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茉莉花の日々
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 12:36 / [ 修正]
茉莉花の日々
茉莉花の日々

著:加藤 幸子|出版社:理論社|発売日:1999/05|単行本|4652071744|

高校一年生の園茉莉花は、ごく普通の少女。華やかな名前を「まつり」に変えて、仲間から突出せぬほうを選ぶ大勢の少女たちの一人です。平凡だけれど、しなやかな感受性とするどい観察眼を秘めている「まつり」の青春物語。
茉莉花は,高校生。宝塚みたいな自分の名前を敬遠し,じぶんで「まつり」といいかえて使っている。友達,失恋,進学と挫折を経験しながら,そのたびに少しずつ「前とは違う」自分に変わっていく。

作者の加藤さん,1936年生まれでいらっしゃる。そのことにまず,驚いた。高校生のまつりが,とても瑞々しいのだ。ちょっとあっさりした性格に描かれているので物足りない面もあるかもしれないが,私には好ましかった。男友達のこと,裏切られたこと,新しい出会いや友達のこと,進路などが,バードウォッチングや犬のことなどの日々の生活の中で描かれて行く。驚くようなドラマはないが,静かでしなやかな女の子の物語。(1999/10/20)
龍のすむ家
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 20:56 / [ 修正]
龍のすむ家
龍のすむ家

著:クリス ダレーシー|出版社:竹書房|発売日:2003/08|単行本|4812412544|

下宿人募集―ただし、子どもとネコと龍が好きな方。そんな奇妙なはり紙を見て、デービットが行った先は、まさに“龍だらけ”だった。家じゅうに女主人リズの作った陶器の龍が置かれ、2階には“龍のほら穴”と名づけられた謎の部屋があった。リズはそこで龍を作っているというが、奇妙なことにその部屋には窯がない。いったいどうやって粘土を焼いているのか…。ひっこし祝いに、リズはデービットに「特別な龍」を作ってくれた。それは片手にノート持って、鉛筆をかじっているユニークな龍だった。「一生大事にすること、けして泣かせたりしないこと」そう約束させられたデービットは彼をガズークスと名づけた。やがて、ふしぎ・・・
いやし系ファンタジーです。下宿先の娘と大家がちょっと鼻につきますが,主人公のデービッドは,とってもお人よしのいいヤツです。下宿先の娘ルーシー(10歳)に気に入られたばっかりにあれこあれ手伝わされます。ぶつぶつ言いながらも結局一生懸命やってしまう愛すべき男の子でした。
物語は空気がいいです。お茶タイム,図書館の庭,アトリエ・・・強烈なお話ではないですが,じんわりしたいい話だと思いました。続編もあるようで,先が楽しみです。
裏庭
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 13:33 / [ 修正]
裏庭
裏庭

著:梨木 香歩|出版社:理論社|発売日:1996/11|単行本|4652011261|



裏庭
裏庭

著:梨木 香歩|出版社:新潮社|発売日:2000/12|文庫|4101253315|

友達の綾子のおじいちゃんから聞いたバーンズ屋敷の不思議な裏庭の話。照美は,大鏡から裏庭への道を開いてしまう。霧の中から現われた不思議な世界。照美は,自分の世界に戻るために冒険を始める。
個性的な登場人物がみな何かを暗示し,テルミィの舞台を織り上げて行く。さっちゃんも,妙子さんも幻の王女も,テルミィの人生では脇役であるが,それぞれの人生では主役なのだ。裏庭は一つではない。真実も一つではない。それを見るとき,見る人によってこうも違うものなのだ。
マーサが最後に言う「裏庭こそが生活の営みの根源である」という言葉。イングリッシュガーデンの本を読んでいたときにも同じ節があったのを思い出した。「前庭は人に見せるもので,本当にその家のものが愛し,手を入れるのは裏庭。外からは見えないんですよ。」と。

 裏庭の崩壊と再生,それは,テルミィの自我の崩壊と再生を表していたのだろうと私は思った。今までに周囲から形作られていた「自分」を崩し,新しい「自分」を作り上げる。それは,人間にとってとても大切なことである。多くの子供達がこの「思春期」をそうして乗り越えて行く。そうして,人は成長する。その過程では死や罪,影も避けることはできない。

