物が個性豊かでついつい読み進んでしまう。中でもコーンフラワーが活躍する勇者マーティンの幽霊騒ぎの場面は中々おもしろかった。相変わらずコンスタンスがかっこいい。渋いおばさんキャラながら今回は生涯の伴侶も得そうな・・・
第4巻は,マリエルという女の子ネズミが主役らしい。初のヒロインものですね。愉しみ

女神に守られて―女騎士・アランナ〈2〉
著:タモラ ピアス|出版社:PHP研究所|発売日:2004/01|単行本|4569684521|
アランナ―たぐいまれな魔力と、騎士としてのセンスを兼ね備えた地方領主の娘。ふたごの兄と入れ替わり、男の子になりすまして宮殿で騎士になるための修業にいそしむ。しかし、その道は険しく、王位を狙っている者に殺されかけたり、ジョナサン王子と盗賊ジョージには女性として愛され始めたり、女神に守られつつも、アランナの人生は波乱が続く。騎士になる道を選んだ少女の、魔法と冒険のファンタジー全四巻。
やっと図書館に入ったので,遅ればせながら読了。うーむ,王道を行くストーリー展開です。(笑)昔のコバルトなんかを思い出しますね。いやみがなくて読みやすいですし,ロマンスもちらほらで,嫌いではない展開。
ただねえ。ジョナサンとジョージの間で揺れる乙女心をもうちょっと書き込んでもらいたい気が・・・・。その辺ちょっとあっさりしてるんで。ベッドインも早いです。翻訳のときに割愛しちゃったなんてことはないでしょうね?避妊のお守りもここにきて,効いているようです。(笑)
さて,第3,4巻ではロマンスにも変化があらわれるようですね。
ただねえ。ジョナサンとジョージの間で揺れる乙女心をもうちょっと書き込んでもらいたい気が・・・・。その辺ちょっとあっさりしてるんで。ベッドインも早いです。翻訳のときに割愛しちゃったなんてことはないでしょうね?避妊のお守りもここにきて,効いているようです。(笑)
さて,第3,4巻ではロマンスにも変化があらわれるようですね。
夏の朝、大切なイヌのレディーが赤ちゃんを産んだ。
秋のみずうみで、お父さんとふたりだけで釣りをして過ごす。
冬の午後、バスに乗り遅れてセンセイの家で吹雪パーティをする。
春の朝、おかあさんへのプレゼントが思いつかなくて途方にくれて早く目がさめた。
メドー一家のなんでもない、でもほんわかあったかーい1年。お父さんとお母さんがとても素敵なのだ。
ウィリーのくれたようなプレゼントをもしわたしがもらったら、やっぱりウィリーのお母さんのようにギュッっと抱きしめるだろうな。
あったかくなりたい人へオススメ
2001-07-08
秋のみずうみで、お父さんとふたりだけで釣りをして過ごす。
冬の午後、バスに乗り遅れてセンセイの家で吹雪パーティをする。
春の朝、おかあさんへのプレゼントが思いつかなくて途方にくれて早く目がさめた。
メドー一家のなんでもない、でもほんわかあったかーい1年。お父さんとお母さんがとても素敵なのだ。
ウィリーのくれたようなプレゼントをもしわたしがもらったら、やっぱりウィリーのお母さんのようにギュッっと抱きしめるだろうな。
あったかくなりたい人へオススメ
2001-07-08

十一月の扉
著:高楼 方子|出版社:リブリオ出版|発売日:1999/09|単行本|4897847443|
北の街。季節は十一月。「十一月荘」で暮らし始めた爽子の二か月間を、「十一月荘」を取り巻く人々とのふれあいと、淡い恋を通して丹念に描くビルドゥングスロマン。一冊の魅力的なノートを手に入れた爽子は、その日々のなかで、「十一月荘」の人々に想を得た、『ドードー森の物語』を書き上げる。物語のなかのもう一つの物語―。それらの響きあいのなかで展開する、豊かな日常の世界。
幼い頃、寄宿舎とか寮生活に憧れたこと、誰でも一度はあると思う。
私も勿論その一人。この物語の主人公中学生の爽子は、偶然見つけた十一月荘にひょんなことから住めることになる。なんとも羨ましい設定だ。
