さ - サトクリフ,ローズマリ
おすすめ、
相互リンクサイト
1 - 7 ( 7 件中 )
ローマン・ブリテン時代を背景にしたマーカスの物語。
ローマ軍団の百人隊長マーカスは戦で負傷し、片足を引きずらなければならなくなります。叔父の家に身を寄せながらも、マーカスは軍団のことを考えつづけます。マーカスにとって、軍団にいることは、「消えた第9軍団」の消息を調べるために必要なことだったのです。第9軍団とは、マーカスの父親が所属していて行方がわからなくなった軍団。そのときに、ローマ軍団の象徴である「ワシ」も失ったのです。ところが、あることをきっかけにマーカスは、奴隷のエスカとともに失われた「ワシ」を求めて旅にでるのです。
マーカスは足が不自由になり、エスカは奴隷という身分。それぞれのハンデを我が物としながら、懸命に生きていく2人の友情と必死に生きる姿。作者の気持ちが伝わってくるようです。
2人の捜索の旅はどうなるのか、どきどきしながら先を読む愉しみ。サスペンスに富む物語です。
2001-08-15
ローマ軍団の百人隊長マーカスは戦で負傷し、片足を引きずらなければならなくなります。叔父の家に身を寄せながらも、マーカスは軍団のことを考えつづけます。マーカスにとって、軍団にいることは、「消えた第9軍団」の消息を調べるために必要なことだったのです。第9軍団とは、マーカスの父親が所属していて行方がわからなくなった軍団。そのときに、ローマ軍団の象徴である「ワシ」も失ったのです。ところが、あることをきっかけにマーカスは、奴隷のエスカとともに失われた「ワシ」を求めて旅にでるのです。
マーカスは足が不自由になり、エスカは奴隷という身分。それぞれのハンデを我が物としながら、懸命に生きていく2人の友情と必死に生きる姿。作者の気持ちが伝わってくるようです。
2人の捜索の旅はどうなるのか、どきどきしながら先を読む愉しみ。サスペンスに富む物語です。
2001-08-15
ドレムの住む村は、金色の人達と、混血の人達とで明確に区分され、また戦士と羊飼いにも、男と女にも厳密な隔たりがあった。「わかものの家」に入るまで、一緒に遊んだ友達も、「わかものの家」に入ったときから、区分されてしまうのだ。
サトクリフをきちんと読んだのは初めてで、のめりこむところまではいかなかったが、ドレムの住む時代の描写が実に丁寧で目に浮かぶようだった。
生まれつき、片腕が不自由なドレムは、戦士になれないだろうと言われていたが、必死で努力しあと一歩と言う所までかけあがる。しかし、成人になるための「オオカミ殺し」で思いがけず失敗してしまう。「わかものの家」から出、戦士の家を出て羊飼いの見習として暮らさなければならない。その絶望。孤独。ドレムが、いかに成長するのかが描かれた物語。
特別に魔法があるわけでも、劇的な展開があるわけでもないのに、ずっしりとくる物語だ。肌の色、男女、戦士と羊飼い、厳密に定められた成人の儀式。現代の私から見ると差別の只中に暮らさなければならないドレムや、ブロイにイライラすることも多い。それでも、変えようのない世界の中で必死に生きる人々を描かれている。
2001-07-22
サトクリフをきちんと読んだのは初めてで、のめりこむところまではいかなかったが、ドレムの住む時代の描写が実に丁寧で目に浮かぶようだった。
生まれつき、片腕が不自由なドレムは、戦士になれないだろうと言われていたが、必死で努力しあと一歩と言う所までかけあがる。しかし、成人になるための「オオカミ殺し」で思いがけず失敗してしまう。「わかものの家」から出、戦士の家を出て羊飼いの見習として暮らさなければならない。その絶望。孤独。ドレムが、いかに成長するのかが描かれた物語。