梨木さんの本はまだ2冊しか読んでいないが,両方に共通しているのは,その圧倒的な「香りと空気感」だ。人間の五感を書物の上で再現させている気がする。反して裏庭と大鏡付近以外の描写は実に簡潔だ。匂いや空気はあまり感じられない。照美が今まで過ごしてきた「世界」が彼女にとって味気ないものだったのかもしれないと思った。よろいを着て,薄皮の中から感じる世界だったのではないだろうか。
裏庭を強烈に描くことで幻の中での生命感を表現していたのではないか。

何と言うか,どろどろとした暗部を感じさせる物語であり,好みが分かれる本だろう。でも,凄い人だと思う。何年かたって,もう1度「裏庭」を舞台とした作品を書いて欲しい。そうしたら,どんな物語になるのだろう。とても楽しみだ。(1999年9月)
嵐を追う者たち
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:46 / [ 修正]
崖の国物語〈2〉嵐を追う者たち
崖の国物語〈2〉嵐を追う者たち

著:ポール スチュワート|出版社:ポプラ社|発売日:2001/10|単行本|4591069842|

1巻で父親との再開を果たしたトウィッグ。
空賊の船に乗り込み、冒険をはじめる。
「嵐晶石」という宝を探しに行くのだ。「嵐晶石」は大きな嵐のとき落雷したところにできるもの。明かりの強さによって重くなったり、軽くなったりする石だ。しかし、最近その「嵐晶石」に他の効用が見つかった。ある方法で変化させると、汚水を浄化する「神聖砂」になるのだ。「神聖砂」に変化させる方法、その原料となる「嵐晶石」を巡り、見にくい利権争いが始まる。
1巻がちょっと。。。だったのだが、2巻までいっしょに借りていたので読む。1巻よりは、多少舞台が広がって動きのある物語に。
でも、人(といっていいのか?)がどんどん死んでいくのがとっても不快だ。その死んで行く者が「悪いやつ」ならまだしも、ほとんどが弱い者だったり、まじめに働く者だったりして、更に不快だった。
結局、この物語で作者は何を子ども達に伝えようとしているのだろう。
トウィッグの成長があるわけでもない。(剣をふるうのをためらわなくなるのが成長というならば成長しているのか?)
希望のかけらも(わたしには)見えない物語。
嵐をつかまえて
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 21:17 / [ 修正]
嵐をつかまえて
嵐をつかまえて

著:ティム ボウラー|出版社:白水社|発売日:2002/10|単行本|4560047553|

少女が誘拐された。金めあての犯行ではなかった…。若い誘拐犯の胸に燃えたぎる激しい復讐の念。迫り来る嵐の中、運命に翻弄される若い主人公達の姿をスリリングに描く。
表紙に惹かれて借りた本。イラストを描かれた方のHPはこちら





表紙に惹かれたあと,訳者あとがきを見てちょっとファンタジーあるいはホラーの香りがしたので借りました。両親が出かけた後,兄弟で留守番をしていた3人。長兄は途中で友達の家に遊びに行ってしまい,残されたエラは末っ子のサムと2人に。結果,エラは誘拐されてしまい,長兄のフィンは自責の念にかられる。父親ときたらフィンを責めてばかりで本当に腹立たしい。末っ子のサムは,実は「何かが見える」力を持っていて,普段から変わった子だったのだがエラの事件からさらに奇行が増えていく。



ホラー味がちょっぴり加わっており,途中でちょっと展開も読めちゃったけどそれでも,のめりこんで読んでしまった。家族のつながり,信頼。そんなものを考えさせる物語でした。中々よかった。
2002.12.14 (土)
妖精ディックのたたかい
著者:キャサリン・M・ブリッグズ
更新日:2007/08/18(Sat) 20:58 / [ 修正]
妖精ディックのたたかい
妖精ディックのたたかい