十一月荘には女性3人と子供一人が住んでいて、爽子はすぐにそこの生活を楽しむようになる。十一月荘では思いやりに満ちた、でもさらりとした生活が営まれている。人付き合いに懐疑的な母に疲れていた爽子は、そんな下宿人たちと母を比べて母を批判したり、また温かく見られるようになったりする。爽子は、一人でおしゃれな喫茶店で物語を書いてみようなんて冒険もする。ちょっぴりトキメクこともある。
少女からオトナへのほんの2ヶ月の間を、「一人になれる空間」を持った幸せな爽子は満喫する。最後は希望に満ちた温かい終わり方でほんわかできる。中身は結構、考えさせられることも多いし、爽子が創る物語も「たのしい川辺」を思い出させて楽しい。これは、買い!です。(1999年11月1日)
樹上の銀 (児童図書館・文学の部屋 闇の戦い 4)
著:スーザン・クーパー|出版社:評論社|発売日:1982/01|単行本|4566013030|
<老婦人>は、未だ戻らず、不安を抱きながらもウィルとブラァンは、失せし国へエイリアスを探しに行く。エイリアスを手に入れるには、閉じこもった王を説き伏せなければならない。ウィル、ブラァンはエイリアスを手にいれ、ドルー家の3人とメリマンとともに<闇>との最後の闘いに臨む。
次第にあいまいになる20世紀と4世紀。お互いに干渉しあい、重なり合い、2つの時代の闘いが始まる。大きな蛇に襲われるジェーン、失せし国の巨大な馬の骨、地中を走る蒸気機関車、昔の町並み。とても魅力的な場面がたくさんでてくるのに今いちのりきれないのはなぜだろう。おもしろくないわけではない。うーん。訳者後書きを読んで納得。そうか、そういうことだわ。私にとって、おもしろい部分と、鼻についちゃう部分とが混ざっているのだな 。
2001-09-05
2001-09-05
時計坂の家
著:高楼 方子|出版社:リブリオ出版|発売日:1992/10|単行本|4897843197|
何度体験しても,慣れるということのないできごとがあるとしたら,これもそのひとつだった。言い様のない不可思議さに,初めてのときと同じ眩暈をおぼえるのだ。そしてやがて,目の前に,ぼんやり,ぼんやり,緑色の景色があらわれる。牡丹色の霞の中からふうわり,ふうわり,立ちあらわれてくるのだ。
夏休みにいとこに誘われて訪れた祖父の家。フー子は,奇妙なものを見つける。階段の踊り場から三段だけの階段があり,そこには窓があるのだ。その窓は塞がれた扉だった。扉のノブには懐中時計がぶらさがっている。フー子の目の前で懐中時計が花にかわり,目の前に緑の草原があらわれる。・・最初は,あまいファンタジーかと思ったが,どうしてどうして。中々に怖いお話なのだ。餓えるほどに憧れを持つことの怖さ。魅惑的な「園」。途中で,ナルニア国を思わせるところが出てくるし,「裏庭」とは,また違った異界を覗けるお話。おもしろかった。(1999/10/22)

砂漠を駆けぬける女―女騎士・アランナ〈3〉
著:タモラ ピアス|出版社:PHP研究所|発売日:2004/03|単行本|4569684661|
晴れて騎士となり冒険に出かけたアランナは、砂漠の民バジール族のシャーマンになり、王子が反逆者を治めるよう手助けをするのだが……。
たぐいまれな魔力と、戦士の技を兼ね備え、トートル王国でただひとりの女騎士となったアランナ。しかし、騎士になったのもつかの間、宮殿で宿敵ロジャー公爵を倒し、女であることが国王はじめ皆に知れてしまい、冒険を求めて南の大砂漠へとアランナは旅立った。元兵士のコラムと二人での旅だったが、思いがけなくも砂漠の民<バジール族>に出会い、彼らとともに暮らすことになった。しかしそこでもまた、アランナには新たな使命が待ち受けていた。魔法の技を磨くアランナの恋と冒険は新局面をむかえる。
砂漠の民バジール族との生活でアランナが女性に対する考えを新たにしていくところがいい。砂漠の民バジール族では,男性が政治を収め,女性は常にベールをかぶり表に出ることはない。そこにアランナが加わり,バジール族に変化をもたらす。それと共にアランナは女性が実はしたたかで強い存在であることを知る。初めて自分の弟子を持って,教えることの難しさを知っていくところもいいなあ。
成長していく少女のすがすがしい物語だと思う。