特別に魔法があるわけでも、劇的な展開があるわけでもないのに、ずっしりとくる物語だ。肌の色、男女、戦士と羊飼い、厳密に定められた成人の儀式。現代の私から見ると差別の只中に暮らさなければならないドレムや、ブロイにイライラすることも多い。それでも、変えようのない世界の中で必死に生きる人々を描かれている。
2001-07-22
< ローマン・ブリテン3部作。最後のワシの物語。 >
「第9軍団のワシ」に続くにまつわる物語。
「第9軍団のワシ」で、を探しに旅に出たアクイラの子孫フラビウスと、そのいとこジャスティン。
2人は偶然、ある裏切りを目撃し上官に報告しようとしますが、逆に辺境の地に送られます。そこで、百人隊長アクイラと下級軍医ジャスティンは、それなりに充実した日々を送っていました。上官に信じてもらえなかった悔しさを抱えたまま。
ところが、またも2人は更にひどい裏切りを知り、再度皇帝に注進しようとします。しかし、すでに皇帝は裏切り者の手に落ち、2人は負われる身となるのです。
逃げるうちに2人は、ポウリヌスと知り合い、彼の仕事を手伝うようになります。そして、またも戦がはじまり、2人はローマ帝国の裏切り者の軍隊と戦う最中、偶然家の床下からを発見します。それを旗印に掲げて急ごしらえの寄せ集め軍団は、ローマ帝国の軍団に参加し闘うのです。
で繋がったアクイラの子孫達。その不思議な運命の中で、常に光を目指し、よいと思うことをしていく2人。その2人の友情とともに、帝国に抗う地下組織の人々。
児童文学とは思えない骨太のどっしりとした物語です。
「第9軍団のワシ」に続くにまつわる物語。
「第9軍団のワシ」で、を探しに旅に出たアクイラの子孫フラビウスと、そのいとこジャスティン。
2人は偶然、ある裏切りを目撃し上官に報告しようとしますが、逆に辺境の地に送られます。そこで、百人隊長アクイラと下級軍医ジャスティンは、それなりに充実した日々を送っていました。上官に信じてもらえなかった悔しさを抱えたまま。
ところが、またも2人は更にひどい裏切りを知り、再度皇帝に注進しようとします。しかし、すでに皇帝は裏切り者の手に落ち、2人は負われる身となるのです。
逃げるうちに2人は、ポウリヌスと知り合い、彼の仕事を手伝うようになります。そして、またも戦がはじまり、2人はローマ帝国の裏切り者の軍隊と戦う最中、偶然家の床下からを発見します。それを旗印に掲げて急ごしらえの寄せ集め軍団は、ローマ帝国の軍団に参加し闘うのです。
で繋がったアクイラの子孫達。その不思議な運命の中で、常に光を目指し、よいと思うことをしていく2人。その2人の友情とともに、帝国に抗う地下組織の人々。
児童文学とは思えない骨太のどっしりとした物語です。
王のしるし
著:ローズマリ サトクリフ|出版社:岩波書店|発売日:2000|単行本|4001108305|
かつて、スコットランドにはピクト族とスコット族が住んでいた。ピクト族は、カレドニア族をその中心氏族とする連合で、今日スコットランドに定着した氏族である。スコット族はアイルランドに落ちついたが、ずっと後の時代にその一部が西の初冬やスコットランドの海岸地帯に帰ってくるのだ。
この物語の時代、カレドニア族は、各氏族を押さえる存在にはなっていたが、ピクト族としての連合にはいたっていない。カレドニアは多くの氏族をまとめようとしている。「王のしるし」は、カレドニア族とダルリアッド氏族との争いにローマが少しだけ関わっている物語だ。
カレドニア族は大地の母の信仰を保ち、ゲール人ダルリアッド族は太陽をあがめる。そのダルリアッドの王の身代わりとなった「赤のフィドルス」は、元剣闘士。つまりは奴隷であった。ダルリアッドの王子マイダーに瓜2つであったことから、氏族の争いに巻き込まれる。