著:キャサリン・M・ブリッグズ , 他|出版社:岩波書店|発売日:1987/06|単行本|4001109743|

家付き妖精ディックは、慣れ親しんだカルヴァー家が出て行ってからもウィドフォード屋敷を守っていた。赤いめんどりにえさをやったり、家の補修をしたり、空気の入れ替えをしたり・・一番大切な仕事は埋められた財宝を守る仕事だったが、それも抜かりなくやっていた。しかし家付き妖精は空家では寂しすぎる。ヒマをもてあましていたディックは、とうとう新しい住人を迎え入れることになった。あまり好きになれない主人とその妻、お気に入りのジョエルと子どもたち、優しいディンブルビー夫人。ディックは、またもや忙しくなる。
欲深でいじわるな若奥様ではなく、ジョエルとこま使いアンに屋敷をひきついでもらいたかったからだ。さあ、ディックのたたかいが始まる。
何となく図書館で手にしたら、これが大当たり!家付き妖精ディックの何と働き者で、優しくて…
意地悪な人には隠れて足をつねるところも爽快だし、魔女との戦いもどきどきする。清教徒革命とかイギリスの歴史にもっとくわしかったら、背景がわかって更に愉しめたかもしれない。ハリポタに出てくる家付き妖精のこともやっと理解しました。日本の民話でも家につく神様って出てくるけれど民話って似たようなモチーフが出てくるんですね。
作者はイギリスの民俗学・妖精学の第一人者だそう。「魔女とふたりのケイト」という本も出ているらしいので探してみよう。
幽霊船から来た少年
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:58 / [ 修正]
幽霊船から来た少年 (ハリネズミの本箱)
幽霊船から来た少年 (ハリネズミの本箱)

著:ブライアン ジェイクス|出版社:早川書房|発売日:2002/12|単行本|4152500050|

伝説の幽霊船フライング・ダッチマン号。遠い昔に沈没したこの船は、乗組員の亡霊を乗せたまま、何百年もさまよいつづけているという。この船に少年と犬が乗っていた! 沈みゆく船から逃れた彼らの数奇な運命を描く冒険小説。
「勇者の剣―レッドウォール伝説」「「モスフラワーの森―レッド・ウォール伝説」の作者による新しいシリーズ物。

神(或いは天使)により不死の命を与えられた犬と少年が,人々を幸せにしながら旅をするという話。3つの物語が含まれていて,メインは最後のイギリスの土地所有権にかかわる話。得意な状況を除いては特に魔法はなし。それでも謎解きが愉しくて最後まで読んでしまった。少年と犬の会話が愉しい。
魔法使いハウルと火の悪魔
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 23:06 / [ 修正]
魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉
魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉

著:ダイアナ・ウィン ジョーンズ|出版社:徳間書店|発売日:1997/05|単行本|4198607095|

魔法が本当に存在する国インガリーで、3人姉妹の長女に生まれたソフィー。ある日ソフィーは、「荒地の魔女」にのろいをかけられ、90歳の老婆に変身させられてしまう。家族を驚かせたくないと家出したソフィーは、空中の城に住む、うぬぼれ屋で移り気な若い魔法使いハウルのもとに、掃除婦として住みこんだ。ハウルに魔力を提供している火の悪魔とこっそり取引したり、ハウルの弟子と7リーグ靴をはいて流れ星を追いかけたり。謎のかかしや、犬人間も現れて…?

ジョーンズの世界は本当に独創的でおもしろい!
児童文学の棚に置いてあると思うけれど、ファンタジーに分類しました。この本は、大人の女性ほど楽しめるんじゃないかなあ。
長女としての役目に自分をぎゅうっと押し込んで生きてきたソフィーが、魔女に90歳の老婆に変えられたら、何だかすごく元気になってしまう。今まで言えなかったようなこともズバズバ言えちゃって、読んでて気持ちがいいくらい。そう、オバタリアン(ふるい?)みたいになっちゃう。
ハウルへの恋心に戸惑いつつ、老婆の姿で奮闘するソフィーがとっても魅力的。周りを固める犬人間、かかし、妹達や荒地の魔女などの登場人物も実に魅力的。オススメ!
魔法使いはだれだ
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 23:08 / [ 修正]
魔法使いはだれだ ― 大魔法使いクレストマンシー
魔法使いはだれだ ― 大魔法使いクレストマンシー

著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ|出版社:徳間書店|発売日:2001/08/29|単行本|4198614040|