一方ロマンス面では,かなり揺れ動いているアランナ。とうとうジョージとも。。。さて,彼女はどちらを選ぶんでしょうか。最終巻まで持ち越しのようです。
永遠の宿敵がよみがえる?大切な兄が関わっている陰謀?4巻が楽しみです。
成長していく少女のすがすがしい物語だと思う。
一方ロマンス面では,かなり揺れ動いているアランナ。とうとうジョージとも。。。さて,彼女はどちらを選ぶんでしょうか。最終巻まで持ち越しのようです。
永遠の宿敵がよみがえる?大切な兄が関わっている陰謀?4巻が楽しみです。
光の六つのしるし (児童図書館・文学の部屋 闇の戦い 1)
著:スーザン・クーパー|出版社:評論社|発売日:1981/01|単行本|4566013006|
11歳の誕生日に、ウィルの「古老」としての力が目覚めた。「闇」の黒騎手が呼び寄せた大雪の中、ウィルとその師メリマンは、光のしるしを探す。
この世の「光」と「闇」の戦いに、「古老」たちは加わっていて、ウィルもその一人らしい。「古老」の力は時代を自由に行き来することができるということ。「古老」同士で精神感応できるということなど、いろいろある。師メリマンが、やたらと強くてウィルもあんまり困らない。「十二国記」を読んだばかりだとちょっと物足りない感じ。比べること自体がおかしいんだけど。中々その世界に入りこめなかったが、後半はおもしろくなってページも進んだ。ホーキンが、哀れだった。
2001-09-05
2001-09-05

九年目の魔法
著:ダイアナ・ウィン ジョーンズ|出版社:東京創元社|発売日:1994/09|文庫|4488572022|
なにか、おかしい。壁にかかった懐かしいこの写真も、愛読していたベッドの上のこの本も、覚えているのとは違っている。まるで記憶が二重になっているみたい・・・
ポーリィは、自分の記憶を確かめ、忘れさせられていた本当の自分の記憶を取り戻す。そこには、ある魔法が関係していたのだ。
登場人物がとにかく魅力的。ジョーンズは初めて読んだが、実は小麦のお気に入り作家。「魔法使いハウルと火の悪魔」がおもしろかったらしい。(これも読んでみないと)
とても長い物語だが途中で飽きさせない。それはポーリィの生活がとても生き生きと描かれているからだ。英雄になる訓練を人知れず積むポーリィ。リンさんへの淡い思いを募らせるポーリィ。愛しいキャラクターだ。おばあちゃんのもとで英雄修行を積むあたりは「西の魔女が死んだ」をちょっと連想するけれど、このおばあちゃんもなかなかに素敵だ。
とても長い物語だが途中で飽きさせない。それはポーリィの生活がとても生き生きと描かれているからだ。英雄になる訓練を人知れず積むポーリィ。リンさんへの淡い思いを募らせるポーリィ。愛しいキャラクターだ。おばあちゃんのもとで英雄修行を積むあたりは「西の魔女が死んだ」をちょっと連想するけれど、このおばあちゃんもなかなかに素敵だ。
< ローマン・ブリテン3部作。最後のワシの物語。 >
「第9軍団のワシ」に続くにまつわる物語。
「第9軍団のワシ」で、を探しに旅に出たアクイラの子孫フラビウスと、そのいとこジャスティン。
2人は偶然、ある裏切りを目撃し上官に報告しようとしますが、逆に辺境の地に送られます。そこで、百人隊長アクイラと下級軍医ジャスティンは、それなりに充実した日々を送っていました。上官に信じてもらえなかった悔しさを抱えたまま。
ところが、またも2人は更にひどい裏切りを知り、再度皇帝に注進しようとします。しかし、すでに皇帝は裏切り者の手に落ち、2人は負われる身となるのです。
逃げるうちに2人は、ポウリヌスと知り合い、彼の仕事を手伝うようになります。そして、またも戦がはじまり、2人はローマ帝国の裏切り者の軍隊と戦う最中、偶然家の床下からを発見します。それを旗印に掲げて急ごしらえの寄せ集め軍団は、ローマ帝国の軍団に参加し闘うのです。
で繋がったアクイラの子孫達。その不思議な運命の中で、常に光を目指し、よいと思うことをしていく2人。その2人の友情とともに、帝国に抗う地下組織の人々。
児童文学とは思えない骨太のどっしりとした物語です。