マイダーは、少年時代に氏族の女王から暗殺されそうになり、その結果目を失う。ダルリアッド族では、そのようなものは王としてはみなされないのだ。ちょうど王の交代の時期であるマイダー暗殺事件から7年後に、フィドルスは、ゴールトらに身代わりを持ちかけられたのだ。フィドルスは、奴隷から解放されたばかりで今後のあても失うものもなかった。そこで、この申し出を引き受けうけることにした。
フィドルスは、マイダーとなり氏族の元へ戻りカレドニア人の女王を倒す策謀に身を投じたのだった。
フィドルスは、王の身代わりをしている間にまさしく王らしくなっていく。この辺は、とても読み応えがあります。そして、マイダーも自分の運命に屈服することなく、目を失っても運命を受け入れようとはしなかった。忘れられないのはマーナ。女王の娘であり、むりやりフィドルスと結婚させられるのだが、彼女も運命を諾々と受け入れたりはしない。強さを感じました。
7年ごとの王の交代の血なまぐささ、銀の枝のことなどケルトのことを少しだけ知りました。
7年ごとの王の交代の血なまぐささ、銀の枝のことなどケルトのことを少しだけ知りました。
運命の騎士
著:ローズマリ サトクリフ|出版社:岩波書店|発売日:2000|単行本|4001108283|
ランダルは、親もなくアランデルの犬飼の子として仕えていた。それは、鞭でうたれ、食べるものさえ館の台所から盗まなくてはならないということだった。いつも、怯え逃げていなければならなかった。しかし、楽人エルルアンにより、騎士エベラードに預けられることになったランダルは、やがて前向きに生きていくようになる。
エベラードの孫ベービスとの友情、エベラードへの忠誠が、ランダルの心を変えていった。やがて、ベービスとランダルは2人でいつも行動するようになり、騎士とその従者になるべく修行を始める。ランデルの生活は平和で心満ち足りたものだった。
領地にはアンクレットというベービスの養い親がいた。彼女は賢く薬草学に長けていて未来を予見することもできた。アンクレットは、常に暖かいまなざしで2人を見てくれていたのだ。そのアンクレットに魔女の嫌疑がかかり村人が館に襲いかかってくる。全てはド・クーシーの差し金だった。この騒ぎが元で騎士エベラートは亡くなり、ベービスが後を継いだ。そして、また戦。ランダルは大切なものを失い、その代償として騎士の座を手に入れた。それは、領地の人々に責任を持つということでもあった。ランダルは逃げることをやめ、成長し、やがて責任を持つこととなり、犬ころから「人間」になったのだ。
もう、最後は涙涙涙。
「ケルトの白馬」も涙でしたが、こちらの方が私の涙腺にはききました。ランダルの人生の物語でありながら、この時代の様々なな様相を手に取るように描くというのはすごいですね。ハンカチなしでは読めませんでした。
「ケルトの白馬」も涙でしたが、こちらの方が私の涙腺にはききました。ランダルの人生の物語でありながら、この時代の様々なな様相を手に取るように描くというのはすごいですね。ハンカチなしでは読めませんでした。
表紙の白馬が写真だということに気付くのにしばらくかかった。
緑の丘に駈ける白馬の姿。
イギリスのアフィントンというちいさな村の近くにある白馬の地上絵。そのあまりにも美しく伸びやかな絵から作者はインスピレーションを得、この物語を書き上げたという。
侵略と征服を繰り返すヨーロッパの人々の物語を多く書くサトクリフの物語を読むのは「太陽の戦士」に続き2作目。
幼い頃から目にするものを模様として捕らえ、描くことを無常の喜びとするルブリン。しかし、生きていくために戦士であることを求められる族長の息子であったため、少年組に入り、隠れて絵をかくことしかできなくなってしまう。平和な日々の中で親友が妹の婿として選ばれ後の族長として定められ、ルブリンは孤独を味わうようになる。