「このクラスに魔法使いがいる」このメモを元に、2年Y組は騒々しくなる。なぜなら、魔法は厳しく禁じられているし、もし見つかったら即逮捕されて火あぶりになってしまうからだ。2年Y組は、親が魔法使いだったので処刑されたとか、刑務所に入っているといった「問題」のある子を集めたクラスだったので、担任の先生も頭を抱えてしまった。
そして、このメモをきっかけに校内で魔法としか思えない事件が相次ぐ。本当の魔法使いは誰なのか。そして、審問官に火あぶりにされるのは?
待ちに待ったダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの新刊。もう、とても満足。「イイ子」じゃない登場人物たち。一癖も二癖もある。自分だけは、何とかイイ目をみたいという児童文学では、あまりお目にかかれないキャラたちだ。それが、また痛快。純粋なファンタジーというよりもちょっとSF味もある。本当に独創的な作家だ。ただ、いただけないのが文中でフォントが変わる点。ハリポタでも、不快だったけれど、やめてほしい。お話は文句なしに愉しめます。イチオシ!
魔法使いの卵
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 22:43 / [ 修正]
魔法使いの卵
魔法使いの卵

著:ダイアナ ヘンドリー|出版社:徳間書店|発売日:2001/01|単行本|4198613028|
魔法使いの父親、未来を予知する母親の間に生まれたスカリーは、魔法使い試験を受けるため、学校でもこっそり魔法の練習をしていた。授業中にぼーっとしていることが多くて、とうとう校長先生に「お守り」をつけられてしまう。
お守役はモニカという髪の赤い、若い娘だった。感じのいい人ですぐにクラスの人気者にるが、不審な行動も多い。スカリーは、モニカに見張られて、「変身術」の練習もできない。
魔法使い試験が近づくに連れて、父親の表向きの商売である「市場の時計屋」に、変なじいさんがやってきて、スカリーの身の回りで事件が起こりそうな予兆が始まる…

ジョーンズと比べると登場人物がまとも過ぎますが、まあまあ愉しめました。
ちょっとだけ「黄金の羅針盤」を思い浮かべちゃう部分もありました。
魔女集会通り26番地
著者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
更新日:2007/08/17(Fri) 10:07 / [ 修正]
魔女集会通り26番地
魔女集会通り26番地

著:ディアナ=ウィン=ジョーンズ , 他|出版社:偕成社|発売日:1985/01|単行本|4037262606|

キャット・チャントは、男の子。両親を不慮の事故で亡くし姉のグェンダリンと親戚を探していました。グェンダリンは魔女でした。この世界では魔法が、あたりまえに存在しているのです。二人は、両親のいとこにあたるクレストマンシーに引き取られました。
ところが、グェンダリンはいつも人の注目を集めていたい性格で、しかも以前魔法を習っていたノストラムスさんのいれ知恵もあり、「世界を征服したい」という野望を持つ女の子だったので、おとなしくしているはずはありません。様々なとんでもないいたずらを魔法で引き起こし、その魔法の力の大きさにキャットは、いつも驚いていました。ところが、ある事件でグェンダリンがいなくなり、キャットは途方にくれてしまいます。グェンダリンの不始末の責任をとらなくてはならなくなったのです。
ずーっと読みたかった「魔女集会通り26番地」。
私の読書空白の時代に発行された本で、近隣の図書館にもなく、NETで知ってからずっと探していたのだが、ようやく読むことができました。
作者は、「ハウルシリーズ」を書いたダイアナ・ウィン・ジョーンズ。次回のジブリ作品の原作となりそうな話しも出ています。 とにかく、グェンダリンの性格が半端じゃなくすごいですよ。女王様って感じで。絶対近くにいてほしくないタイプ。で、キャットも最初はいるのかいないのか、わからないくらいの生気のない・…。
そのキャットが、だんだん成長していく様子が、おもしろく書かれています。後半、どんでん返しもあって、愉しめる物語です。
でも、残念なことに絶版。現在
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=3507
にて、復刊運動中。読んでみたい方はご協力くださいね。
図書館をさがせばあるかもしれません。
そして、この続編が8月末に徳間書店から発売予定。こちらも楽しみです。
2001-08-11
魔女が丘
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:39 / [ 修正]
Witch Hill―魔女が丘
Witch Hill―魔女が丘