「第9軍団のワシ」に続くにまつわる物語。
「第9軍団のワシ」で、を探しに旅に出たアクイラの子孫フラビウスと、そのいとこジャスティン。
2人は偶然、ある裏切りを目撃し上官に報告しようとしますが、逆に辺境の地に送られます。そこで、百人隊長アクイラと下級軍医ジャスティンは、それなりに充実した日々を送っていました。上官に信じてもらえなかった悔しさを抱えたまま。
ところが、またも2人は更にひどい裏切りを知り、再度皇帝に注進しようとします。しかし、すでに皇帝は裏切り者の手に落ち、2人は負われる身となるのです。
逃げるうちに2人は、ポウリヌスと知り合い、彼の仕事を手伝うようになります。そして、またも戦がはじまり、2人はローマ帝国の裏切り者の軍隊と戦う最中、偶然家の床下からを発見します。それを旗印に掲げて急ごしらえの寄せ集め軍団は、ローマ帝国の軍団に参加し闘うのです。
で繋がったアクイラの子孫達。その不思議な運命の中で、常に光を目指し、よいと思うことをしていく2人。その2人の友情とともに、帝国に抗う地下組織の人々。
児童文学とは思えない骨太のどっしりとした物語です。

虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)
著:上橋 菜穂子|出版社:偕成社|発売日:2001/07|単行本|4035402702|
今回の主人公はチャグム。一話で女用心棒バルサに助けられていた新ヨゴ皇国の皇太子。一話よりも大分成長したチャグムは、星読博士のシュガとヤルターシ海のサンガル王国へ向かいます。新王の即位の儀に皇国を代表して参加するためです。ところが、サンガル王国では謀反の企てが密かに進行中で、チャグムたちは望むと望まないと似かかわらず、その陰謀と呪詛の中に身を置くことになるのです。
呪詛の中心になるのが<ナユーグル・ライタの目>となった5歳の少女エーシャナ。彼女は、自分を取り戻さなければ海に返されてしまいます。それは即ち死を意味し、チャグムは彼女を救いたいとある行動を起こします。
サンガル王国は、どうなるのか。チャグムはエーシャナを救えるのか。
今回の舞台は、海の香りがしてきそうな描写が印象的。
バルサは、出てきませんが、やはりただものではない女性がでてきますよ。
サンガル王国は、王家の女性たちが裏で政治を動かすという国。この国の制度も興味深いです。(そのことが、謀反の原因の1つにもなっているのですが。)今回もこの世界と重なっているもうひとつの世界が見え隠れし、重要な鍵となります。
チャグムが、国の重要人物であるということを嫌がりながらも、その責任を全うし、よい国を作りたいという思いを強く持っているのだという部分が頻繁にでてきます。ああ、すねているだけの子どもから少年、青年へと成長しているのだと感じました。
サンガル王国のタルサン王子との比較が対称的で、同じく誠実であろうとする2人のあやうさが、物語を支えている。あやうさを持ちつづけて、大人になることの難しさ。でも、そのあやうさを持ちつづけてよい国を築いてほしいと思います。とても人間臭い物語です。
本書は佐竹美保さんが挿絵。
2001-08-11
バルサは、出てきませんが、やはりただものではない女性がでてきますよ。
サンガル王国は、王家の女性たちが裏で政治を動かすという国。この国の制度も興味深いです。(そのことが、謀反の原因の1つにもなっているのですが。)今回もこの世界と重なっているもうひとつの世界が見え隠れし、重要な鍵となります。
チャグムが、国の重要人物であるということを嫌がりながらも、その責任を全うし、よい国を作りたいという思いを強く持っているのだという部分が頻繁にでてきます。ああ、すねているだけの子どもから少年、青年へと成長しているのだと感じました。
サンガル王国のタルサン王子との比較が対称的で、同じく誠実であろうとする2人のあやうさが、物語を支えている。あやうさを持ちつづけて、大人になることの難しさ。でも、そのあやうさを持ちつづけてよい国を築いてほしいと思います。とても人間臭い物語です。
本書は佐竹美保さんが挿絵。