親友ダラと妹テルリの婚礼の夜、アトレバース族が攻めこんでくる。
そして、・…
運命に翻弄されながらも必死に生きるルブラン。
その生を象徴する「太陽の馬、月の馬」
美しい絵に秘められた悲劇をサトクリフが美しく、悲しくえがいている。
2001-07-30
緑の丘に駈ける白馬の姿。
イギリスのアフィントンというちいさな村の近くにある白馬の地上絵。そのあまりにも美しく伸びやかな絵から作者はインスピレーションを得、この物語を書き上げたという。
侵略と征服を繰り返すヨーロッパの人々の物語を多く書くサトクリフの物語を読むのは「太陽の戦士」に続き2作目。
幼い頃から目にするものを模様として捕らえ、描くことを無常の喜びとするルブリン。しかし、生きていくために戦士であることを求められる族長の息子であったため、少年組に入り、隠れて絵をかくことしかできなくなってしまう。平和な日々の中で親友が妹の婿として選ばれ後の族長として定められ、ルブリンは孤独を味わうようになる。
親友ダラと妹テルリの婚礼の夜、アトレバース族が攻めこんでくる。
そして、・…
運命に翻弄されながらも必死に生きるルブラン。
その生を象徴する「太陽の馬、月の馬」
美しい絵に秘められた悲劇をサトクリフが美しく、悲しくえがいている。
2001-07-30

ケルトとローマの息子
著:ローズマリ サトクリフ , 他|出版社:ほるぷ出版|発売日:2002/07|単行本|4593533805|
ケルトの戦士として育った少年は、じつはひろわれたローマ人の子どもだった。部族を追放され、父母の地ローマへと向かった少年を待っていた運命とは…? カーネギー賞作家サトクリフの歴史ファンタジー。
「ケルトの白馬」に続きほるぷ出版から出されたサトクリフ作品。訳者は前作と同じく灰島かり氏。読みやすく切れのよい文章でどんどん読み進んでしまう。
今回の主人公は拾われッ子ベリック。養い親に大切にされながら育ったベリックは部族のいじめにも耐え抜き,部族の中に自分の身を置いていた。しかし,部族に襲いかかる不幸に「呪われた子」として追放されてしまう。ローマ人の血を引くエリックはローマの「ワシ」に入ろうとイスカ・ドゥムノニオルムへ向かう。しかしそこで起こった事件からベリックの運命は音を立てて崩れ出す。人間を信じることのできなくなったベリック。そのベリックがどう人間への信頼を取り戻し、自分を取り戻していくかという物語。
素晴らしいです。「ケルトの白馬」では巨大な地上絵を元に物語が進みましたが,今回は干拓事業。現存する或いはは現存しないあらゆる建造物にいろいろな人間の歴史が詰まっているんだと改めて思う一冊。
オススメ!石堂藍の「ファンタジー・スピリット」(BK1コラム)でも取り上げられています。 2002.08.16
今回の主人公は拾われッ子ベリック。養い親に大切にされながら育ったベリックは部族のいじめにも耐え抜き,部族の中に自分の身を置いていた。しかし,部族に襲いかかる不幸に「呪われた子」として追放されてしまう。ローマ人の血を引くエリックはローマの「ワシ」に入ろうとイスカ・ドゥムノニオルムへ向かう。しかしそこで起こった事件からベリックの運命は音を立てて崩れ出す。人間を信じることのできなくなったベリック。そのベリックがどう人間への信頼を取り戻し、自分を取り戻していくかという物語。
素晴らしいです。「ケルトの白馬」では巨大な地上絵を元に物語が進みましたが,今回は干拓事業。現存する或いはは現存しないあらゆる建造物にいろいろな人間の歴史が詰まっているんだと改めて思う一冊。
オススメ!石堂藍の「ファンタジー・スピリット」(BK1コラム)でも取り上げられています。 2002.08.16
1 - 7 ( 7 件中 )


このカテゴリ
メニュー