著:マーカス セジウィック|出版社:理論社|発売日:2002/12|単行本|465207722X|

火事で家を追われた少年は、クラウンヒルの村で炎と老婆の悪夢におびえる。村に埋もれた遺跡、突然死に隠された秘密。ヴァルプルギスの夜、すべての謎がひとつになり、伝説はよみがえる…。息づまるサスペンスホラー。
作者は「ヤングアダルト界のスティーブン・キング」といわれている人らしい。なるほど,と頷ける内容だった。ジェイミーが,うなされる夢の大元は実家が火事になったときに妹を自分で救い出すことができなかったことだ。罪の意識がいつもジェイミーを責め立てる。そんなジェイミーを心配した両親によっておばの家に預けられたのだった。

村の丘に隠されていた石灰の絵。(ケルトの白馬でも出てきたもの。もちろん本書では馬ではない)その絵が明らかにした村の歴史。古文書を調べるうちに次第に明らかになる魔女のこと。時代は変わっても魔女裁判の頃と全く変わらない村がそこにはあった。

結局はっきりしない部分を残しつつ物語は終わるのだけど,あれこれ考えるのもまた愉しい。
2002.12.25 (水)
魔の沼
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 10:13 / [ 修正]
魔の沼
魔の沼

著:天沢 退二郎|出版社:ブッキング|発売日:2004/11|単行本|483544132X|

ほんとうにこれ、沼かしら?ルミはまだ疑ってみた。なぜなら、印波沼でも、森の奥の沼でも、長沼でも、沼の岸はたいていびっしりアシは生え、その先にはガマが生いしげり、そのまた先にやっと水面がはじまるのがふつうだ。それなのにこの沼(?)の水ぎわは、いきなりふつうの夏草のしげみになっている。これはおかしい、どこかインチキくさい、あやしい・・・・・・・・。
水面が、むこう、どのへんまでつづいているかは、霧のためにさだかではなかった。でもこれは、相当なひろさだ、ちょっとやそっとの出水なんかじゃなさそうだ。
そして、もうひとつ、ふしぎなことは-----そういえばそうだわ、とルミはいまさらのように気がついた---沼の水は黒かった、それもまさに真っ黒だった!
三部作「三つの魔法」の第二部。1作目と3作目を先に読んでしまったのでちょっと残念。でも、十分楽しめた。今回は、突然現れた黒い「魔の沼」の王との戦い。
李エルザが、凛々しく立ち向かう。ルミも重要な役所だ。相変わらず女の子が活躍し、男の子はアシスタント的役割。最後はいつものように、切ない部分がある。天沢さんの作品はいつも、死、犠牲が潜んでいて魔に打ち勝っても何だか悲しいのだ。
おもしろいです。おすすめ。
壁のなかの時計
著者:
更新日:2007/08/17(Fri) 21:42 / [ 修正]
壁のなかの時計
壁のなかの時計

著:ジョン ベレアーズ|出版社:アーティストハウス|発売日:2001/04|単行本|4901142534|


ルイスは両親の死により叔父のジョナサンと暮らすことになる。ジョナサンは「魔術師に毛が生えたくらいの」魔法使いだ。隣家に住むツィマーマン夫人はれっきとした魔女。この二入に愛されてルイスは、ニュー・ゼベダイでの暮らしに馴染んでいく。しかし、ルイスには友達ができなかった。やっと仲良くなったクラスの人気者タービーを引きとめるため、ルイスはあるとんでもない事件をひきおこしてしまう。このままでは、世界が滅びる!ルイスは、世界を救うことはできるのか。
最初は帯の「ハリー・ポッターの原点」という言葉につられて購入。(しかし、ハリポタは未読)
よくある子供だましモノ?と思いきや、これが楽しめたのです。「変人」のジョナサン、紫の魔術を使うツィマーマン夫人、そしてアイザック夫妻。。。題名にもなっている止まらない「壁のなかの時計」。それぞれの要素が絡み合って、結末へ流れていく。

意外とおもしろかったです。
2001-06-03
盗まれた記憶の博物館(上)
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 23:37 / [ 修正]
盗まれた記憶の博物館 (上)
盗まれた記憶の博物館 (上)