2001-08-11
灰色の王
著:スーザン・クーパー|出版社:評論社|発売日:1981/01|単行本|4566013022|
ウィルは、肝炎にかかり危うく命を落としそうになる。命をとりとめたものの、前作で脳裏に刻んだ呪文を忘れてしまう。静養のために訪れたウェールズでウィルは白髪の少年ブラァンと出会う。ブラァンは、出生に謎があり、ウィルの探索のために重要な役を果たすことになる。恐るべき<灰色の王>の山に<黄金の竪琴>を探しに2人は行く。
前2作でもそれとなくちりばめられていたアーサー王との繋がりが明らかになる。今回はメリマンはあまり出てこず、ウィルがブラァンと助け合いながら探索をする。メリマンが強大すぎてあまり好きになれない私にはいい本だった。
あまりにも愚かなプリッチャード。人のいうことを端から聞かない人はやはり「闇」を呼び寄せるのね。2作目では赤犬が活躍したけれど、本書では牧羊犬が活躍する。<灰色の王>に利用された形になってしまったカーヴァルは、本当にかわいそうだった。4作へのはじまりを示す第3作の終わり。期待できそう。
2001-09-05
あまりにも愚かなプリッチャード。人のいうことを端から聞かない人はやはり「闇」を呼び寄せるのね。2作目では赤犬が活躍したけれど、本書では牧羊犬が活躍する。<灰色の王>に利用された形になってしまったカーヴァルは、本当にかわいそうだった。4作へのはじまりを示す第3作の終わり。期待できそう。
2001-09-05

花火師リーラと火の魔王
著:フィリップ プルマン|出版社:ポプラ社|発売日:2003/08|単行本|4591078108|
「いまから千マイルもむかしのはなし・・・」
と始まる物語手プルマンによる短編。花火師の娘リーラが父親の反対を押し切り花火師になるための修行に出る。リーラは腕のいい弟子なのに,父親が考えているのは娘にいい結婚相手はいないかということだけ。リーラは火の魔王に会いに行くのだ。短いのですぐ読み終わるが,とっても楽しい作品。でも,それだけじゃないのが,すごい。作中の人物はみんな何かを求めてる。
私が心引かれたのは,リーラが旅の途中で出会うランバシ一味。にわとり商売から川タクシー屋,強盗と仕事を転々とする一味。とってもおかしい一味なんだけど,彼らも自分探しをしているんだよね。それから,白い象。彼も悩める一人。
あとがきで訳者が述べているのを読みなるほどと思ったこと。
「プルマン本人は,自分はファンタジー作家ではないと力説しています。どういうことでしょうか。プルマンにとって,この世でもっとも大切なのは,「物語」だそうえす。物語こそ,人を人たらしめるものであり,そのことを素直にうけとめるのは大人ではなく子どもたちなので,プルマンは子どもの本を選びます。そして,プルマンの作品の主題は”成長して大人になるとは,どういうことなのか」。このきわめて現実的な主題を扱うにあたり,あくまで方便として,人間について,より自由に語ることのできるファンタジーのメカニズムを使うのです。だから,自分は純然たるリアリストなのだと,プルマンは強調します。」
読みながら感じたのはそういうことだったのだ。
あとがきで訳者が述べているのを読みなるほどと思ったこと。
「プルマン本人は,自分はファンタジー作家ではないと力説しています。どういうことでしょうか。プルマンにとって,この世でもっとも大切なのは,「物語」だそうえす。物語こそ,人を人たらしめるものであり,そのことを素直にうけとめるのは大人ではなく子どもたちなので,プルマンは子どもの本を選びます。そして,プルマンの作品の主題は”成長して大人になるとは,どういうことなのか」。このきわめて現実的な主題を扱うにあたり,あくまで方便として,人間について,より自由に語ることのできるファンタジーのメカニズムを使うのです。だから,自分は純然たるリアリストなのだと,プルマンは強調します。」
読みながら感じたのはそういうことだったのだ。

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