著:ラルフ・イーザウ , 他|出版社:あすなろ書房|発売日:2002/10|単行本|4751521268|

父さんが、弟が、次々と消えていく。だれかが私の記憶を消そうとしている…。ふたごの天才コンビが古代から現代まで、時空を超えて謎に挑む壮大な歴史ロマンファンタジー。ブックステフーダー賞受賞作。
おもしろい!しょっぱなから,主人公のふたごオリバーとジェシカは,自分の父親のことをまるで覚えていない。というか,父親が家にいないことに何の関心もなかった。ところが,警察が強盗として父親の捜索に来て,初めて自分たちに父親という存在がいたことを何となく思い出しはじめるわけ。父親が盗んだとされているのは「クセハーノ」の像。警備員として働いている博物館から盗み逃亡した疑いがかけられている。ところが,父親の記憶があいまいなふたごが屋根裏を調べたところ,母親の遺品を納めた長持ちから日記帳が見つかった。その日記帳に書かれていたのは,研究者としての父親の記録だった。・・・
という具合に物語りは進行していく。これ以上書くと,物語のおもしろさが薄れてしまうので,やめておくが,とてもおもしろかった。「ネシャン・サーガ」よりもこちらの方が好きかもしれない。下巻が楽しみだ。


盗まれた記憶の博物館 (下)
著者:
更新日:2007/08/16(Thu) 23:39 / [ 修正]
盗まれた記憶の博物館 (下)
盗まれた記憶の博物館 (下)

著:ラルフ・イーザウ , 他|出版社:あすなろ書房|発売日:2002/10|単行本|4751521276|

現代のベルリンと古代のバビロニアをつなぐ仮説を立証すべく走り回るミリアムとジェシカ。一方,オリバーはクワシニアで父を探し,悪神と対決する。「記憶」を巡る壮大なファンタジーの下巻。
おもしろかったー!
いろんな要素が盛りだくさんで,謎解きはあるわ。冒険はあるわで,息つく暇がありません。ネシャンのように,こちらの世界とあちらの世界の2つの世界があって,それが交互に語られ,最後は・・・という物語。こういう設定がお好きなのかもしれませんね。
今回は,「記憶」が重要なテーマで,ドイツの哀しい記憶についても正面から書かれています。こういったことが,児童書の中で書かれ,しかも説教くさくなく,子どもたちに読み継がれていくというのは素晴らしいと思う。
現代のベルリンも出てくるんだけど,NETやチャット,アバターといったものも出てきて,展開が速くなってます。オススメの一冊です!
伝説の宝石―女騎士・アランナ〈4〉
著者:タモラ・ピアス
更新日:2007/08/17(Fri) 10:23 / [ 修正]
伝説の宝石―女騎士・アランナ〈4〉
伝説の宝石―女騎士・アランナ〈4〉

著:タモラ ピアス|出版社:PHP研究所|発売日:2004/07|単行本|4569684920|

国を治める至宝を手に入れるため、激しい戦闘が行われている地帯に足を踏み入れたアランナ。女騎士の冒険シリーズ、第4巻完結編。
愛と魔法のファンタジー・女騎士・アランナシリーズの最終巻。
アランナはたぐいまれな魔力と、戦士の技を兼ね備え、トートル王国でただひとりの女騎士となる。宮殿を出て、南の大砂漠へと旅立ったアランナは、砂漠の民バジール族とともに暮らし、そこでバジールのシャーマンとして活躍する。シャーマンの後継者を育てたアランナは、こどものころからの夢であった偉業を成し遂げるべく、国家の統治をつかさどる伝説の宝石を求め、今度は異国へ冒険に出かけた。そこはもっか激しい争いのただなかにある地帯だったがその国で、立場を負われ逃げ戸惑う女王に出会い行動をともにすることになる。女王の身を守りつつ、憧れのシャン戦士に出会い惹かれていくアランナ。宝石をトートルに持ち帰ってからも、苦難の連続が待ち受ける。
アランナの成長とともに、愛と冒険を追いかけてきた本シリーズのクライマックスがいよいよ発刊です。
アランナの最終巻。陰謀とロマンスの第4巻でした。アランナは3人目の男性と出会っちゃって,人生の伴侶は果たして...という展開。惚れっぽいんだよん,アランナったら。でもこれだけ強烈な男性が周囲にいればしかたがないねえ。大団円でした。満足。
天地のはざま
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 20:00 / [ 修正]
天地のはざま
天地のはざま

著:たつみや 章 , 他|出版社:講談社|発売日:2001/03|単行本|4062106736|

「月神の統べる森で」「地の掟 月のまなざし」に続くシリーズ三作目。

戦争と平和を暗示する運命の子、ポイシュマとワカヒコ。同じムラの「ヤド」で暮らし、互いの友情を深める。冬の日、ムラの男達と共に交易の旅に出た二人は塩つくりのムラで、再び別れることになる。
ワカヒコはホムタと、アヤのクニでヒメカに戻る算段をする。しかし、裏切られワカヒコはとらわれてしまう。
一方ポイシュマは、塩作りのムラがアヤのクニに攻めこまれると知り、アテルイ、セタと一緒に塩つくりのムラを救いに走る。
絶望と怒りで恨みと憎しみ凝り汚れた悪しきモノを依りつかせてしまったポイシュマは・…
無垢で、悪しき心とは無縁だったポイシュマは、否応無しに争いや恨み、憎しみといった人間の闇の部分を知っていく。そうして、光だけだったその身に闇もたくわえていく。ワカヒコも・・・

光と闇、どちらがその身を支配するのか、ワカヒコとポイシュマはどんな運命をたどるのか。最終巻でどのような答えが出るのか。

2001-07-09
第九軍団のワシ
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:53 / [ 修正]
第九軍団のワシ
第九軍団のワシ

著:ローズマリ サトクリフ|出版社:岩波書店|発売日:2000|単行本|4001108291|
ローマン・ブリテン時代を背景にしたマーカスの物語。
ローマ軍団の百人隊長マーカスは戦で負傷し、片足を引きずらなければならなくなります。叔父の家に身を寄せながらも、マーカスは軍団のことを考えつづけます。マーカスにとって、軍団にいることは、「消えた第9軍団」の消息を調べるために必要なことだったのです。第9軍団とは、マーカスの父親が所属していて行方がわからなくなった軍団。そのときに、ローマ軍団の象徴である「ワシ」も失ったのです。ところが、あることをきっかけにマーカスは、奴隷のエスカとともに失われた「ワシ」を求めて旅にでるのです。

マーカスは足が不自由になり、エスカは奴隷という身分。それぞれのハンデを我が物としながら、懸命に生きていく2人の友情と必死に生きる姿。作者の気持ちが伝わってくるようです。
2人の捜索の旅はどうなるのか、どきどきしながら先を読む愉しみ。サスペンスに富む物語です。
2001-08-15
太陽の戦士
著者:
更新日:2007/08/18(Sat) 09:59 / [ 修正]
太陽の戦士
太陽の戦士

著:ローズマリ・サトクリフ , 他|出版社:岩波書店|発売日:2000|単行本|4001108267|
ドレムの住む村は、金色の人達と、混血の人達とで明確に区分され、また戦士と羊飼いにも、男と女にも厳密な隔たりがあった。「わかものの家」に入るまで、一緒に遊んだ友達も、「わかものの家」に入ったときから、区分されてしまうのだ。
サトクリフをきちんと読んだのは初めてで、のめりこむところまではいかなかったが、ドレムの住む時代の描写が実に丁寧で目に浮かぶようだった。
生まれつき、片腕が不自由なドレムは、戦士になれないだろうと言われていたが、必死で努力しあと一歩と言う所までかけあがる。しかし、成人になるための「オオカミ殺し」で思いがけず失敗してしまう。「わかものの家」から出、戦士の家を出て羊飼いの見習として暮らさなければならない。その絶望。孤独。ドレムが、いかに成長するのかが描かれた物語。

特別に魔法があるわけでも、劇的な展開があるわけでもないのに、ずっしりとくる物語だ。肌の色、男女、戦士と羊飼い、厳密に定められた成人の儀式。現代の私から見ると差別の只中に暮らさなければならないドレムや、ブロイにイライラすることも多い。それでも、変えようのない世界の中で必死に生きる人々を描かれている。
2001-07-22
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